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声を失う──失声症レポート

(はじめに。この文章は2020年12月4日に記したものです。下書きに保存されていましたが、今になって読み返して、記事として改めて投稿することにしました。2021年8月17日)

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「それは失声症かもしれませんね」──。
そう、心療内科の先生に言われてしまった。

1、声が出ないという経験

自分なりに頑張っているバイトがあって、お客さんにちゃんとご挨拶、そして感謝を表すために声を上げる。
「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と。
ところが、あるとき、自分の声が口から出ていないことに気づく。
「あれ、おかしい」「お客様が帰ってしまう」「ありがとうございますって言わないと・・・」
そう思っても、「ありがとうございます」が言えない。
言いたくないわけじゃない。むしろ言わないといけないし、言いたい。
でも、声が口から出て来ないのだ。力を込めても、だめなのだ。
「ああ、きっと口が乾いているからかもな」と思い、水分補給をする。
でも違う。そういう問題ではなく、そもそも口から声を発する仕方を忘れていた。
そもそも声を出すのに力を入れてとか、気を遣うなんてことはない。
自然に出てくるはずのものだ。
しかし、それができない。明らかな異常だった。
なんとかごまかし、ごまかし、アルバイトから帰宅するとすーっと力が抜けて、家族に「今日、声が出なかった」と報告をする。
「あれ、今、普通に喋っている・・・」
バイト先では声が出ない時があり、他の場所では普通に喋ることができる。
そういう違和感だらけの数週間を過ごして、毎度の心療内科の先生にそのことを報告。
すると先生、「それは失声症かもしれませんね」──。

2、失声症

「普段は何の不自由もなく喋ることができているあなたが、ある特定の場所(僕の場合バイト先)で喋ることができなくなってしまうことを考えると、失声症であると考えることができます。」
「失声症は、ストレスが強くかかっている状態にあると起こりやすいです。」
そんな説明を聞きながら、「やっぱりそうか・・・」と納得をして、その後、処方箋を見直したりして通院から帰宅する。

3、帰宅後・・・

「バイト、頑張りすぎてたかもな」と力を目一杯使いながら働いていた自分に語りかける。
「少し力を抜こう。」
でも、僕みたいな人は、そうやって力を少し抜いて取り組むことができない。
良く言えば精一杯、悪く言えば無鉄砲。
失声症の直し方はよくわからない。きっとないのだろう。
自分にかかっているストレスをうまく処理する・・・。
そういう難しい作業をしないといけないのかもしれない。
現段階では、失声症と言われただけで、治療法や改善策は今のところない。
ただ、ふと書いておこうと思って、パソコンを取り出してみた。
僕にとっては書くことが気分転換になるので、そうしてみた!

以上、現場からでした!

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