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魍魎ノ井戸 プレゼンの巻

はてさて僕、鵺は「あひるれこうず。」レーベル脱退、水魑さんとのCrew「魍魎ノ井戸」の解散等の報告を致しまして早1ヶ月が経ちました。僕自身としては「鵺」名義としての音楽との向き合う期間と致しまして、ソロでの活動休止を発表をしたばかりですが、如何お過ごしでしょうか。
相変わらず僕は就職活動に向けてのセミナーに通ったり、自分から「鵺」名義での音楽制作休止をして、精神的に疲弊していた部分も少しは回復したのかなーとか思っております。最近ではTwitterで幾つかの不穏なツイートをしてたりしてて、不快な思いやご心配させていましたら申し訳ないです。
僕と致しましては来年までは様々な方へ謝罪をする期間を設けまして、またソロ活動を再開するに至るまでに色んな形で自分が今まで行ってきた所業に対して謝罪の気持ちを伝える期間とし、またご迷惑をおかけした方々に向けての自粛期間とさせて頂きますので、そういった部分での療養なども兼ねております。


……と謝罪をさせて頂く所から話をさせて頂くんですが、今回は僕がレーベル加入に当たって長年から交流のあった水魑さんと組んでいたCrew「魍魎ノ井戸」についてお話しようかなと思います。


水魑さんと初めて交流があったのは、確か僕が水魑さんをフォローしたきっかけがあり、2014年に京都のクラブイベントで御一緒する機会があり、その時に水魑さんと当時、水魑さんと結婚されていた嫁さん、そして「かるまTheZipper」さんとの4人でクラブ終わりでの呑み会で深くお話したのを記憶してます。(もし自分の記憶違いだったら申し訳ないです。)
「今思い出しても、ホンマによく分からんメンツやな」ってのは思い返す度に思ってます。これはDisとかではないです。
そして長年Twitterでの交流もあり、2019年の年末に僕が新しいCrewを組みたいと言った趣旨の内容から、水魑さんがそれに反応して下さり結成に至った流れとなります。「それを思うと今年の3分の2が、既に経過してんのやべぇな」って片隅に感じてます。
そんなひょんな出来事をきっかけにあひるれこうず。発足してから企画の第一弾として組んだのが「魍魎ノ井戸」となります。


そこからはトントン拍子の活動があったことを覚えております。3月にお披露目としてのクラブイベントでのライブ、魍魎ノ井戸の第一弾シングル「ADVENTURES」の発表、ボカロ曲のカバー「チェゲラナ」Remix、Up Zip Popcorn コンピレーションアルバムにて、blue_beatsさん(アオイカズトさん)とのタッグにて収録させて頂いた「イスカリオテの音」。こう思い返すと本当にこの半年の一瞬、一瞬が走馬灯に感じます。表現は悪いんですが、事実上解散してるのでその通りなんですけども。
そこで折角なのでこの機会に改めて水魑さんと一緒に活動してきたCrewの楽曲の魅力のプレゼンを三点にまとめて紹介していきたいと思います。


魍魎ノ井戸 紹介

・声音の高低差

・リフレーミング能力

・楽曲制作だけに留まらない


その1 声音の高低差
皆様がまず僕らの楽曲を聴いて注目する部分はここかなと思います。高いキーで歌い疾走感のあるフロウ、独自のリズムキープによりトリッキーなスタイルで魅了させるのが、魍魎ノ井戸の水魑さん!

独自の思想を持ち、時たまに人を困惑させることもありますが、それもまた彼の魅力でそのスタンスが作品に主立って出てると思っております。
また魍魎ノ井戸でイベント当日のリハを行った際に、紅蓮華を原キーでそのままに歌い上げたのは今でも僕の中で印象深く残っております。


もう勝てねぇわ、強え。


きっちりと客観的に物事を測る視点を持たれているので、結構偏向な僕の意見も公平な判断での善し悪しができる方なので、僕も本当にお世話になっております。
他人と引き合いに出すのはどうなのかと思う所ではありますが、水魑さんのラップを聴く度に僕がラップ始めた時にお世話になった先輩Sparrowさんを思い出します。今元気にしていらっしゃるのかなぁ、また会いてぇなぁ。ぬぉん。
ほんの若干似てるので、聴く度に本当のたまーにチラついてます。



