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警察におちんちんキーホルダーを見せた話

8/19(木)の23時頃に大阪市北区神山町を歩きながら自撮りをしてたら、客引きのあんちゃんに絡まれて何故か警察まで呼ばれたけど特に問題もないので解放された、という話。

ここ数年、わりと自撮りは趣味でもあり、路上を含めて頻繁に自撮りしている。もうすぐ37歳になろうという、イケメンでも何でもない中年男性が独りで自撮りしてるのも通常からはやや逸脱しているのかもしれないけど、趣味の範囲として極端におかしいというわけでもないと思われる、よね…?

最近は健康維持のための散歩中に繁華街の特定の位置で記録のためによく自撮りをするのだけど、いつも通り自撮りをしてたら、客引きをやってると思われる金髪ロン毛眼鏡身長170cm未満の30代男性が唐突にキレ始めた。

「おい、お前何撮っとんねん」

別にインカメラで自撮りしているだけなので、自分以外の特定の人物に意図的にカメラを向けているわけでもない。インカメラだからスマホを向けているようにも見えないはずである。そもそも当該の写真にも背景に客引きの服だけしか写っていなかった。
場所的に、普段から恐そうな(そして暇そうな)客引きが多い一角ではある。都市生活者の定石として声をかけてくる客引きは無視するに限るので、話しかけられても無視して家路につくことにした、のだけれど、何やら客引きがキレ散らかしながらついてくる。

「何なんやお前、警察呼ぶぞ! 聞いとんのか!」

知らんがな。

ここまでで相手を一瞥した以外は目も合わせていないし、僕からは一切言葉を発していないし、当然触れてもいない。とにかく無視するのがトラブルを避けるポイントと思っている。特に相手に触れたら暴力行為認定される可能性があるから絶対に触れない。
相手もそれをわかっているのか、やたらめったら凄みながら絡んでくる割にはこちらに触れてくることはなかった。絡みのプロなのか?
どうせ意図的にトラブル沙汰にしてぼったくりバーにでも連れ込む手法だろうと思って徹頭徹尾無視して歩いていたら、何やら本当に警察に電話し始めた。なんでやねん。

「もしもし警察すか? なんか写真撮ってる奴がいて、あ、はい、こっちは○○(名前?)です、おいお前何スマホ出しとんねん、場所は神山町、いまコンビニのところすわ、えーと、なんやこれ読めへんな(セブンイレブン梅田万歳町店である)、はい、なんか歩いてます、30代から40代の男性、なんか呼び止めても聞かへんのですわ、今ボートピアの方に向かってます、お前止まれや、聞いとんのか、警察電話してんねんぞ、おい、あ、はい、これ無理矢理止めたらいかんのですよね、あ、ドンキホーテの方に向かいましたわ、今ついてってるんですが、おいお前聞いとんのか、何やねんお前、今曽根崎の商店街の方に曲がりました、おいこら、止まれ言うとるやろ」
などなど、警察に実況しながら数百メートルあまりストーキングしてくる。僕は一切無視しているとはいえ絡まれてて怖いので(怖いよ)、さすがに家の方向に行くと面倒だなと思って、相手のことは無視しながらも曽根崎警察署に向かうことにした。

曽根崎警察署の手前くらいで偶然パトカーが通りかかって、電話してた客引きがパトカーを呼び止めた。
「お巡りさん、こいつですわ、なんか聞かんのですわ」
客引きは何を言っているのかよくわからない。
わらわらと巡査が集まってきて取り囲まれる。はっきり言って僕に非があるとは思えないので、素直に従うつもりでいた。
「えーと、とりあえずお互いが近いの良くないのでパトカー乗って」
わぁ、パトカーだ🚓👮‍♂👮‍♂、と思いながら、僕も相手と距離を取りたいのもあって素直に乗り込んだ。とはいえ理解不能ながらに通報されてるのは僕の方なので、被疑者は僕になるんだろうな。

パトカーの奥に押し込められて職務質問。
「何があったん?」
「神山町で自撮りしてたら唐突に絡まれました。もし写ってたら画像を消すのは従いますよ」
「とりあえず名前と身分証見せて」
「免許証でいいですよね。これです」
「職業は?」
「会社員です、これ名刺です(スマホに貼ってある)」
「年齢は?」
「36歳です。もうすぐ37」
「どんなの撮ってたの?」
「こんな感じですね(スマホのギャラリーを見せる。ほぼ自撮り)」

