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第45話:新しい「名馬」づくり①(レース体系の制度化)

組織?レジャー?スポーツ?国際化? うん。レースが大事!

ということが前回分かった。

1984年のグレード制導入によってレース体系の制度化、それに伴う「名馬」の可視化が進んだ。

実態を見ていくことにしよう。

ちなみに競馬の殿堂にも認定年度の格差が存在する。

少しグレード制の動向と似ている。

以下、レース名、創設年(昇格年)、現在の競馬場の順。

・1984年より前(から権威があったとされる)

①天皇賞(帝室御賞典、戦前まではこの名前)・・・春と秋 (1905年)

秋は1937年(東京)、春は1938年(京都)

だが、1905年創設(帝室御賞典)

その前身は1880年(天皇花瓶競走)・・・根岸(横浜)開催

現在は優先して「1905年」を祝福している(主催者)。

2005年の天皇賞・秋が「エンペラーズカップ100周年記念として施行」

なので、1905年(初回は根岸=横浜)とする。

これは我が国における近代競馬の歴史の中で最も古いGⅠである。。

日本ダービー(東京優駿)東京 1932年

この競走の一回目は目黒競馬場で行われた。

これは日本競馬会の創立以前のことであった。

③オークス(優駿牝馬)東京 1938年

④菊花賞 京都 1938年

⑤桜花賞 阪神 1939年

⑥皐月賞 中山 1939年

ここまでが戦前である。

五大クラシック(五大競走)の誕生(完成)は1939年

戦前はたったの7レース(天皇賞は2回)

続いて戦後に、、

⑦有馬記念 中山 1956年

初回は中山グランプリという名前で開催された。

ファン投票によるオールスターレース

これで「八大競走」が完成した。

⑧宝塚記念 阪神 1960年

上半期にもオールスターが生まれた。

⑨エリザベス女王杯 京都 1970年(1976年)

もともとは「ビクトリアカップ」(ビクトリアは勝利の意)という名称であった。

「牝馬三冠」として意識(設置)された競走(後にこの概念は消滅)。

1976年にエリザベス女王の訪日を記念して名称が変わった。

⑩ジャパンカップ 東京(日本初の国際招待競走)

1983年までは11レース。

これでは「ウマ娘」は到底できない!

夢の実現も

例えば、外国産馬エルコンドルパサーやグラスワンダーの日本ダービー制覇(目標レースとして)はギリギリ可能(あまり違和感がない)であるが、

競馬ファンは違和感あり(笑)

マルゼンスキーも・・・


・1984年(グレード制導入)

⑪安田記念 東京 (マイル)

もともと安田伊左衛門の影響によって権威のあったレース

⑫マイルチャンピオンシップ 京都 (マイル)

⑬阪神ジュベナイルフィリーズ 阪神 (マイル、現2歳戦=当時は3歳)

⑭朝日杯フューチュリティステークス 阪神 (マイル、現2歳戦=当時は3歳)

まだ中山開催のイメージが強い。

これで15レースに。

グレード制導入時は15レース。

もともとこれらのレースにも格はあったが、そのレース格がきちんと可視化されたのがこの年だった。

全てマイルなので、「マイルGⅠ元年」(1984年)といってもよいだろう。

(マイルのウマ娘さんおめでとう!特にタイキシャトル)

・1990年

⑮スプリンターズステークス 中山(スプリント、1200m)

・1996年

⑯高松宮記念 中京(1200m)

なぜか晩年のナリタブライアンのイメージが強い。

完成した短距離GⅠ

(スプリンターのウマ娘さんおめでとう!特にサクラバクシンオー)

この年はまだ続く。

⑰NHKマイルカップ 東京(マイル、現3歳戦=当時は4歳)

マイル馬にとってありがたい!

⑱秋華賞 京都

「牝馬三冠」の三冠目が、秋華賞に!

エリザベス女王杯は別のGⅠレース(牝馬限定)に!

と、ここまで19レースに!

1996年改革は凄かった。

もちろん競馬の国際化も関わっている。

・1997年

⑲フェブラリーステークス 東京(ダート)

ついに中央のダートGⅠが出来た!

(ダートのウマ娘さんおめでとう!たくさん・・・)

・1999年 

⑳中山グランドジャンプ 中山 (障害レース)

㉑中山大障害 中山(障害レース)

もともと人気のあった障害レース格がGⅠとして可視化された。

「障害GⅠ元年」(1999年)

(オジュウチョウサン、おめでとう!)

22レースに!

・2000年

㉒チャンピオンズカップ 中京(ダート)

元の名称はジャパンカップダート(東京や阪神)で14回目(2013年)まで

東京でダート盛り上げよう!

ダート版のジャパンカップを作りGⅠも連続して・・・

海外の競走馬(特にアメリカ)来なくて失敗(笑)

時期も・・・(ブリーダーズ・・・)

とはいえ、

(ダートのウマ娘さんおめでとう!たくさん・・・)

これで23レースに!

(これなら「ウマ娘」出来る!)


・2006年

㉓ヴィクトリアマイル 東京(マイル、古馬牝馬)

JRAのマイル推し!

世界的な潮流なり!

(マイルのウマ娘さんおめでとう!)


だいぶ期間を経て

・2017年

㉔大阪杯 阪神

格上げされたばかりでまだ違和感が・・・

㉕ホープフルステークス 中山(2000メートル、現2歳戦)

この競走が出来た経緯はややこしい(詳しくは下記参照)。

もともと中山で行われていた本レース

皐月賞前哨戦に!


という訳で26レースに!(2023年現在)

追記:

「ウマ娘」では実馬の牡馬も牝馬限定戦に出ることが可能。

また、ダート戦(地方レース)も豊富である。

障害レースはない。

次回はJRA賞(年度代表馬など、1987年から制度化)や競馬の殿堂(顕彰馬、1984年)についておさらいしていく。

なお、「ウマ娘」にはチーム競馬場というシステムがある。

項目は「短距離、マイル、中距離、長距離、ダート」の5つ。

この要素にもレース改革、名馬の可視化は関連している。

(2023.1.02)














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