そして低音で歌ってるのが僕です。
未確認幻想飛光少女aka鵺


最近までレーベルサイトでずっと「未確認幻想少女aka鵺」と誤って表記されてました。ちなみにこの長ったらしい名前なんですけど、今一度説明しておくと、東方project作品にて登場するキャラクター「封獣ぬえ」というキャラクターの二つ名が「未確認幻想飛行少女」という名前なのでこの名前にしました。最近は著作権法がね色々と怪しいので、飛行の「行」の字を「光」と表記を変えております。意識するまでは「未確認幻想飛行少女」で活動してました。


そんな雑談は扠措き、低音を重視したフロウ。また持ち前の高低音を使い分けた類稀なるスタンスに重きを持ち、個人の所属するセルフユニット「ALTERNATIVE THEO」では声音を使い分けたスタンスにて、パート毎のハモりを活かしている。

「魍魎ノ井戸」では相方の水魑さんが高音でのスタンスでお互いのフロウの差別化を図る為に、魍魎ノ井戸での鵺は低音に重きを置いたスタンスとしている。水魑さんと同じでメロディアスなスタンスであるが、普段耳馴染みのない単語や普段から聞かない言い回しをするので、その部分の印象が残るのが特徴である。


その2 リフレーミング能力
さて楽曲での低音差は正直な所、これを紹介する前説にしか過ぎず、以前の記事で僕が「魍魎ノ井戸はリフレーミングについても通ずる部分があるので話したい」と言っていた部分はここに繋がります。以前の記事を読まれていない方に向けても、もう一度改めて詳しくリフレーミングについての紹介を乗せておきます。



『リフレーミング(reframing)とは、ある枠組み(フレーム)で捉えられている物事を枠組みをはずして、違う枠組みで見ることを指す。元々は家族療法の用語。西尾和美『リフレーム 一瞬で変化を起こすカウンセリングの技術』によると、「リフレームの目的は、今までの考えとは違った角度からアプローチしたり、視点を変えたり、焦点をずらしたり、解釈を変えたりと、誰もが潜在的に持っている能力を使って、意図的に自分や相手の生き方を健全なものにし、ポジティブなものにしていくこと」(32p)とのこと。

同じ物事でも、人によって見方や感じ方が異なり、ある角度で見たら長所になり、また短所にもなる。例えば、試験で残り時間が15分あった場合、悲観的に考えた場合は「もう15分しかない」と思えるし、また楽観的に考えた場合は「まだ15分もある」と思える。(Wikipediaより一部抜粋)』



このリフレーミングと言った技法を知らない方でも、魍魎ノ井戸の楽曲を聴いた方やお互いの音源を聴かれた方は、僕らの着眼点や伝えたいテーマ性の趣旨の見方が変わってると感じていらっしゃる方がおられると思っております。ここも水魑さんと改めてCrewを組んだ際にお話させて頂いたのですが、「鵺くんは結構物事の見方が変わってるよね」と水魑さんと楽曲について話し合った時に出た話となります。


※ここからは僕の思う魍魎ノ井戸が据える物事の見方の話になるので、僕個人の見解になります。ですので魍魎ノ井戸の総意としては、捉えないよう宜しくお願いします。


まず初めに僕はある特定のテーマで歌詞を書く際に気をつけている部分としては、そのテーマの直接的な表現を避けて別の表現や物事に置き換えて制作を始めています。
わかりやすい一例を上げさせて頂くと、「イスカリオテの音」の鵺のVerseを広げて紐解いて見ていきましょう。



Verse 鵺
足並み揃えずWake up 宜候 刻んだ死線 美談は漫ろ
・世代・時代・李代桃僵を踏まえRewrite to June
期待を列ねるSence Of Wonder
不可思議に実った件は
先の彼方で咲かない花が莟を拓くStory

