都心の深く深く底へ

騒々しい渋谷の端っこを密かに流れる川がある。

時代とともに形を変えて、流れも何度も変えられた川である。

現在は、河川登録ではなく下水扱いであり、排水が流れ、とても臭う。
なぜかこの渋谷川にはまだ川としての命を微かに感じる

ヌメヌメした石。
ドロドロした水
虹色に光る油が浮いている。
ここは下の世界だ。
渋谷ヒカリエの下なのに森の奥底に迷い込んだような錯覚を起こした。
都心の深く深く底へ