見出し画像

ブライダル音響会社時代

ある程度お金の貯まった私は、父の入院をきっかけにお店を辞め、しばらくは父の看病に務めることにした。

この時、既に母を亡くしていて、嫁いでる姉達も仕事があり、動けるのは自分くらいなもんだったので一切を引き受けたのだ。

3ヶ月くらいは仕事をせずに過ごし、そしてまた仕事を探し始めたのである。

もちろん、音響関係だ。

経験のあるブライダル音響に特化した事務所を見つけた。
面接を受けると経験者なのもあって即採用された。

ブライダルに特化はしていたが、この事務所もホール音響にお祭りやイベント、何でも屋さんといった音響会社であったので、有難いことに平日にも現場がありすぐにレギュラーとして働き出したのだ。

だが、何か様子がおかしい。
しばらく働いたのだが、ギャランティの入り方がおかしいのだ。

入金日が違っていたり、その日に入らなかったり、金額がおかしかったり。
社長に問いただすが、ああごめん。と軽く受け流される。

一度なら間違いもあるだろうと分かるが、何度となく支払いがおかしいし、すでに私の紹介で他のスタッフにも声をかけてブレーンを作っていたことから、他の子に迷惑はかけれない。

再度、社長に問いただす。
①会社にお金が無い。足りない。
②ただの社長の怠惰。
のどちらですか?と。

①なら、私は月給を辞めてアルバイトに戻ります。少しでも支払い金額は減らせると思いますし。
と言ったところで、社長はそうではない。会社が厳しいわけではない。と答えたので、
『だったら、私がギャラの計算と支払い業務を担います。』
と、早々に経理もする事になった。

他のスタッフの分も計算もしなくてはならないので、シフト表を見せてください。
と、見せてもらったがこちらも何だか疎かなものだった。
よく、これで今までやってこれたなぁ…と。
仕方なく、シフト調整と経理も現場の傍引き受ける事にしたのだ。

要は社長は根っからの現場の人で、数字などの業務には向いていない人だったのだ。だが、人懐っこい性格は営業の方は得意で仕事は何かと取ってきてくれるのだ。
ここは、二人三脚でいくしかない。

こうして、緩い会社だが2人で何とか切り盛りしていく事になった。

それからどんどん現場もスタッフも増えていき、10人以上雇い、社員旅行や福利厚生など潤っていた時期もあった。

その傍、ライブバー勤めの時に知り合っていたミュージシャンのドラマーさんから自分のライブバーでPAをして欲しい。と頼まれたのだ。
ライブは土曜の夜のみだったので引き受けた。

おまけに、夜働いていた歳に知り合ったマスターからもスナックのお店を手伝って欲しい。と言われ、こちらは平日の本当に空いてる日のみ入る事にした。
(まぁ、こうやってすぐに詰め込み過ぎるところで、今まで失敗してきたのにまだ気付いてはいないようだ。)

こうやってこの時期もしばらくやはり音響会社+ライブバー+少しホステスでしばらくやっていく事になる。

つづく。

宜しければサポートをお願いします! 頂いたサポートは、クリエイター活動に使わせていただきます。