─ほんとうの事なんて ひとつじゃないのに─

混じりあって 穢れあって 清めあって
それでも尚そばに居たいと 対等な態度で参ろう
序章「町外れ」絡み合うべく手繰り寄せるイト
Presented by 魍魎ノ井戸&アオイカズト
これは指先で紐解く青い春の音



この曲は前にあげたUp Zip Popcornのコンピレーションアルバムに収録した楽曲となるので、音源を直接視聴出来ない部分を前もってご了承下さい。
この曲のテーマとしては「出会いと別れ」を題材として、二つの異なるトラックを一つの音源に纏めあげた曲となりました。それにより静と動を意識した楽曲になったかと感じております。
その説ではblue_beatsさんにはお世話になりました、ありがとうございます。


では紐解いていくんですが、自分で見返しても最初からだいぶ過程をすっ飛ばしてますね。
僕としてはここで紹介する前半のVerseでは仲間内や同朋達との出会い、邂逅について。後半の2Verse目については恋愛のニュアンスを織り交ぜた内容に仕立てあげました。
内容をばか丁寧に説明すると内容が長くなるので、ポイントを掻い摘んで説明していきます。


まず直接的な表現は避ける部分は、最初の所で既に行ってますね。「足並み揃えずWake up 宜候 刻んだ死線 美談は漫ろ」の部分では何の足並みなのか、何に対してのヨーソローやねん。とか美談は漫ろ(そぞろ)って何?トトロ?ってなる人はいると思うので、そこから話していきます。
テーマ性をもう少しだけ深堀すると「グループでの活動においての出会いと別れ 」を水魑さんとお話しあった中で決まっていきました。


その中で僕が「出会いと別れ」を意識した点を述べていくと、相手との関係性やそれに伴い起きる事象を幾つかの要点に搾って構成をしていきました。なので仲間達との出立点から物語を初めて、それに纏わる出来事を要点に書き上げました。



・世代・時代・李代桃僵を踏まえRewrite to June
期待を列ねるSence Of Wonder
不可思議に実った件は
先の彼方で咲かない花が莟を拓くStory



この部分では生まれた時の環境、過ごし方について少し触れていますね。このコンピレーションアルバムが6月頃に発表されるとの事でしたので、季節にも触れてました、何に対しての部分かは触れずに表現している箇所が多くありますので、こんがらがるかとは思いますが、最初に説明申し上げた点を理解された上で読者の皆様の経験に当て嵌めて頂くと情景描写がより明確化されると感じます。
後はあひれこのマイクリレーから水魑さんのVerseのサンプリングを使わせて頂いてます。僕もあのマイクリレーの中で、水魑さんのラインが頭に深く残っていたのでそこも用いる事で、激情的なトラックの上では映えるだろうなと考えて組み込みました。ここはCrewで活動していく上でお互いのVerseを差し込む事で、Crewとしての内容が深く濃密なものに繋がる結果となりました。
様々な楽曲でもこの技法は用いられているので、ご存知の方もいらっしゃると存じます。
お互いの色をすこりあえ!!!!


─ほんとうの事なんて ひとつじゃないのに─

混じりあって 穢れあって 清めあって
それでも尚そばに居たいと 対等な態度で参ろう
序章「町外れ」絡み合うべく手繰り寄せるイト
Presented by 魍魎ノ井戸&アオイカズト
これは指先で紐解く青い春の音



後ここからの8小節の内容に関しては、明確化せずにサラッと書き上げました。冒頭の8小節で説明した技法をふんだんに使ってますね。ここまで説明した点を踏まえてますが、それに加えて後半ではメロディアスなスタイルで歌った点が印象に残ると思います。
これは僕が結構ラップ詞、またはhookやラップを用いない曲で意識している所なのですが、僕は結構人との差別化を図るので、どうしてもリフレーミングが過ぎる点があります、ここは前半の内容を読まれてみて察せるのですが。
なのでキャッチーなメロディーライン、耳馴染みになりやすいフレーズを使いラップ等に活用しています。


