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新しい世界を手に入れるために

スパルタを欲していた

編集スパルタ塾を知った一番最初のキッカケは第一期の年間MVP 濱田小太郎さんのプレゼンスライドがFbのタイムラインに流れてきたことです。伝えたいアイデアとその表現が見事にスライド上に結実していて、全体にテンポがあり意図的に情報をあえて引き算していることも伺える。わずか数枚のスライドですが、表面的な制作時間以外の、そこにかけられた多くの時間を読み取ることができました。ただのスライドデータなのに提案者が発表している姿すら想像できるような圧倒的なパワーを感じました。(※該当するプレゼンスライドは現在は公開されていないようです。)

編集スパルタ塾では、豪華なゲスト陣から出題される興味関心/好奇心を駆り立てる課題に対して、自分の考えた提案を聞いてもらうことができるらしい。絶対に面白くないはずがない。やってみたい。

とても気にはなってはいるけれど、でもその情報だけではなかなか踏み出しきれず、第二期の最終回を仕事の合間をぬって数分覗きに行ったりもしました。その数日後、第二期の受講生の体験談がまとめられて、すぐにそのすべてを読んだ後、有無を言わさずやることを決めました。

初めて味わう武者震い

普段の生活ではなかなか武者震いというものを感じることは無いと思います。私は第1回目で菅付さんが発せられた言葉で頭から爪先まで全身に電気が走ったように痺れを感じました。本当に小刻みにブルブル震えていたことを覚えています。

やってやる

頭の中はその思いだけでした。この一年間、私はこの第1回目の菅付さんから投げかけられた一連の言葉をエネルギーに駆動していました。そしてこれから私はこの一連の言葉を常に胸に生きていきます。

職業や肩書は全く関係ない

通常の仕事の合間を縫って数週間にわたり夜を徹して作り上げた課題は、職業や肩書、仕事の内容、年齢など全く関係のない、公平な場所でプレゼンテーションができるチャンスが与えられます。しかもそのプレゼンをする相手は、本屋の店頭に必ず置いてあるいつも読んでる雑誌の編集長や現在進行系でクリエイティブのトップを走り続けている憧れの方々です。(もしくは貴方がその生き方や考え方含めて本当の意味で心から尊敬している方かもしれません)

編集の専門知識も全く必要ない

私はイベント制作会社に勤務しているので出版社での編集という行為自体や編集者という方が実際何を普段やっているのか、未だよく知ってはいません。そうなると課題の提案にあたって、環境的に書籍や雑誌が周辺に当たり前のようにあったり、またまだ出版されていない多くの最新の情報を扱う出版社の編集関連の仕事をしている方の方が圧倒的に有利であろうことは容易に想像がつきました。当初はそこに大きなビハインドがあると悲観的に感じていました。日常的に新聞/雑誌/書籍が生活の近くにないというヒケメです。

それは杞憂でした。実際には提出された課題にたいしてゲストの方々が「よい」と判断する部分は、勤務先の環境(出版社に勤めていないということ)に左右されません。もちろんその影響としてはまったくゼロではありませんし、もちろんそのビハインドを補うために、情報収集にはあらゆる手段と時間を使うべきではあります。ただ編集の専門知識は必要ありません。

ゲストの方々と菅付さんは、塾生の職業や肩書、年齢、すべて関係なく、それぞれが持っている明確にある一定の水準の「良さの琴線」を元に「よいもの・よいところ」をそのまま「よい」と言います。そしてそれが「さらによくなるにはどうするか」を的確に指摘します。

必要なのは今現在の自分の知見や興味関心事とそこから導き出せるあらゆる情報をもとに、これだと思うアイデアが生まれるまでできる限り考えつづけることです。もし編集スパルタ塾の「編集」という言葉自体を誤解したりや出版関連の知識情報が無いことをネガティブを感じられて、躊躇されている方がいたらそれは私が撤回します。

厳しくも温かい憧れていた批評空間

各回はプレゼンテーションの後、ゲストと菅付さんの公平で厳しくも温かい講評があります。私には学生の頃に知った憧れの批評空間というものがあります。昔読んだ本なので、書名や著者名すら記憶していませんが、「海外の芸術学校では、彫刻作品などの講評を、生徒教師の全員が1つの生徒の作品について、徹底して客観的に公平に細部にいたるまで批評し議論しあう。そういうような批評を国内の芸術以外のジャンルでも展開すべき」というような内容がとても記憶に残っているのですが、その理想の批評空間にようやく出会え、体験できたことをとても嬉しく思っています。

菅付さんは年間通して塾生を見ています。プレゼン後の講評で言ってくださることは、回を増すごとに重要になっていったように感じています。プレゼン終了後もマイクは持ったままなので、講評を聞いたあとにゲストの方や菅付さんに再度何かを伝えることができる環境なのですが、私はプレゼンテーションが終わったことの安堵で、なかなかその言葉に集中することができない傾向があり、結局最後までそれは改善できませんでした。ああ、あの時はこう切り返しておけば良かった。まともな応答ができなかったことが今振り返ると残念です。

他者の考えから自分ついて多くを学ぶ

編集スパルタ塾の最大の魅力の1つといっていいのが、他の受講生のプレゼンテーションと講評も聞くことができるということです。私にとってこれは、かなりとてつもない魅力でした。会社の仕事でいうと、同じコンペの競合他社の全てのプレゼンテーションに同席できるようなことです。そんなことは今の私の仕事では絶対にありえません。

自分には数週間考えに考えても自分には到底生み出せないし考えもしなかった素晴らしい提案を他の受講生から聞くことができます。その上で再度自分の案を見返し、何故自分はこういうことを考えたのかを反芻する。それを1年間続けていると、自分にとって重要なことが何かしら必ずわかるはずです。

自分の可能性に自分の残りの人生を賭けてみる

この24回の講義はとてつもなくROIが高い自己投資です。しかも一生懸命やればやるほどそのリスクは少なくなります。そしてその一生懸命さで17回のゲストの課題を提案するなかで、想像もつかない、信じられないようなプレゼントやチャンスがやってきたりします。

そのために必要なことは、自分をかなり買いかぶってみることです。できるだけ背伸びをしてなりたい理想の自分のフリをして1年間やっているとそれがいつのまにか普通になっていたりするのかもしれません。

なによりもまずはやってみることが大事です。やってみないとなにもわからないし始まりません。私は心の底からこの編集スパルタ塾をみなさんへおすすめします。まだ編集スパルタ塾をやるかやらないか迷っている、この文章を読んでいる方、貴方なりの新しい世界を見つけるために、始めてみてください。

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