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覚悟を決めて、汗を流せるか?だと思ってます という事

正直に告白しますと、かなりモヤモヤしてます。
 
市議会議員らしく議会報告なんてものを書いたらいいのだけど、なんかとっても(少なくとも私にとって)大事な事が置き去りにされてしまいそうなので、あえて火中の栗を拾わせていただきます。

コロナで市内の飲食店や事業者さんたちは、本当に大変です。そんな事とっくに知っているとは思いますが、夜にちょっと飲みに出かけたりすると(と言っても最近は私も立場上自粛してますが)ホントに以前と比べて人がいない飲食店の様子を実際に目にしてきました。お正月休みにダンナと飲みに言ったのですが、この時間にこんなお客さん少なくて大丈夫?って思ったりもありました。

そんな中で、今、国からの地方創生交付金も使って市が実施をしようとしているプレミアム付き商品券への賛否両論を耳にしています。

何か一つの事に、様々な角度から検証したり、熟議をすることには基本的に賛成です。今回にも反対意見がある事は良いことだと思っています。

熟議に賛成ですが、そうであっても、この議論に、少し違う角度の捉え方も発信してみよう、というか言わなきゃ気が済まないくらいモヤモヤしてます。なので、今、頭の中にある事を書かせてもらいます。

まず基本情報です。
プレミアム付きの商品券の総予算は2億4500万円の予定です。
内訳は国からの地方創生臨時交付金1億223万8千円
   県からの地域振興臨時交付金2458万3千円
   そして市独自で1億1817万9千円を予定しております。
昨年のプレミアム付き商品券の場合には、70パーセント売れましたので、同じくらいの販売率としたら、市からの実際の支出は予算の7がけ約8300万になるでしょう。

この8300万円、もしくはざっくり1億という支出についてどう捉えるのか?

まず、いきなり8300万円もしくは1億というとびっくりされるかもしれません。もちろん無駄にしてはいけない金額なのは当たり前。と、言うか血税なんだから1円たりとも無駄にしてはいけなません。

あと「お前は賛成なのか?反対なのか?」と聞きたい方もいらっしゃると思いますので、書いておきますが、私はこの商品券が最高の策だとは思っていないけど、最低の策だとも全く思っていないんです。これが最高の策かどうかはわからないけど、市内の事業者さんたちには公的な支援も必要だと思う。経済対策という点で言えば、バラマキと決めつけられないです。だって経済対策ですから。

経済対策なのですから、額が多いか少ないか?の判断だけではなく、それだけの価値があって将来的に戻ってくるかも判断基準にしないといけません。支出した額だけ取り戻せる可能性がある事なら、ある程度の額の大小を見て萎縮する必要はなく、的確な決断をしたらいいと思います。


という事で、まずは額についての議論です。

来年度の市の一般会計予算は154億1000万です。プレミアム商品券については、今年の補正予算ですので、ちょっと比べ方はあれですが、1年に154億支払い可能な市が、肝心の市内経済の活性化のために、今このタイミングで1億程度の支出を覚悟できない事はないと私は考えています。だって未曾有のコロナ危機です。こんな事100年に1度あるかないかです。

それから、議論するなら、全体の予算がどこにどう使われているのか?を見た上でやりたいとも思ってます。他にも大口の(1億円以上の)「これこんなに使っていいの?」と思えるものが見つかると思います。その上で、市の財政がこれ以上に節約する必要があるのなら、まずは何を削減するのが最優先かも含めて熟議しましょう。個別に、商品券のプレミアム率を議論したり商品券が是か非かの議論だけでなく、予算全体を見て、本当の無駄はどれなのか?という広い視野から考える事が必要だと私は思っています。


あと取り戻せるのか?それだけの価値を創出すのかという部分。

私がこの商品券に賛成なのは、投資した分を取り戻せる可能性があると考えているからです。

事業者さんたち、それも苦しいなかで創意工夫して頑張っていらっしゃる事業者さんたちには、この危機を乗り越えたらお知恵を出し合っていただきたい事があります。私、そこで汗をかいていただけたら、この1億の支出は絶対に取り返せると思っているんです。


