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南米チリ・アタカマ砂漠の5千m高地は驚くような満天の星、まさしく宇宙そのもの!

宇宙にいる様な気分でワクワクしながら満天の星空を楽しんだ!

数年前に南半球の細長い国・チリ共和国に赴任した時、私の心をトキメカシタ楽しい思い出話です。

アタカマ砂漠5千mの高地に建設されたアルマ望遠鏡 撮影:著者

アタカマ砂漠の5千m高地に建設した望遠鏡は人類史上最も高度の技術を終結したと言われているアルマ電波望遠鏡。
一昨年、初めてブラックホールの姿をとらえたと言う大ニュースで中心的役割を果たした望遠鏡と言うことで、更に有名になりました。 
その望遠鏡建設に加わった当初、3千mのキャンプ近くでの作業が中心でありました。すぐに5千m高地での作業は体によくないという配慮からのようです。
でも、短時間作業では度々5千mの建設地で作業をしていたので、体は十分に慣れてきていました。

アタカマ砂漠の5千m高地 写真:著者

そんなある日、5千m高地での作業が遅くまでかかってしまった事がありました。
どうにか作業が終わりパートナーに声をかけたところ、車の中で待っていて欲しいと言われ、望遠鏡から出て階段をゆっくりと降りていた時、突然ハッとして目の前を見ると満天の星空が輝いていた。
初めて見た5千m高地での満天の星空に、ただただスゲェーの一言。

但し、望遠鏡の中では照明の下で作業していたので、目が慣れていない。でも十分に凄い星空であることは認識できた。
星空を見ながら階段を降り車には入らず、ボンネットに仰向けになり星空を眺めた。
しばらく経ち目が慣れてきたのか、更に驚くような数の星が見え始めた。

日本を出発前にアタカマ高地は世界一星のきれいな所だと写真を見せてもらってはいたが、実際に見た時は写真以上でビックリ。
とにかく凄い、暗黒の宇宙は黒では無く濃紺、天の川も南十字星も驚くほどハッキリ見える。
そして、星が多くて宇宙に飲み込まれてしまうようで、本当に宇宙にいるのではないかと錯覚するくらい。
と言うか、怖いほどの星の数、大人でもビビるんだから、子ども達がこの星空を見たら泣いてしまうだろうと思った。
恐怖まで感じるほどの星空ではあるが、宇宙にいるような気分でワクワクしながら見続け豪華絢爛の満天の星空を楽しんだ。
それ以来、私はアタカマ高地5千mの満天の星空をアタカマ宇宙と呼ぶようになった。

その後も作業の休憩時や山を下りる一時を利用しアタカマ宇宙の星空を楽しんだ!
なかなか見ることのできない満天の星空、次の映像でお楽しみ下さい!



アタカマ砂漠で星見てたら、突然動物に!

3千mのキャンプでも5千mほどではありませんが、十分に星空は楽しめました。
まぁ富士山より少し低いくらいですので、ましてや周りは真っ暗ですから。
夕食後とかの時間は、多くのエンジニアはテレビなどを見て楽しみますが、スペイン語の番組見ていても分からないので、私は砂漠の中へ星空を見に出かけていました。

一人で車を使って砂漠に行きますが、月が出てない夜なんか本当に真っ暗です。
車のライトを消して外に出ても何も見えません。
車のライトを見ていたので慣れないこともありますが、目が慣れるまで時間がかかります。

アタカマ砂漠の高地 写真:著者撮影

目が落ち着いてくると、後は満天の星空を楽しむだけ(*^-^*)!
これはもう何て言ってよいか、宇宙で輝いている星々は、私のために輝いてくれているのではないかと勘違いしそうなほど素晴らしい世界です。限りなく広がる大きな大きな宇宙に思いを馳せ、楽しい時間を過ごした。
多分、宇宙に行って星を眺めると、こんな感じかなって思いました。誰にも邪魔されることなく、人工の光は何一つなく闇の世界、そんな中で絢爛豪華な星たちと語り合った!
アタカマ砂漠での超極上な至福のひと時でした。

でも、アタカマ砂漠と言っても3千mの高地です。今になって考えれば、アンデスの王者ピューマが出てもおかしくない場所なんです。

毎晩、夕食後のひと時に星を見て楽しんでいましたが、やはり動物と出会ってしまいました。

ある夜、いつものように夕食後のひと時、星を見に行き車から出たばかりで目が慣れる前でした、ボーっとして何も見えない時に、車の横からゴソゴソって音がしました。その瞬間、自分でも驚くくらい、見事なほど瞬時に車の中に飛び込んでいました。
車にカメラが付いていたなら、この動画シーンは今頃百万回の再生は達成していたでしょう(笑)!

そのゴソゴソってした動物はピューマではなくドンキー。
地元の皆さんが言っているドンキーとは、野生のロバのことです。

ドンキーこと野生のロバ 写真:著者撮影


それ以来、念のために宿舎からあまり離れないで星を楽しむようにしました。

アタカマ砂漠でのアルマ望遠鏡建設作業は、厳しい環境ではありましたが、私は元来アンテナ・天文・望遠鏡が大好きエンジニアですので、アルマに触れられるだけで嬉しく、誰よりも楽しんで仕事していましたので、過酷な環境が大変だと思った事はさらさらありませんでした。
しかも、本当に真っ暗な中で星空を楽しめる超至福のひとときもありましたので、こんな時間を得たのもアルマ電波望遠鏡さまさまです。
感謝を込めて今後も引き続き、地域のテレビ・ラジオ・新聞などのメディアを通して、さらに講演会などにおいても、アルマ電波望遠鏡のPRも忘れず進めていきたいと思っています。

写真:海外エンジニアと著者(真ん中)


と同時にアルマ電波望遠鏡の新しい発見を期待して注意深くニュースを見ています。
現地の皆さん、今後のご活躍を楽しみにしています、頑張って下さい!

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