大きな努力で小さな成果

久しぶりに思い出した言葉がある。
学生の頃担任の先生に言われた言葉。


「あなたは大きな努力をして小さな成果しか出ない方法を選んでいる」


それは学校を挙げたプロジェクトの一端を私が担っていた時に言われた言葉でした。


私は運良くそのプロジェクトのとても大事な役割を任せてもらっていました。
私の出来次第でプロジェクト全体の印象が決まってしまう、そんな大事な役割でした。


だから特に私の担当部分にはそれはそれは多くの人手とお金を費やして頂いていて、
それなのに当の本人である私が先生の言う
「小さな成果」
しか出していないのだから、そりゃあ口も挟みたくなったのでしょう。



先生はあれやこれやアドバイスをしてくれて、それらは見事に

「小さな努力で大きな成果」

の出るものでした。


私これ、好きじゃないんだけどな~
と当時は思いつつも、個人プロジェクトではなくあくまで学校が出資している学校のプロジェクトだったので
結局は先生のアドバイスをいくつか盛り込みそのプロジェクトは完成しました。


後になってみるとその大きな成果はパッと目を引き、
長年やってきている先生の意見はやはり大切だなあ
と、とても勉強になった出来事でした。



それから学校を卒業して社会に出て、色々な人に会い色々な経験をしました。
ですがどうしても、会社で働いても自分で仕事をしても
いつもこの

「大きな努力で小さな成果」

の自分が出てきてしまうのです。


学生時代の自分を思い出し、
これじゃダメだ、なんて不器用なんだ自分は
と軌道修正を測るのですが、
気づくとまた同じことをしている。


そして更に厄介なことに
「小さな努力で大きな成果」
の手法をとっている時の自分がなんだか好きになれない。


本当に損な性格だと思ってきたし、会社だったら雇いたくないタイプかもしれないなあと思います。


だけど色んな本を読んで、色々な人と話をすると
なんだかんだそういうタイプの人って一定数いるんです。


そして、損をしているかというと、そうでもない。

少なくとも私の知るそのタイプの人々は幸せそうに見える。



結局人は自分に合った生き方をチョイスするのが一番幸せなのだから
周りの声より自分の声を聞いた方が自分の幸せには近道なのだと、
思えたのは最近のことです。


私に合った生き方が
「大きな努力で小さな成果」
なんだったら、それを受け入れていこう。

不器用でいい。
会社が雇いづらい人間でもいい。
もったいないと言われてもいい。
回り道でもいい。


先生の言葉は決して間違いではなかった。
けれど私のやり方も決して間違いではない。

そこにはただ違いがあるだけ。


私は私のやり方で幸せになろう。
今はそんな風に考えています。

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