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もういいでしょう

私は30才から市の子宮頚癌の検診を受けていますが、子宮頸部上皮内腺癌(ステージ0)が見つかったのは、2011年11月の市の検診の時でした。


「すぐ精密検査してください」ということで病院で検査をしました。お医者様は「様子を見て、2月に再検査しましょう」と。。。

再検査の日が来るまで、1人でいるときは、不安や恐れを感じている時間が早く過ぎていかないかなと、そのことばかり考えていました。

そして、2012年2月に再検査したら「子宮頸部円錐切除」の手術を勧められました。円錐切除をした後に、病理検査の結果を聞きに行った時の話ですが、お医者様は「落ち着いて聞いてください」と一言。

そんな言葉を聞いた私の頭の中は「入院&手術だな」の言葉がぐるぐると頭の中に駆け巡ったものです。

病名は、子宮頸部上皮内腺癌(ステージ0)最初、子宮と卵巣を摘出を勧められましたが、初期だったので子宮のみ摘出を決めた私でした。


でも、その時のお医者様の一言は、「お子さんがいるから、もういいでしょう」(子宮を摘出すること)でした。

2人目が欲しいと思う気持ちがあったとしても、年齢的にも難しいのもあり、半ばあきらめかけてはいましたが、「もういいでしょう」の言葉は傷ついてしまい、とっても辛かったし、苦しかったです。

そんな時、看護師の親友に自分の話を聞いてもらい、受け止めてもらえたからこそ、冷静さを取り戻すことができたかもしれません。

手術の後に、ふと思ったことは、お医者様の「もいいいでしょう」の言葉の奥にある、大切なメッセージの意味を考えていたのですが、

それは、きっと「あなたの子宮は頑張ったから、悪いものがつかないようにした方がいいと思うよ」ということかなと、自分自身に言い聞かせてみました。

時間はかかりましたが、そんなふうに自分に言い聞かせてみたら、少しづつ心が穏やかになったのは、今でもしっかり覚えています。


 当時、小学生だった※息子は、摘出された子宮を手術後に見たそうです。(※私は流産を2回経験した後に、不育症の治療を受けて無事に息子を出産しました。)


息子「小さいね〜」 

私「君は、その子宮の中で10ヶ月間いたんだよ」と、伝えたら、

息子「えっー、こんな小さいのに入ってたの」

息子「お母さん、僕を産む時は大変だったね、でもさ、子宮を見れてよかったよ〜」

そんな、息子の話を聞いて少しホッとした気持ちになれたかなと。

この息子の話を聞いてから、お医者様に「お子さんがいるから、もういいでしょう」言われたことなんて、すっかり忘れてしまいました。

初期とはいえ癌がみつかりよかったのはいいのですが、自分の体の一部とさよならするのは悲しいものですよね。

ですが、癌にならなかったら子宮を息子に見せることもなかったかもしれません。

今は年1回の検診になり、ホットしているところです。辛かったときに、心に寄り添ってくれた人の存在は、ありがたいですね。



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