覇権争い

 最近は映画を観たいなぁと思っていたのですが、そんな時間が取れず悶々としていたら、YOUTUBEであらすじを解説してくれる動画をみていて、「好きにならずにはいられない」という現代の話と「縞模様のパジャマを着た少年」という、ドイツ・ナチス時代のユダヤ人収容所の話を昨日あたりからみて気になっている。

 https://www.youtube.com/watch?v=1p4cpAu-Cdk
 https://www.youtube.com/watch?v=_Bd_2sRUCXU

 「好きにならずには~」では、いわゆる非リア充、非モテ中年男性フーシが、偏見やマウント、世間の眼、マジョリティ等に合うも、メンツを潰されたり、なかなか変えられない置かれ現状を受け止め、マジメに生きる姿に徐々に周りも己の愚行を悔い、次第に受入行く話です。
 最近、人が二人集まればマウントが発生したり、社会的な視線で測られる風潮に私自身もこんなもんかなぁと思っていましたが、他者をコケ落としたり、言い訳をせず、流れに逆らわず真摯に生きる姿には、自己反省をしつつも、一人では生きていけないこと、他者を理解する努力をすること、先入観で人にレッテルを張らないことなど自分の尺度でなく、他者を自分と同様に向き合う努力を意識しないとと感じました。
 邦画チックな勤勉さにフォーカスし、人間性を解いたところは洋画としては、珍しいですが、人や社会とつながるには、地位や知識やあらゆる権力でなく、人間性こそあってだということは欧米の人も変わらないんだと思いつつ、これから齢を重ねると尚更に観られることだと感じた。

 「縞模様~」のは、元来世界史は嫌いなので、極力目を背けていましたが、怖いモノ観たさで観ました。旧ドイツ軍軍人の父の栄転に伴い、都心で不自由なく生活していた少年は、田舎の豪邸に家族で住居を移すことに始まります。新居は人里離れており、学校もないようなところで、窓の外に見える縞模様のパジャマを着た人たちと遊びたいと両親に訴えるも、許可が出ず、退屈に耐えかねて、家を抜け出した先で、縞模様のパジャマを着た自分と同じ歳の友達に出会います。
  友達は強制収容所に収容されたユダヤ人で、境遇は彼と180度違い、とても理不尽な境遇にあります。ある日、眼を盗んで強制収容所に立ち入ったとき、運悪く、実父の指揮下で行われたユダヤ人の虐殺に何も知らぬまま、巻き込まれてしまうという話なのですが、、、、

 なんというか、、、あの時代から未だ勝手人間界で続くあらゆる覇権争いにホントに人間の世界はロクでもないなと思いつつ、権力というのは、人に亡き後まで後ろ指刺されてまでしがみつくもんかね?とか、しかし、権力下で支配されぬための防具として持つべきなのかねとか物思いにふけていました。

 命までは奪われない、現代の資本主義下はこの頃に比べる一見とても健全で、自己研鑽次第で、いくらでも身の振り方はあるように思いますが、しかし、年貢の納税や圧政という下という面では、構図は古から何ら変わっていないなとも思うけれども、両作ともに絶望の中でも、他者との交流の中での感化や共感は、思いやりや愛を生み、これこそ人間を調和させ、維持する余裕を保てるような日々を過ごせることを基盤に何かを生み出すことが人間の存在意義かなぁとも思う。災害や資源、環境や経済開発など世界を取り巻く社会問題は種々横たわるけれども、コレは逆にチャンスでこれらを直視し、課題の共有こそ人間自らを納得させる存在意義になるかなぁと思う。

 若い子が「笑いとエロは世界を救う」というTシャツを付けていたけれども、コレはホントだねとも思うし、突き詰めれば医学こそエゴを超越し、他者を思いやる最たるものとも思うた。

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