自撮りを見られてはいるものの、なんかもう特に恥ずかしさもない。
「あー、自撮りは趣味なの?」
「そうです」
「えーと、自撮りが悪いわけじゃないけど、他の人が写ってるとね、トラブルになることもあるからね、気をつけてもらって」
「それはそうですね。これとか微かに人が写ってますね。別に消すのは構いませんので」
「じゃあ消してくれる?」
「はい、今ゴミ箱に入れました。ゴミ箱も空にしますね(シュワッ)」
「兎我野町は初めて?」
「いや、よく来ますよ」
「この辺危ないからね、近付かないようにしてもらって」
「いや、それは、市民の活動は制限できないでしょう」
「とりあえず鞄の中を出してもらえる?」
「はい、どうぞ(鞄の中からスマホ2台、財布、ワイヤレスイヤホン、モバイルバッテリー、ケーブル、ペットボトル飲料、おちんちんのキーホルダーなどを取り出す)」

ちなみにおちんちんのキーホルダーはこんなの。尊敬している知り合いの女性からプレゼントされた物で、愛用してます。さすがにこれを警察に見せるのはちょっとだけ恥ずかしかったな。

「何でスマホが何台もあるの?」
「予備です」
「そっちのスマホの画像は?」
「こんな感じですね。特に使ってないので少ないですが」
「うーん、画像も消してもらったし特に問題ないと思うけど、もうあの辺に近付かないでくださいね、危ないんでね」
「いや、人に絡まれたら助けるのが警察のお仕事ですよね。絡まれたらまた助けてくださいね」
「いや、あの辺には近付かないでください」
「絡まれたら助けてください」
「近付かないでください」
「絡まれたら助けてください」
「とにかく近付かないでください」
「絡まれたら助けてください」
という堂々巡り。僕も堂山〜兎我野町近辺に近付かないとは言ってないし、警察も助けるとは言ってくれない。無法地帯かよ。
大阪府警、お世辞でも「市民の安全を守る」とか言ってくれないんだなと思って、知ってはいたけど唖然とした。まぁ今の被疑者は僕なんだろうけど。でも緊急事態宣言下に出歩いてることの説教とかはなかったな。それを言ったら客引きの方が出歩いてるんだが。
そんなこんなで無害なことが確認されたからかパトカーから解放。
僕を通報してた客引きはいつの間にか消えていた。そもそも客引きの仕事してればいいのに。暇なんだろうか、暇なんだろうな。社会情勢的にも致し方ないことではある。実際夜に出歩いている人はコロナ前に比べたら減ってるのは間違いないので、客もいなかろう。でも路上の自撮りおじさん(僕)を警察に通報したところで売上は上がらんだろうとは思う。
脅威が去ったので歩いて帰った。良い運動。


路上で自撮りしてて他の人が写ることはあり、それは確かに咎められたら消すべきではある。そこに大幅に反論するつもりはない。
以前も、許可のないスナップ写真を撮る富士フイルムの宣伝が炎上したことがあった。

これは確かに法的にどうかというところはグレーなのかもしれないが、道義的に良くないということはわかる。その点は気をつけなければならない。そこに異論は特にない。そういう意味では無断で撮影されたと思った側が抗議をすること自体は理解はできる。
それにしても明らかにカメラを向けたわけでもないのに延々と絡んで警察まで呼ぶ神経はちょっとよくわからないけれども…。そもそも絡まれる中で「画像を消せ」という要求は一切なかった。歩きながらスマホを出した時点で更にキレ始めたくらい。しょうがないのでスマホは再度ポケットに入れた。

記録のために録音とかしようかとも思ったけど、最近メインのスマホを変えた後で録音アプリの位置がパッと出てこなかったのも失敗ではあった。こういうときに気付かされる。
胸ポケットのない服だったので録画的な記録もできなかった。ファッション業界はスマホを収納できるポケットを意識してくれ!

対応した巡査の官姓名も聞いておけば良かったなと後から思った。堂々巡りになる中で聞くのを忘れていた。後日再度トラブルになるかもしれないので、そういう記録も大事なはずなんだけど、その都度の場面場面で、あるべき対応というのは難しい。

あの地域(阪急東通商店街〜兎我野町)は非常によく通る散歩コースなので、そこに近付かないのは無理です。繁華街を歩くこと自体が僕の趣味ですよ。今後歩きづらくなるのも嫌なので、阪急東通商店街を警備しているおじいさんたちに挨拶くらいしておこうと思った。
当該の客引きにはまた会うかもしれないけど、そのときの態度で対応を考えようと思います。画像は消しましたよ(そもそも服しか写ってなかったが)。
客引きやってることがバレる可能性があるというだけで向こうにとっては問題なのかもしれない。でもそれならわざわざ警察まで呼ばないよな。本当に謎だった。

僕も別に腕力に自信があるとかでは一切ないけれども(弱々おじさんです)、身長177cm、体重74kgの体格なので、相手とは対等程度には思えた。でも女性や小さい体格の人だったらもっと怖いと思うよな。こういう物理的な体格差による脅威と権力、大きめの人ほどちゃんと意識して欲しいとは思う。

そんな日々を過ごしております。毎日楽しいね。

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