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2020SS・見たものまとめ
2020春夏ごろに見たものまとめ/配信など/一言ずつ感想/作品説明はあったりなかったり/ネタバレあります
とてもとても暑かったり、外に足をのばすことが少なくなったり、部屋の掃除をしてみたり電話をしながら配信を見てみたり。少しの寂しさと穏やかさの中、なんだかんだ生きています。好きなものがたくさんあるみなさん、いかがお過ごしでしょうか。
なんだかんだ生きている時期、今まで見たかったけれど触れられていなかったものや、配信作品などを見る時間が増えました。
そこで、3月ごろから先日まで見ていたものについて、少しだけまとめてみることにしました。
簡単に、思ったことなどを添えてまとめていきます。
◆朗読劇「僕とあいつの関ヶ原」「俺とおまえの夏の陣」
この期間に見たものの中で、1、2を争う、好きな作品かもしれないです。
それぞれ、4人、5人の演者さんによって繰り広げられる朗読劇。
僕ヶ原は、石田三成と徳川家康を中心にした、関ヶ原の戦いに向けてのお話。
俺の陣は、伊達政宗と、二代にわたる片倉小十郎のお話です。
会場はEX THEATER ROPPONGIということで! 背景だけでもテンションが上がります。
僕ヶ原と俺の陣、どちらも好きだったけれど、特に俺の陣の方が胸に刺さりました。
伊達政宗と、代をまたいでの二人の小十郎――景綱と重長の心の交流のお話が、とても好きでした。
バディもの、ではなくトライアングルの絆が丁寧に時間をかけて描かれていて、見終わった後、切なくも爽やかな気持ちで胸がいっぱいになりました。キャラクターがしっかりしていて、見ている間ずーっと楽しかったです。
「俺とおまえの夏の陣」、のタイトルの意味がわかった時に、ぞっとするぐらいに感情がわきあがってきます。
たった4人、ないし5人のお芝居で、たくさんの登場人物を演じ分けていたのが印象的でした。猪塚さんすごい。
朗読劇ならではのアドリブや、昼夜2部制だから生まれたセリフなどもおもしろかったです。
須賀くんのお芝居がやっぱり好きだ!!!! そしてこわい……の気持ちになりました。
お芝居を見ていて、ずっと「楽しい」「飽きない」の気持ちになるし、一声で威厳が出るそのお芝居の色や、演者さんや見ている側も気圧されてしまうような「怖さ」が時々あって。
ちょっと珍しい組み合わせの共演も、個人的にはとても嬉しかったな~~~~! と思います!
須賀政宗さまと、そめや小十郎の掛け合いが大好きでした。
出演者の荒田至法さんのおっしゃってた、「朗読劇中はほとんど互いの顔を見ないけれど、ふと目が合った芝居をして気持ちが昂った瞬間、『これだ!』って思った(意訳)」というの、すごくそうなんだろうなあ……と思いました。お芝居は多分一人でもできるけど、その楽しさは、相手がいてこそなんだろうなあ。
目を合わせて感情のやりとりをする、って、毎日何気なくわたしたちがやっていることだけれど、きっとすごいエネルギーの要ることなんだろうなあって思います。
原作は小説だったような、と思ってアマゾンを調べたら、「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」のところに、刀ステの義伝が載っていて笑ってしまいました。わかる、わたしも見たくなったもん。
◆TRUMPシリーズ「TRUMP(2015年版)」「グランギニョル」「SPECTER(2015年版)」「マリーゴールド」「繭期夜会」「LILIUM」
「はじめての繭期2020」と銘打たれた配信にて、TRUMPシリーズ、とうとう体験してしまいました。
ずっと噂には聞いて、気になっていた作品。
定刻配信というものがめちゃくちゃ苦手だったのに、完走してしまいました……
吸血鬼と人間と、永遠の命をめぐる物語。すごい世界観でした。あとやっぱり和田俊輔さんの音楽が好きすぎて、どの作品も真っ先にそれを叫んでいた。
どこかあたたかい芽が残るようなSPECTER、圧倒的な歌唱力のマリーゴールド、諸悪の根源(そうとしか言いようがない)であるTRUMP、どれも素敵でした。
TRUMPについては、あの儚く美しい高杉真宙ソフィーがこんなことに……と、この後を見ていくと何度でも思ってしまう。
キーとなる二人組の間で配役を真逆にして行われるという、REVERSE公演もめちゃくちゃ気になります。
ソフィーとウル、クラウスとアレンの逆配役なんて、気にならないわけないじゃないですか……!?!?
