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轟音

こんな不安な世の中で、本当に来てくれて感謝しかない。
果たして本当に自分が行っていいのか不安ではあったけど、不安なまま楽しもうとしたら、逆になにかにやられるような気がした。

去年の夏の初め頃にThebirthdayに出会って、どんどんのめり込んで。こんな真っ直ぐなロックを探してたんだ!!!!となった。
それから、TMGEや他のバンドをどんどん探していって、音楽にまみれた生活になった。
今日のw.o.dや、a flood of circle、THE PINBALLS…世界は広かった。

やっぱり本当にこの人達を今から目の前にできるの??と緊張していた。ずっと。
何度も何度も過去のライブ映像で聞いた、あのSE。きっと奥で、歌っているのだろうなと目を閉じて思った。メンバーが出てきて、もうダメだった。感情が溢れ出してしまった。アンプの上のマリア像をじっと見て、何を思ってたのだろう。

短い映画を見てるようだった。白黒の冬の美しさがあった。きっと寒さがもつにおいがした。

「ブラックバードカタルシス」のギターと声に、鼓膜を持ってかれた。
あの轟音。
この耳鳴りがなくなってしまうと思うと悲しい。

激しい、徹底した轟音の中で、希望しか歌われていないのだ。
心が狭くなっていたけど、何だかなと思えてしまった。木偶の坊で、卑屈なままだろうけど、小さな愛を。


追伸:最後、幻想を抱えて生きることにする。

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