黒に染まる

僕の台本であること、そして台本へのリンクを記載していただければお好きなサイトで読んでいただいてかまいません。
おまけに僕のTwitterへのリンクを貼っていただけると嬉しいです。
一人称などは読み替えても問題ありません。
------------------------------------------------------------

夜がずっと続けばいいのに。
暗くて、静かで、自分しか感じられない空間ができる夜が。

太陽が目を開くと、僕も世界を感じられるようになってしまう。
白い太陽の視線は痛くて、生き物たちもその痛みを僕の目に、耳に伝えてくる。
白い手はいつだって僕を壊そうとする。

月は目を瞑ったまま、それでいて確かにそこにいる。
僕を黒いカーテンで守ってくれる。
崩れかけの僕を包んで形を整えてくれる。

太陽が壊して、月が直して、毎日はそれの繰り返し。
崩れすぎた人は見たことあるけど、直されすぎた人はどうなるんだろうか。

優しい月なら、翼を付けてくれるだろうか。
翼が付いたら、月まで届くだろうか。
月まで届いたら、夜を長くできるだろうか。

僕は今日も夢見て夜に立て篭もる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?