とはいえ、なにげにグランギニョルが一番印象に残っていて、見返したいなあと思っています。絶望の中にもわずかに贈られた希望、そんなラストが好きです。
ダリちゃんとゲルハルトがとても美しいです。若かりし頃のダリちゃんが愛おしい。ああいう役のそめさま、とても好きだなあ。
「絶対見た方がいい!!!!」という後押しも受けて、LILIUMも見ました。
上記の順番で見たため、わたしにとってLILIUMは「すべての答え合わせ」なんだなあと感じる作品でした。
どの曲も大好きすぎたし、女の子の全力のパフォーマンスって、こんなにかっこいいんだと思いました。
あの最強にときめく白の衣装でパワフルなダンスと歌唱、かっこよすぎる。
一番強く印象に残っているのが、TRUMPの「君になりたい」「友達になりたい」というセリフ。
この言葉って、他意なく、すごく真摯で狂気的で、それ以上ないぐらいの強い告白だ、と思うのだよなあ。
◆ドルステシリーズ
「CHaCK-UP」「CHaCK-UP ~ねらわれた惑星~」「CHaCK-UP ―Episode.0」
「アンプラネット」「アンプラネット ―Back to the Past!―」「ミュージカライブ アンプラネット ―ボクの名は―」
「CHaCK-CHeCK-CHaRM case001 ~地球のアイドルというものを勉強したのです!~」
「E.T.L vol.214 ~ほしいのはキミのチョコだけ!~」
CHaCK-UP三作品、ファンミ一作品、アンプラネット三作品、ライブイベント一作品を見ました。
出会えてよかった、そして支えてくれてありがとうドルステ。大変大好きになってしまった作品です……例年の仕事の繁忙期を支えていただきました。
宇宙人のアイドルたちにまつわるお話です。一部が舞台、二部がライブという構成になっています。
このシリーズのおもしろさは、アナザーワールド、という独自の設定にもあります。以下、ちょっとシリーズの根幹に関わる話です。
アナザーワールドというのは、いわゆる「中の人(=キャスト)」というのは存在せず、彼らを演じる俳優さんたちは、アイドルたちの「友達」という立ち位置でいる、という世界観のことです。
俳優さんたちのつぶやきなどもその設定に準じているので、見返させていただくと、胸がいっぱいになることがあります。
更に言うと、そのアイドルたちを作品内で「演じている」人物達もいるのですが、作品内のファンはそのことを知りません。
ちょっと学問的に分析をすると、この作品には、
【現実のキャスト(俳優さん)/現実のファン(わたし達)/作品内のキャラクター(アイドルを演じている人物)/作品内のアイドル/作品内のファン】
という5者がいるのですが、その中で、
【現実のキャスト/現実のファン/作品内のファン】
という3者が、「彼らは本当に宇宙から来たアイドルだ」と信じてそう扱うことによって、彼らアイドルという虚構を作り上げていることになります。
(この設定、虚構の哲学を勉強していた人間にとっては、めちゃくちゃ深めたいし考えてみたいと思うものでした。)
そういった色々を踏まえて改めて2部のライブを見ると、「少し不思議なアイドル達が、わたし達のためにライブをしに宇宙から来てくれるんだなあ~~!」と、涙が出るぐらい嬉しくなったりもしました。
あと曲がよくてめちゃくちゃ元気が出ます。銀河伝説と初恋シチュエーションを聴いてくれ。
ファンミやイベントで、地球のアイドルの歌を歌ってくれることがあるのですが、「地球のアイドルについて一生懸命勉強してくれたんだろうな~~!」という、少し懐かしいセットリストなのも愛おしいです。
ちなみに、わたしは白緑びいきの箱チャームです。アイドル大好き! アイドル最高!!
シアターコンプレックスさんで、シリーズ最初のアイドル「プレゼント◆5」の公演も配信開始になったようなので、履修したいと思います!
◆Online♥Reading 「百合と薔薇」Vol.1
忘れもしない2019年6月16日、わたしの人生観を狂わせていったあの作品が、配信版になって帰ってきました……!!!!!!
