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第57話:競馬ファンとウマ娘ファン

「競馬ファン」「ウマ娘ファン」に明確な違いはあるのか。

「可愛い(美少女)、競馬、育成」の3項目の中で、

「可愛い(美少女)」が従来までの競馬ゲームとの大きな違いである。

競馬ファンはこの「可愛い(美少女」」を受け入れられるのか。

分岐点がある。

逆にウマ娘ファンは「競馬(実馬、ギャンブル)」を許容できるのか。

ここには明らかな壁がある。

したがって、「競馬ファン」「ウマ娘ファン」に違いがあると思われる。

前にも述べたが、どちらも人口数が多いので重複する人が2パターンで発生するのだ。

両方知らない人はそのまま。

片方知った後が問題だ。

どちらも入口は広い。

また、出口も広い。

ウマ娘はゲームとして復帰しやすい!

途中からの新規参入も他プレイヤー(トレーナー)と競争せずにマイペースに進めれば大いに楽しむことができる。

これは意外な盲点だが、ゲームで新規参入や復帰はなかなかできるものではない。

また、ウマ娘を通して競馬に復帰した人もいる。

ということは、競馬の方も新しいイメージを付与されたら、容易に復帰が可能な分野ということになる。

JRA(日本中央競馬会)にとってこんなにおいしい話はない。

今や競走馬に「可愛い」というイメージが付与された。

これは日本大衆競馬文化の展開によって生まれたイメージでもあるが(競馬ブームやマンガ、アニメ、ゲームなど)、現代社会ではますます日本人に愛馬精神が育まれている。

一方、戦前において競馬事業は主に軍馬育成を目的としていたので、それとは大違いであった。

また近代においては必ずしも日本人にとって馬は馴染みのある動物ではなかった。

軍隊においては「馴致」が必要であったし、西日本においては「家畜」として馬は東日本より盛んではなかった(「牧畜」が盛んだった)。

さらに競馬法では、馬匹改良及び増殖、馬事思想の普及という文言があり、

戦前には「愛馬の日」まで作られている。

まるで正反対。

(とはいえ、戦前における日本人にも競馬を通して愛馬精神は芽生えていたという事実もあるが・・・『競馬フアン』という雑誌があった。名馬の特集も組まれた。)

ウマ娘は「可愛い>育成>競馬(スポーツ、ゲーム、ギャンブル含む)」の順に成立している。

これから先、JRAは新たに「可愛い」という観念が付与された競走馬のイメージをどのように活用していくのか、見ものである。

(個人的な感想としては、もともと馬自体は犬や猫と同様に可愛い動物である、と思う。ただし、馬は草食動物として繊細な生き物なので取り扱いが非常に難しいのだ。臆病さは敵から逃れるために作られた習性である。江戸時代においては馬の天敵は狼だった。マンガ「みどりのマキバオー」でもその場面は描かれている。)

(2023.1.06)





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