やはり難しい単語を使うだけのラップは、言い方は悪いのですが「お経」になりがちな傾向があります。ラップじゃないにしても、自分が理解しにくい言葉や話でお話されてる方といると、「こいつの話してる内容、お経で退屈やな」そう感じられる場面や心当たりのある方はいると思います。
それは話し手の話している内容の自分側の理解が浅かったりする点はあれど、逆に話し手側の要約出来てない点が纏めきれていないだったりするのも然りです。僕もそれを理解した上で述べさせて頂いてます。


なので僕はポップスらしさを織り交ぜて、聴き飽きないラップや歌い方を常に心がけてます。このお話した内容を同じく水魑さんのVerseに当て嵌めてみてもほぼ同じことが言えていると感じます。水魑さんの内容に関しては僕の解釈との齟齬が生まれますので、割愛させて頂きますが概ねその要素に当て嵌っていると言えます。



最近のスタイルの傾向からするとスワッグ、ブーンバップ、オールドスクール、ライム至上主義等々様々なスタイルでラップされている方が現状です。ですので魍魎ノ井戸と致しましては、例に上げるとすれば「Creepy Nats」の様な感じのアップな感じだけど、ネガを背負ったサブカルチャーの色を全面に織り交ぜています。ラップと言われればラップなんですが、それが「HIPHOP」かと言われれば別にそうでも無いし、文化圏の違う環境で過ごしてきた我々が大いに活動してきた場所は違うので、そういった点を取り上げればやはりサブカルチャーなのかと思います。


ここは僕ら「魍魎ノ井戸」として活動していく中で話し合った際に、その部分が一致していた点であります。それと同時に水魑さんも同じ様に「物事の捉え方」に対する表現法が似ていた部分を押し出す際に一致していたのが、Crewとして活動する中で一番の共通理解であったように感じています。


ですので今後再び水魑さんと新たなCrewとして活動していく中でも、その部分に重きを置いたCrewとして活動していければと感じています。


何より鵺のレーベルを脱退において主催者と魍魎ノ井戸で話をしました。魍魎ノ井戸はレーベル発足時にCrewのスタートダッシュを切った経緯がありますので、僕のレーベル脱退の件は自分だけの話に関わらず、水魑さんにも自分のケジメを理解して頂く必要がありました。
その話し合いの際にCrewの活動継続についても話し合ったので、水魑さんには本当にご迷惑をおかけしてしまったのもあり、水魑さんに対しての感謝と謝罪を果たしていきたいと感じています。


それと同じく数は少ないとはいえ水魑さんや鵺を通じてこのCrewを応援して下さった皆様に対しても、こんな状態で終わらせてはいけない。そう感じています。ですのでまた水魑さんと再び活動を開始した際には、皆様宜しくお願い致します。



・楽曲制作だけに留まらない
リフレーミングについて長々とお話してしまったのもあり、ここからは簡潔にサクッとお話していきます。ここは特にレーベルで活動していた中で出ていた中に上がりました。
ラジオ企画や大喜利企画、ブログ企画とレーベル内での活動が広がっていく中で、水魑さんとCrewで活動する中でも企画をできたらいいねっていう話をしていました。水魑さんはゲーム実況をしたいと仰られていたので、実況配信や雑談企画なんかも今後練っていければいいなーって、片隅に思っております。



以上3点を述べて、改めて僕らの魅力が伝わったなら幸いに思います。僕個人として魍魎ノ井戸で発表した楽曲で一番好きな曲は「ADVENTURES」かなと感じます。右左曲折あり解散してしまった魍魎ノ井戸ですが、何度も繰り返し述べている通りに、またスタートを切りたいと感じています。
まだまだ伝えたい内容ってのは多いのですが、それは僕の気が向いた時に気軽に書こうかなと。流石に長文になりすぎました。笑


水魑さんは「あひるれこうず。」での活動を今後も続けて参りますし、またレーベル自体も様々な面白企画を発表していきますので、そちらの動向にもチェックして頂きたいですね。レーベルメンバーは個性のある人達の塊なので!僕も陰ながら応援致します!


そんな所で今回はここまで!大変長い内容となってしまい申し訳ございませんでした。
これを機に改めて「魍魎ノ井戸」や今後の活動を宜しくお願い致します!


ありがとうございました!






未確認幻想飛光少女aka鵺
Neun from.ALTERNATIVE THEO

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