「去年が伝説になってしまうじゃん……」っていうのが詳細見た最初の感想だったので落ち着いてほしいし、今年も最高だったのでもっと落ち着いてほしい。
4人のキャストさんにより描かれる、とある病院を舞台にした恋の物語。
演出は、TRICKシリーズなどで知られる堤幸彦監督。脚本は川尻恵太さんです。後々気づいていくんだけれど、わたしはこの方の脚本がとても好き。
公式は「ポップでピュアなラブストーリーです♥」みたいな顔してるけど、騙されてはいけない。確かに笑えるところもたくさんあるけれど、最後は死ぬほど泣かされます。
再演の情報を見た時、めちゃくちゃ嬉しい気持ちと、初演の時に感じていた「怖い」「もう一公演だって見たくない」を思い出して、相反する気持ちで暴れていました。
しかも座談会つきです。おそろしい。あの作品をやった感想が、間髪おかずに聞けてしまうのおそろしい。
また、わたしは昨年1チーム分しか見られなかったのですが、今回はDAY1公演とDAY2公演があり(キャストが総入れ替えになります)、一度に更に2チーム分の配信が見られるというおそろしさです。
結果、「怖いけど腹を括る」と言いながら、DAY1公演、DAY2公演ともに見てしまいました。
見てよかった。めちゃくちゃに見てよかった。そしてやっぱりぼろぼろ泣いた。
脚本は、アドリブの部分以外、昨年とまったく同じでした。ありがたい。
昨年は、朗読劇と名乗りながらも、出演者が首をかしげるぐらい、本を片手に舞台上を動くし立ち回りも多い、という演出でした。今年もやっぱり、朗読劇と言いつつ、画面割り配信の良さを存分に使った演出になっていて、本だけでなく作品としてのおもしろさとしてもすばらしかったです!
今年見て新たに思ったのは、これは友情の、人が心を通わせるための物語でもあるんだなあということでした。
人と出会って、どうやってお互いのことを知って信頼していくかという、人との関係を作り上げていくというお話でもあるんだなあって。
また、昨年含め3チーム分見て思うのは、本当に人ごとの解釈が出るんだなあ、ということでした。
言い方一つとっても、わたしが最初に見た昨年と、この二日間とでは三者とも全然変わっていて。昨年の出演者さんが「チームごとに色がある」とおっしゃっていましたが、まさにそのとおりだと思いました。
自分が現地で見た思い出を重ねてつらくなった場面も、このメンバーだからこそ、ワクワクしたり苦しくなった場面もありました。
たくさん泣いて、笑って、人が人を思う気持ちの大きさに気づける、本当に大好きな作品です。
こんな形で「もう一度」が叶うとは思っていませんでした。
アーカイブもあって600円で見れるの、絶対ゼロ一個足りなかった。
vol.2があるなら百合公演だと思っている!!!! いつまでも楽しみにしているのでなにとぞよろしくお願いします。
ちなみに、昨年の感想はこちらです。気持ちのままに書いたまま、ほとんど修正をしていないので少々恥ずかしいのですが、現地で受けた衝撃をそのまま振り返ることができるので、書いてよかったなあと思っています。
◆ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」”最強の挑戦者”
愛してやまない作品です。まさかのゲネプロ配信をしてくれるという……
演劇ハイキュー、10作品目。新生烏野では2公演目でした。
3月から公演予定でしたが、東京の数公演のあと、残りの公演の中止が決まりました。
わたしは兵庫の大好きな劇場から見に行く予定だったので、すごくしょんぼりしましたが、その後、ゲネプロの配信が発表されました。
うれしい。ゲネプロって、お客さんに見せるためにやっているものではないと思うので……それを公開してくれる、その気持ちがすごくすごく嬉しかったです。そして当然見たかったに決まっているのでその意味でも最強に嬉しかった。
稲荷崎戦、こんなにドラマがつまってたっけね……そして北さんの言葉、こんなに響いたっけね。劇場にいるかのように食い入るように見守り、見終わった後もすぐに2周目3周目を流し始めました。
北さんの「バケモンの宴に混ざれて、ラッキーやなあ」の言葉がすごく胸に残ったし、宮ツインズがかわいかったです。特にステみゃーつむくん、チャーミングでパワーに溢れてて、めちゃくちゃ好きになってしまいます……とても目を惹く……
相変わらず音楽が最高だし、初演からの曲を使った時は「そこで使うかーーーーーー」とめちゃくちゃしびれました……稲荷崎用の和アレンジも、新鮮で好きでした。
