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ぐでたまごと私

普段から色々と絡み、お世話になっているぐでたまごさん。
僕の思いつきのツイートで素敵な話が聞けたので急遽執筆w
勿論許可は貰っていますw

しかし、完全に想像、妄想、私の作り話になりますのでそこはご注意をw
固有名詞も全て架空です。
万が一当たっていた場合は何か下さいw
勢いで書き連ねたので乱文ご了承下さい。

さて、物語はぐでたまごさん夫妻。
話は中学生に遡ります…。


ーーーーーーーーーーー

「ねぇ、ミキ! 待ってよ!」
「マナミが好きな人、決まっちゃった〜!」


楽しそうにじゃれあいながら小走りで交差しながら走っていく2人。

綺麗な桜並木を駆け抜けていく姿が輝いていて、ポスターにしても絵になるなぁと思うのはもう歳かな。

これが私たち。
懐かしいなぁ。もう20年くらい経つのね。


今となっては私も二児の母。
何故こんな話をしているかというと、今は2人目出産の時。
本当に苦しくて、痛くて。2人目は楽だって聞いたのにそんなとこはなく…。

気を失いそうな痛みの中、聞こえてきたあの声。
「マナミ! ………!」

今思い出してもにやけちゃう。そんな思い出。
そんな思い出を少し話そうと思います。

………

「ねぇ!マナミ!?」

あ、ああごめんミキ。どうしたの? と言うより先に、

「誰にあげるか悩んでるんでしょ」

思わず顔が赤くなるのが自分でわかるほど熱くなるのを感じて、悟られないように横を向き外を眺める素振りで顔を隠す。

「べ、別に?」

そう言う私の顔をミキはくるっと私の顔を寄せて、


「またまた〜、モテる子は大変だねぇ〜」
「ソウソウ君とかいいんじゃないのぉ?」


またまた顔が熱くなる。またそれを隠そうと後ろを向うとすると、

「ほーら、顔赤くなってる、可愛い奴め。」

ミキは小学校からの幼馴染みで、家も近く何でも言い合える友達。ミキはとっても勘がするどくて、隠し事とか悩みを抱えても全部お見通し。
こんな子だから気を遣わずいつも一緒にいられる大切な親友。

「マナミ?」

この下から覗くミキの目。全てを見透かすようなこの目に私はいつもからかわれる。
私は良いのか悪いのか、時折別なクラスの男子や、先輩などから告白などをして貰った事が数回あり…。

好き、と言う感情がよくわからないまま来てたと言うのが一番近いというか…。
だからそれまでは勿論誰かと付き合う事もなく、そんなことでからは出来れば遠くにいたいと思ってた頃。


「いいのよ! 私は! 誰にもあげないから」


「んん?」

ミキはまた私の顔を覗き込んでくる。

「んじゃ私がソウソウ君にあげちゃおっかな
〜?」


もう。ミキには敵わない。なんでもお見通し。
ソウソウ君はスポーツ万能、成績優秀、そしてまぁ…、いわゆるイケメン…。

別な学校にファンクラブがあるとかないとか言う噂がある程のまぁ、イケメン。(小栗旬似)

別に好きな訳ではないけど、好感の持てる人、っていうのも事実…。


もうすぐバレンタイン。女子はその話題で持ちきり。
勿論男子はもっとソワソワしてるそんな時期。


「おーい、マナミ〜、チョコは勿論くれるんだよね?」


人懐っこい笑顔でそう話しかけてきたのが、ぐでたまご君。

「やめてよ、ぐでちゃん。私は誰にもあげないよ。」

笑いながら話す私たち。
あまり男子とは話す方ではないのに、彼だけはなんか話しやすかった。今思うとその直感っていうのが運命って言うのかな…。ふふふ。

そう、この人が私の将来の旦那様になるわけですが、それはまだまだ先のお話……。

ーー迎えたバレンタイン当日ーー

結局私には気になっている程度のソウソウ君以外には、特別好きな人なんかいなかったし、勿論用意などするわけもなく。
その辺、他の女子とは何か感覚がズレていたのかも知れないけど、ほんとこういうのに一生懸命になる女子力? というものが私には少ない…。

