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舞台のことなど

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演劇、舞台のことなどまとめています。
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#演劇

「人形の家」についてつれづれと

私は戯曲を香盤表をつくりながら読むのが大好きだ。大雑把な流れを通しながら俳優たちの動きを眺めていると演劇の舞台裏と表を両方鑑賞しているような気分になってワクワクする。 イプセンの「人形の家」を読み返した。イプセンおじいちゃまは素晴らしい、ということに感動した。 近代演劇を確立したというだけあって、呼び鈴の入ってくるタイミングとか、全幕通しての会話の流れとか、緩急とか読者を飽きさせないタイミングで知らされる新事実とか、今ある舞台の基礎の基礎といわれるものががギュッと詰まっている

機構図のすすめ にかいめ

生まれ育った土地のことを好きな人はどのくらいいるんだろう。こっちにもどってきてから、地元愛にあふれる人たちや、地元を盛り上げようとしている人たちに何人も出会った。なぜこの人達は、こんなにもこの地に愛情を注げるんだろう。私の目にそんな人達はとても眩しく映った。 「私がおかしいんだろうなぁ。」 そう思いながら、月日を重ねるに連れて、旅行で訪れた人に問われると求められる以上の答えを返すようになり、移住してきたひとには地元あるあるを笑いをまじえながら繰り返すような技を身に着けていた。

機構図に出会う はじまり

図書館のないまち うちのまちに図書館がないことは知っていた。図書館がないまちにすみつづけるということが辛いけれど住み続けているのは、生まれ育った街だからとしかいえない。そのことが良いことなのかどうか、居心地がよいのかどうかを常に問いかけている。 コロナで身動きが取れなかったある日、町役場に勤めていた友人にLINEを送った。国から各市町村に補助金が分担されるという話を聞いたからだ。 「舞台の企画書とか、補助金の申請とかってどこに持っていけば協力してくれるの?」「うちのまちに