八百屋舞台復活! お盆復活! 舞台セットも最高にテンションが上がりました。
これは何回でも観に行ってたやつだ。ハイステはアトラクションだと思っている。
原作がおもしろくて更に舞台で気づくこともある、本当に素敵なメディアミックスだと思います。
作品って、舞台に限らず、回を重ねていくごとに、色んな感想が出てきたり、やっぱり一番最初が良かったなあと、思うことも多いと思います。
でも自分にとってハイステは、それが一度もない。怖い。毎回新しくて最高に楽しくて、なのに今までのどの公演も最高だって言える。すごい。
秋についにゴミ捨て場の決戦、ということですが、万全の状態でやってほしいなあというのと、どうしても現地で見たいという思いがあって……むずかしい気持ちで、でもきっと最高の姿を見せてくれることには変わりないのだろうなあと、行く末を見守っています。
◆舞台「野球」
「涙活」という言葉がぴったりな作品でした。
作中何度も泣いてしまうぐらいつらいのに、見たあとは不思議ととても爽やかな気持ちで。
間違いなく「見てよかった」がするりと出てくる作品です。
戦時下で、ただただ「野球」をしたいと願い、その一試合を全力でする少年たちのお話です。
生きることの輝きがどれだけ強いことか、夢というものがどれだけ大きくて、人の心を勇気づけてくれるものなのか。
西田さんの作品、「祈り」がテーマなのかなあと思ったりもしました。
願いというより祈りで、通じる通じないよりも前に、言わずには伝えずにはいられない、他の誰にも侵されるべきものじゃない、一人の意思なんだって。
訳もわからず泣いてしまうんだけどスカッとする、とおっしゃっていた方がいて、本当にそうだなあ、の気持ちでした。
彼らの日常と、どこにでもいる普通の子達と、あの砂埃の匂いさえしてきそうな夏の一日に、ただただ眩しさを感じて泣いてしまうのだよなあ。
◆ひとりしばい Vol.4
橋本祥平くんの回でした。
脚本・演出は中屋敷法仁さんで、作品は「いきなりキスシーン」。
タイトルどおり、いきなり女子高生の姿で現れて舞台上を走っていたのでぎょっとしたのだけれど、なんかもうそのスピード感テンポ感に、ぐいぐい飲み込まれていってしまいました。
最初から最後まで怒涛としか言いようがない、すさまじい作品でした。その一方で、ちょっとひりひり痛むような、でも冬の朝焼けの中をひたすらに走る肺の冷たさ、みたいな空気もあって。好きでした。
しょーへーさんの良さを振り切って出しているなあと感じました……
アフタートークで、自分の出せるものを全部出したかったっておっしゃっていたのですが、まさにお芝居って、絞り出すことなんだなあって。
これは楽しい企画だと思います!!!! ぜひ今後も、色んな演出家さんキャストさんでやってほしい!!
ここで気づきましたが、配信企画だと、アフタートークをやってくださることが多くて嬉しいなあと。
演じた直後、演出家さんやキャストさんの感想を聞けるって、とてもとても貴重なことだと思うので、これは配信企画のありがたいところだなあ……! と思いました。
◆「即興演技サイオーガウマ」SEASON01~SEASON04
サイオーガウマを見てください!!!!
お芝居ってこんなにおもしろいんだと、普段作品を見るのとは違う角度から体感できる企画でした。ぜひ色んな方に見てほしい。
即興芝居とトークの企画。DVDで見ることができますが、シーズン1、2はYouTubeで公開されています。
山口ヒロキ監督プロデュース。二人の役者さんたちによる即興芝居企画です。
それぞれの役者さんに役の設定のみを渡し、役作りの一週間を経て、手探りで15分を即興で演じてもらう、という企画です。演じるその時、互いの設定を知らないというのが醍醐味。
設定を渡すところや、二人の役者さんの事前トークが拝見できるエピソード1、実際に演じるエピソード2、リプレイをしながらのアフタートークを収めたエピソード3、お互いの設定を知った上でもう一度演じるエピソード4、に分かれています。
メサイアシリーズのファンでもあるので、キャスティングの時点でとても楽しみにしていたのですが、そうじゃなくても絶対楽しい!!!!
ガチの即興芝居、なのにお互いの配役を知らないままで15分間を演じきれという。なにそれ楽しい。楽しくないはずがありません。
役者さんの、普段演じている時にどうやって役作りをしているか、どうやって演じているか、話を組み立ててているか、みたいなお話がたくさん聞けるので、その意味でもとってもおもしろいですよ~~!