周りがチョコの受け渡しにソワソワしているのを横目に帰り支度をしている時。

「マナミ、ちょっといいか?」

いつもの人懐っこい笑顔の消えた真剣な表情。
あまり見たことのない彼の表情に戸惑っていると、

「ちょっとこっち来てよ、お願い。」
「う、うん…。どしたの? ぐでちゃん?」

もしかして…? いやそんなわけないか。
ぐでちゃんは友達だし…。
てか今日はバレンタインだから女子からチョコあげたりする日だよね…。


なんて色々な妄想をしながら彼について行くと、ぐでちゃんは周りを見渡し、人が居ないことを確認すると、下を向き、何かを噛みしめるようにしてから、深く息をついた。

「あのさ、マナミ。」
「うん?」

真剣な表情、まっすぐな視線で目を見つめられる。
何故か心臓がドキドキと早まっていく。

「あのさ、マナミ。ソウソウがね、話があるんだってさ。」

えっ? と私が驚くと、ぐでちゃんは少し力が抜けた様子で、


「家庭科室で待ってんだってさ。行ってやってくれる?」

「う、うん…。」


そう言うとぐでちゃんはすっと振り返り、走ってそのまま行ってしまった…。

「どうしよう…」


ソウソウ君とはそんなに話した事もないし、クラスも違う。
ぐでちゃんが仲良いからそれでたまに一緒に帰った事があるくらいで…。
ただ、間違いなく超イケメン。(小栗旬似)


一歩一歩あるくごとに私の心臓を踏んでいるようなほど、鼓動が上がっていく。


ドキ、ドキ、ドキ、ドキ…。



そして到着するとそこにはこれでもかと言うくらい緊張した真剣な表情のソウソウ君。

(か、かっこいい…)

思わず声に出してしまいそうな心の声が…。


「あ、マナミ、ちゃん…、来てくれてありがとう。」

更に鼓動は高まる…。体が揺れそうな心臓の鼓動。

「あ、あのさ。」
「う、うん…。」

静寂が家庭科室を包む。まるでそこが何倍にも広く感じるような張り詰めた空気。
さっきまで大きかった私の鼓動の音も消え、沈黙が続く…。

「お、俺さ!」
「は、はいっ…。」

ドックン…ドックン…。
また鼓動が聞こえてくる…。

「マナミちゃん、いや、マナミが好きです!」
「っ………。」

ソウソウ君の告白に私は言葉にならない声のようなものを出し、そして体の中で何かが下から突き上げるような衝撃が来る。

ドン…、ドン…、ドン…!

「お、俺と付き合って下さい!!」
「は、はいっ…!」

言っちゃった…。そう、はいって言っちゃったのです。超イケメン、性格も良し、と噂のソウソウ君の前では恐らくあの頃の女子はみんな落ちちゃうと思う…。小栗旬似ですし…。

こうして私とソウソウ君はそれから付き合う事になったんです。

その時はぐでちゃんのあの時の表情なんかもう忘れてました。

今でこそわかる。
きっと彼はあの頃から私の事が好きで居てくれて、自分の恋愛よりもきっと友情を取ったんだと。


それに気づく事になるのは、卒業式の日の事…。

「卒業おめでとう、マナミ! っていってもまた同じ高校だけどね!」

なんてミキといつも通りの会話で終えた卒業式。

ソウソウ君とは付き合ったものの、やはりそこは流されたというか、雰囲気にのまれたというか…。
結局バレンタインに付き合い、ホワイトデーに別れるというスピード失恋になったわけですが。笑