それは何かと言うと「ふるさと納税」です。いい事業をして、いい商品を開発して、ふるさと納税にぜひ協力をお願いしたいと考えています。

なぜなら御前崎はふるさと納税では、まだまだ伸びしろがあるんです。

近隣市の大雑把な金額を言えば、焼津市25億、菊川市2億8千万、牧之原市1億9千万の中、御前崎市は1千800万です(令和元年の実績です)。桁が一つ違うんです。でも、菊川って何をリターンにしているの?牧之原ってどうよって思いませんか?(菊川市民の方、牧之原市民の方にはごめんなさいですが、正直な感想です)美味しいものなら御前崎の方がいっぱいあると思いませんか?焼津はきっと魚がメインだと思いますが、それなら御前崎だって美味しい魚はあるじゃないですか?焼津の25億まではいかなくても、菊川や牧之原のせめて半額くらいには、御前崎だって出来ると思いませんか?
例えば1年で納税額を1000万増やせたら10年で1億円、元は取れます。これ、御前崎の事業者さんたちが本気になってくれても、できない事でしょうか?私はそうは思いません。

あと、ちょっと暗い話になりますが、市内から事業者さんが、店の灯が1つづつ消える事になった時の事をどう考えるのか?だと思うんです。 私がこのまちに嫁に来てからも、大好きな店が閉まったと知り、残念に思った経験が何回かあります。あのコロッケ、あの点心、あの本屋さん、本当にいい店ばかりでしたよね。情緒的なことが言いたいのではなく、そうやってお店が消えていく事は、イコール街の衰退であり、ふるさとが少しづつ消えていくことだという点も考えていただきたいのです。

加えて、もし仮にそうなってしまったとき、町の賑わいを取り戻すのに一体いくらの費用が必要になるのかも冷静に考える必要もあります。私はそれは1億では足りなくなると試算しています。例えばですが、御前崎市の移住促進関係の予算は1年間で約5000万円。それでも人口減が止まらない現状です。(以下追加で書きましたです:菊川駅の乗り降り人数は年間約160万人という御前崎からしたら羨ましい数ですが、その駅のある菊川市ですら「にぎわい創出事業」ってのをやっていて、その予算は年間約2000万円。何かいいたいかと言うと、街をにぎわせるというのはそのくらいの規模感であるという基本情報を踏えて、判断しないといけないって事です。)

私は「買い物は投票だ」と考えています。

買い物は投票という気持ちで、プレミアム券を使うときには「この店は10年後も20年後も御前崎に残って欲しい」とか「このお店は今は大変かもしれないけど、コロナ後には絶対に成長して、御前崎市にがっつり税金を納めてくれるだろう」、税金はそんなに納めないにしても「このお店がある事が、御前崎市の価値を高める」「この事業主さんには、御前崎にずっといて欲しい」って思えるお店を選んで、そこに投資をして欲しいんです。

要するに、応援してるよって気持ちを込めて使っていただきたいんです。

それから、市長には「これが市ができる最後の支援です。本当に苦しい財政状況です。でも事業者の皆さんの底力を期待しているからこそ、身を削って支援しますので、市民の気持ちを受け止めて頑張ってください」って事を、言葉にして、発信して欲しいとも思うんです。財政状況からすれば、何度もこんな大胆な経済対策はできませんから。

最後になりますが、この商品券の意図が気に入らない方は、商品券を買わないという選択もできます。そういう貢献の仕方も選べるのは、むしろいい仕掛けだと思っています。購入しないという選択をすれば、即、税金の支出が節約できます。その上でいつもより多めに(プレミアム商品券以上の金額)を、市内のお店で使ってくれたら、わざわざ市の税金を使わなくても同様の経済効果となりますので、そっちの方向で貢献されたい方はぜひご一考ください。

その他にも、例えば国や県の交付金を使うとはどういう事なのか?的な、ちょっと細かな技術的な事も考えたり調べたりしてますが、それを書いたらすごく長くて、わかりにくいことになってしまうので、省略します。


と、いうことで、長くなりましたが、書き切ったらモヤモヤが少しはスッキリできました。お読みいただきありがとうございます。後、いつもながらの誤字脱字、ご容赦ください。











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