そして本論、即興演技については、見る側にもとっても新しい感覚です。
脚本がないので、「次に何が起こるかわからない」、を、役者さんと同時に体験しているような感覚さえあります。
ドキドキするのに、ぞくりとするようなおもしろさがあって。
観客でも演者でもないけれど、“参加者”みたいな感じがしてきます。
以下、また少し、虚構論からの話をします。即興劇、いわゆるエチュードは、フィクションであると言えるか、という議論です(フィクションとは何かという話が大好きなのでゆるしてほしい)。
この企画、役者が脚本の指示に従って再現するわけではない、ということは、ある種フィクションではなく、ノンフィクションだとも言えるのですよね。
演じている中で、本物の「気づき/出会い/信頼」みたいなのが生まれる瞬間があって。相手のことを知らないので、まさに知った瞬間に、色んな感情が生まれる。
脚本がないので、再現でもないし、誰かや何かをを真似る“ごっこ遊び”でもない(虚構とは”ごっこ遊び”である、というのが、今ホットな論説です)。その文脈で言えば、この即興は“フィクションではない”にあてはまります。
ただ、即興の中で行われる発言が、「真摯ではあっても真剣ではない/事実だということを主張するためにされている発言ではない」という意味では、フィクションの約束事(ルール)が守られてるので、やっぱりフィクションではあるんですよね。おもしろい。
わたしはあまり「フィクション=ごっこ遊びである」説に納得していないので、あまり詳しい分析ができないのが悔しいんですが、こういうエチュードをやってる時に起こってることって、なんなんだろうな~~!?
さて、その議論は一度置き、一押しはシーズン3ですが、どのシーズンからでもおもしろいです。シーズン1、2は今すぐにでも見られるのでね!! よろしくお願いします!!
監督さんやスタッフさんが、よく感想を見つけてくださいます。積極的に感想つぶやいていこうね。やってほしい役者さんのお名前叫んでおくのもいいと思うよ!!!!
(わたしは猪野広樹さんと橋本祥平さんで見てみたいです)
**
ここからは、もう少しぎゅっとした感想でお送りします!
◆舞台「PSYCHO-PASS サイコパス Virtue and Vice」
おもしろかったです! 友人達が絶賛だったのがわかる。
アクションが派手で、テンポもよく……
原作アニメなどは未視聴でした。でも設定は理解しきれる感じ。
神経質な感じのキャラクターというのが好きなので、この役のすずひろさんがとても好きでした……
◆舞台「四月は君の嘘」
ちょっと構成が響きにくかったかな~! 誰との、あるいは何との関係性を一番重点に置きたかったのかが、少しわかりづらかったです。
原作を知らずに見たのですが、だいたい展開が想像できてしまうのに最後はすんなりと終わってしまった印象でした。もうちょっと感情を入れて見たかったな!! の気持ちです。
◆舞台「プリンス・オブ・ストライド THE LIVE STAGE Episode1」
アニメを見ていたので。ストライドの舞台、絶対動きがあって楽しいと思っていたけれど、実際楽しかったです!!
ギャラスタのライブが入っていてひっくり返った。なおきさんの遊馬くん、最強にかっこよくないですか????
dアニでエピソード2以降も見られるということで、見進めたい所存です。
◆舞台「おそ松さん on STAGE~SIX MEN'S SHOW TIME~」
だいたい意味がわからないけど楽しかった。何にも考えずに見られました! アニメのあの勢いのままですごかった……
普段のみんなとF6、ちゃんとキャラ付けが分けられたキャスティングですごいなあと思いました……F6メンバーのシーン、だいたい意味がわからなくて(2回目)(褒めている)、これが味なんだなあと思いました。
◆ミュージカル「薄桜鬼」~斎藤一篇~
薄ミュって初演からこんなに完成度高かったの!?!? おそろしくない!?!?
