雑纂21世紀
残酷天使、
ゆるされること永遠にないと知る最低限度の期待も裏切り
ほらおいで茜の猫よ紫や緑の猫よはぐれ人間に
無援、
ひとひとたび落ちこぼれたらみえなくて親しいひとらのきれいな暴虐
私にはいつも立場がなかったが鳥たち猫たちきみらはしあわせ
錯覚関数、
鳥折れる神秘学いろの夕空はいつも生まれてはじめて。jamais vu
黒い蛸深海のみずは黒いだろう北極星は睡らない花
無常、
ヒト、私も重い頭をささえればあること死ぬこととても難しい
ロスト・イン・カンバセーション、パケットのロスのなかにこそ蜜の詰まって
うっすら滲む、
たのしみに待つということないこともないかのようで心配ばかり
自覚意識なかほどまでもないからか寄る年波に不意を衝かれる
穴、
どのような蚯蚓の離れた耳打ちか土壌に陽気に組織について
すこしずつ人間らいふのもどりきてもなにというのか時はかえらず
散々、
たのしげな蛸の横顔写真となり翌日はすでにだれもがみている
ヘルプといいたいヘルプといいたいヘルプ人間がいてまたいない星
涸れた涙、
たらちねの母に私の幸福がもしもすべてなら…斜陽の季節
考えのクリスタルじゃらじゃら、
ひととして腐りゆく雨こまかくてまた大粒でたのしむ降りよう
さよならは呼び呼びかけていつまでも来ない返りごと待つ古い時間
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