一瞬の怠惰は無駄を生む

 たった一晩だ。

ほんの一瞬「めんどくさいな」と思い、あなたを放置してしまった。

夕飯まではご機嫌でいてくれたあなた。

今日のお昼頃、ご機嫌を伺うと、すっかりご機嫌ななめになって二度と私のことはふりむいてくれなかった。

仲良くランチをしようと思っていたのに。

もうひとりの白いあの子も、同じくお世話しなかったのだが、優しい子なので、どうにかご機嫌を保ってくれたようで、一緒にランチを楽しめた。

もう裏切らない。

この時期は、手厚くお世話をしないと、悲劇を生むことになる。

 我が家では、私の家事能力の低さから、食事に関しては下手に自分で買い物をして組み立てるより、食費も抑えられ、バラエティ豊かな食事を摂ることができ、何より、買い物の手間を省き、脳みそを使わず、時間も有効活用できるという思いから、某食材宅配サービスを利用している。

昨日は、その中に、すでに薄くスライスされたかぼちゃが入っていた。

我が家は、夫婦二人だけの生活だが、3人分注文して、1人分を旦那さまのお弁当にあてている。

たまに、仕事の都合で、その食材でさえも余ることがあるので、昨日はその一人分のかぼちゃが余ったのだが、食事の時間が遅く、そのかぼちゃ君を野菜室に入れるのがめんどうで、夜は涼しいし大丈夫だろうと、野菜室まで連れて行ってあげずに放置してしまった。

 わたしのお昼に、揚げ焼きにして、薄く塩をふって美味しくいただくぞ、と袋をあけたら、もう超ご機嫌ななめ、烈火の如く怒りに包まれ、ツンとした匂いをかもしだしており、とても一緒にいれたものではない。

しかたがない、お別れするしかないのだ。

黄色い君とはお別れすることになってしまったけど、白いあの子、低カロリーで優しいお味の豆腐王子とは、どうにか仲良くランチをできたのでヨシとしよう。

ただ、時間を置いて怒り出すかもしれない気もしないでもない。

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