チームワークの作品というか、座組が最高にあったかいんだろうなあというのが伝わってきました。武士の志、「生き様」というようなテーマも相まり、お話としても胸熱でした。
原作ゲームについては詳しくないし、新撰組についてもまだ勉強中なのだけれど、より詳しく知りたいと思えました。
毛利さん脚本なの、納得です(絶妙に困る笑いのタイミングも含め)。
◆ミュージカル「刀剣乱舞」~三百年の子守唄~(2019)
初演は見ていたのですが、連続配信の機会に再演を見ました。
みほとせのタイトル、刀ミュの中で一番、見終わった後の「だからこのタイトルなのか」がはまっていて好きです。
最後の物吉くんの子守唄で、どうしても泣いてしまいます。
見終わった後、Stay with meをエンリピで聴いている時期がありました。
◆舞台「RE:VOLVER」
吉谷光太郎さんの作品、はじめて見ました! 熱い物語でした。
もっとあの世界観を生かせたんじゃないかっていうのと(凝っている一方で共感しにくい設定なので)、登場人物の意図がちょっとわかりづらかったのはあったかなあ。
名前の付け方がおもしろかったです。舞台だから字があまり出てこなくて残念だったけれど……
◆科白劇 舞台「刀剣乱舞/灯 綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶」
おもしろかっただけに、楽しめてしまったがために、これが普通じゃないんだと、「いつもどおり」の作品ではないんだと、気づかされました。
カーテンコールでのキャストさん達の言葉の数々にも、その思いが滲んでいて。
わたしは末満さんの作るものに対し、めちゃくちゃドンピシャで好み!! というわけではないんですが、脚本の言葉の重みは、いつも心地よいなあと思います。アーカイブ期間、ずっと作業のバックグラウンドにしていたのですが、なんというかすごく耳障りがよく……
原作の設定や、原作のセリフといったものが少ない中で、多くの審神者の感覚とずれることなく、あそこまで違和感なくキャラクターを描けるのも、すごいなあと改めて思いました……
**
ざっくり感想まとめでした。
以下は、この期間でたくさんの作品に触れて、ものを書くという観点から、少し思ったことをまとめました。
◆演劇と、ものを書くことについて
突然ですが、わたしは小説を書きます。
ここ数年で、本とも違う、虚構を作る演劇の世界を知って、ものを書くことに生かせるなあと、思ったことがたくさんあります。
そのうちの一つ、この期間で思ったのが、“自然体じゃなくていい”ということです。
今まで、ものを書くにあたって、生きている人間を、世界を描く時、リアルであるということにこだわりすぎていたようなきらいがありました。“自然体を描かなきゃ”みたいな。それが上手くいかず、手が止まってしまうこともしばしばありました。
ですが、それは少し違うのだなあと、お芝居を見て思うようになりました。
自然体であることを求めるならそれはフィクションでなくてもいいし、フィクションの役割は、もっと別のところにあるんだろうって。
演劇って、前を向いてお芝居をすることが多いですよね。
実際は円形に並んで話し合っているような場面でも、みんな前を向いて、舞台の中央最前に、上手の後方に、下手の端にまで場所を広げる。
それは現実に即しているわけではないけれど、伝えたいことを伝えるために必要な手法です。工夫するとしたら、それをいかに“自然体のように思わせるか”ということです。
フィクションはフィクションである。本当のことを言わなきゃいけない、しなきゃいけない、わけじゃない。
時には嘘も駆使して、”本当っぽく見せる“ものです。
これはストーリー順に撮影をするわけではない映像作品でも同じことだと思うのですが、役者さんは”なりきる“だけじゃだめなのですよね。
脚本家の、演出家の指示のとおり、一場面を、そこに生きるその時の人を、”再現“しないといけない。色んな場面が交互に挟まるから、一連に気持ちをもって演じられることはほとんどない。
場面が何度も切り替わって、泣きたい場面と喜ぶ場面がすぐあとに来ても、スイッチングするみたいに、役者さんはすぐにその再現をしなくちゃならない。
当たり前のようにわたし達は見てるけど、わたし達が思うよりももっと、演劇って感情的なものじゃなくて、操作的で演出的なものなのかもしれないなあと、思いました。
演じるだけ(物語を構築するだけ)じゃなくて、どう描くか(リアルで自然体な部分だけでなく、操作的な演出を加えるか)、それはなんだか小説を書くことにも生かせるんだろうなあと、この期間で改めて学びました。
**
フィクションって、本当におもしろいですね。
書き手としても、受け取り手である観客としても。そして実際の劇場であろうと家の画面の前でも、文字通り”どんな座席からでも“発見や気づくことがいっぱいあって、いつまでもめまぐるしくまぶしい世界だなあと思います。
わたしは物語というものを摂取したい、の気持ちで作品に触れるので、今、こうして配信などをたくさんしてくださる中で、十分に楽しませてもらっています。
それでも、あの劇場の空気感世界観、ドキドキや衝撃を知ってしまった以上、またあの場所に、あの体験に帰れる日が来ることを願っています。
こんな感情に出会えるのなら生きていてよかったって、終演後の座席で息を吐き出す瞬間がまたほしい。
みんな頑張って生きようね。予防をして、たくさん食べて眠って、楽しんで生きる体力や免疫をつけていきましょう!
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