しばらく恋愛はいいかな、高校で出逢いもあるだろうし、なんて思っていました。

「マナミ、おめでと。今日でこっちいるの多分最後になるから一緒に帰ろうぜ」


そう言うのはぐでちゃん。
ぐでちゃんはデザイナーを目指す、と言う事で近くの高校には通わず、美術系の県外の高校に進学が決まってたんです。


ミキとぐでちゃんと3人で帰路に着く。

「ぐでちゃんとはしばらく会えなくなるのか、寂しいね」

なんてミキが呟くと、

「なんだよ、夏休みとかには会えるじゃんか、それとも俺がいないと寂しいのか?」

なんていつもの明るい感じのぐでちゃん。

「んじゃ、またな。」

ぐでちゃんだけ方向が別になる所で、私達にそう言うと、


「じゃぁね! ぐでちゃん! 頑張ってよ!」
「休みに帰ってきたら遊ぼうね!」

と挨拶を交わし、歩きだしたところで、

「マナミ!!」
「えっ?」

振り返るとそこにはあの日見た真剣な眼差しの、ぐでちゃんが…。

思い出した…あの時は自分の気持ちを抑えて、友達の為に尽くしたあの表情だったんだ…。
あの日とは、同じようで違う、けど何かを伝えたいという真剣な表情。

「マナミ! 落ち着いたら今度は俺が告白するからな!!」



きゅっと胸が締め付けられる。あの日とは逆で鼓動が、息が止まるんじゃないか、と思うくらい。

そう言ってぐでちゃんは私の表情を確認すると、いつもの人懐っこい笑顔でニコッと笑い、そのまま振り返り走って行った。


「ぐでちゃん…。」

そう呟くとスッと私の前に顔を近づけてくるミキ。
にやっと笑うと、

「マナミにはソウソウ君じゃなかったね、初めてマナミの事で外しちゃったなぁ。」

「今度はちゃんと見てから決めるんだぞっ!」

「マナミ、頑張ってね! それがきっと好き、って事なんだと思うよ!」


で、でもぐでちゃんは友達だし、そりゃよく話すし良い人だなとは思う…。

そう言おうと思って口を開こうとする時にはミキは歩きだす。


「今日は良い日だね。ドラマみたいな瞬間見ちゃった! 後でみんなに教えてあげよっと!」


そう言うとミキは私から逃げるように走りだす。


「ねぇ、ミキ! 待ってよ!」

「マナミの好きな人、決まっちゃったー!」


満開の桜が少しずつ舞っている中を、
じゃれあいながら走っていく私達ーー。



ーーー

これが私と私の大好きなぐでたまご君とのエピソード。

まぁ、若い2人だからそのあとすぐ付き合ってめでたくそのままゴールイン、とはならなかったのですが、色々ありまして私達はいま夫婦となり、私達は大切な命を2つも授かり今に至っています。

え?その後の結婚までの経緯ですか?
ふふふ。それは私達だけの秘密です。

そして出産を終え、2人目の子供を抱いた私の大好きなぐでちゃん。子供をひとしきり眺めた後。

「マナミ。お疲れ様。これから俺も頑張っていくね。」

そう言うと、あの日からそうだった人懐っこい笑顔をくれました。
これがあるだけで、私はこの人と一緒になれてよかった、と思わせる魔法があるんですよね。

私の大好きなぐでちゃん。
いつまでもその笑顔をくださいね。

「ぐでちゃん!」


突然大きめの声で言った私に驚いた表情のぐでちゃん。

「何!? ビックリするじゃん!」

「いつか、私が今度は告白するね。」


ぐでちゃんは少し首を傾げ、不思議そうな顔。


「ふふふ。なーーいしょ。」

「なんだよ、それ」

待合室に2人の笑い声が響く。

(さすがに恥ずかしくて、その笑顔をいつまでも見せてね、って言うのは告白できなそうかな。)


ーーー
ぐでちゃん、あの日告白予告してくれてありがとね。おかげで私は今幸せです。

もっともっと幸せになろう。

最後にひとつだけ。
リアクトゥーンばかりやってないでね。笑


fin.

そしてソウソウは小栗旬似.

サポートなんて頂けたら喜んで書きまくっていきますよw まずは色んなジャンルを書けるようにならないと、と思っております✨よろしくお願いします😆