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作曲備忘録②(バリ島風の曲)

どうも、サウスンです。
今回は、ガムランという楽器の音源を使ってトロピカルな感じの曲を作ってみましたので、使用したスケールや打ち込みで意識したことなどまとめてみようと思います。

今回作った曲

今回作った曲はこちらです。

SoundCloud(音声のみ)

YouTube(MIDI動画付き)

南国の島やジャングルをイメージするような曲になっています。
Native Instruments の Komplete Ultimate 以上に含まれる音源の「Balinese Gamelan」をメインとして作りました。なんとなく Native Instruments の音源のサイトを見ていたら目にとまって、この音源を使って曲を作ってみようと思ったのがきっかけです。

Native Instruments の「Balinese Gamelan」のサイトは以下。


今回の曲のポイント

ガムランはインドネシアのバリ島やジャワ島などで使われる楽器のようでしたので、曲を作る前に少しガムランの音楽について調べてみました。
調べた結果、以下のポイントを意識するとガムランらしい音楽が作れるようでした。

  1. ペロッグ音階を使う
    ガムランを使う際の音階の一つ。
    インドネシアの音楽には様々な音階があるようですが今回はこの音階を使ってみました。

  2. 16分のリズムで打ち込む
    16分音符のフレーズをオクターブで重ねると、インドネシアの音楽の重奏感が表現できるようです。

スケール

今回使ったペロッグ音階は以下の構成音です。

C(ド) E(ミ) F(ファ) G(ソ) B(シ)

ペロッグ音階(Cを基音とした場合)

この音階は沖縄の琉球音階と同様の構成になっています。
普通にこの音階で打ち込むと沖縄っぽい曲になってしまうので、16分音符のフレーズを多用することで、インドネシア感を出すようにしました。

また、Cubase にはスケールアシスタントという機能で、ピアノロールのスケール構成音に色付けする機能がありますが、デフォルトではペロッグ音階が定義されていなかったため、新規に追加しました。

Cubase のスケール設定
(「スケールの追加」から新規スケールを追加し、ペロッグの構成音を指定します)
ペロッグ音階を指定したピアノロール
(スケール構成音は明るく、スケール外の音は暗く表示されます)


コード進行

今回使ったコード進行を紹介します。
使っているスケールが特殊なので、とりあえずスケール構成音のみで作れるコード(C, Csus4, G/F, Emin あたり)を使用して進行を作ってみました。

前半

前半のコード進行

基本は Csus4。たまに G/F。(これはコード進行なのか?)
Cメジャースケールだと 、
C → G → C のような進行になり、
Ⅰ → Ⅴ → Ⅰ となるので、理論的にも?いい感じの進行になっていると思います。

後半

後半のコード進行

後半は少しコードチェンジ多めに作ってみました。
Cメジャースケールだと 、
C → Emin → C → C のような進行になり、
Ⅰ → Ⅲm → Ⅰ → Ⅰとなるので、終始トニックのコードになっています。
(これも「進行」なのか微妙ですが、、)

各パート

各パートの打ち込み内容など紹介します。

コード伴奏系

前述のコード進行を鳴らしてます。
ストリングスは途中からメロディをピチカート奏法などで引いてます。

ピアノ

音源:AliciasKeys (Native Instruments)

ピアノの伴奏1

コードを伸ばしで鳴らしているだけです。
あと、たまにボイシングを変えて鳴らしてます。

ピアノの伴奏2

途中でガムランのリズムに合わせて16分で刻んでたりしてます。

ストリングス

音源:Session Strings Pro 2 (Native Instruments)

ストリングスの伴奏1

ピアノの伴奏を分散して鳴らしています。
音に多少動きを入れてメロディ感も出してます。

ストリングスの伴奏2

途中からガムランのメロディをピチカート奏法などで引いてメロディに厚みを出しています。

メロディ系

ガムランを中心としてピアノでメロディの補強などしています。

ガムラン

音源:Balinese Gamelan (Native Instruments)

Balinese Gamelan の画面

Komplete 13 の Ultimate 以上のグレードに収録されています。
今回の主役。音程が高めのもの、中くらいのもの、低めのものを分けて3トラック使っています。また冒頭のガムランは音源内のループサンプルを使用していたりしています。

ガムランの打ち込み

打ち込みは16分音符でスケール内の音を連打しています。
こうすることでインドネシア感がでたと思います。

フルート

音源:Symphony Essentials Woodwind Solo (Native Instruments)

フルートの打ち込み

冒頭や後半で使用しています。
伸ばしでスケール内の音を高めの音程で適当に鳴らしてみました。
フルートがあることで何か神秘的な感じが出たと思います。

ピアノ

音源:Noire (Native Instruments)

ガムランやフルートのメロディを鳴らして、メロディの音を補強しています。


パーカッション・FX

南国の島感を出すためにいろいろ使ってみました。

パーカッション1

音源:Cuba (Native Instruments)

Cuba の画面

Komplete 13 の通常版以上のグレードに収録されています。
コンガやボンゴなどのパーカッションを使ったループパターンが入っています。今回の曲に合いそうなパターンを探して鳴らしています。

パーカッション2

音源:Evolve (Native Instruments)

Evolve の画面

Komplete 13 の Ultimate 以上のグレードに収録されています。
シネマティック系の様々なリズムパターンが入っています。
Cuba は低音が少な目だったので、こちらの音源で低音を担当させてみました。

Fx系

音源:Pharlight (Native Instruments)

Pharlight の画面

Komplete 13 の Ultimate 以上のグレードに収録されています。
様々なFx系のサウンドが入っています。
今回の曲では、冒頭やループ前の間奏で使っています。(人の声っぽい音です。)

さいごに

今回の曲は、Native Instruments のサイトでガムランという楽器を知って、それを使った曲を作ろうと思ったのがきっかけでした。
使用したスケールが特殊なため、コード進行をどう作ったらいいのか結構迷いました。特殊なスケールを使う場合の進行の作り方はどうしたらいいのか、今後は考えてきたいと思います。

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