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傷だらけの熊野~中川龍太郎監督の挑戦と「あずまや」

フェイクドキュメンタリー「傷だらけの熊野」

皆さん、フェイクドキュメンタリーという言葉を聞いたことがあるだろうか?
これは私が現在参加している「あずまや」という映画好きが集う会員サイトで限定公開されている作品だ。

主人公は映画監督・熊野。
彼が勤務する映画会社で、自分の身の回りに起きる出来事を日々、手持ちカメラで撮り続ける「ドキュメンタリー」なのだけど、もちろんこの「熊野」さんは俳優さんで、周りを取り囲む人たちも基本は俳優さん。
そして中川監督が俳優さんデビュー?してる作品でもある。

正直言って、この話を聞いた時から、これ作品として成立するの?って思ってしまった。普段撮られる側の俳優さんが撮影してるってだけでちょっと驚きだし、正直意味がよく分からなかったし。
きっとこの熊野さんという俳優さん自身が、監督的なこともやりたいタイプの俳優さんなんだろうな…などとと勝手に思いこんでいた。

で、実は実際に観てさらに迷子になってしまったのだ。
この作品を作った意図は、いったい…!?

しかし、その謎は徐々に解明されつつある。
実は先日、この作品に関してのイベントがあり、そこで出演した俳優さんや監督さんの想いを聞く機会があったからだ。
こちらは有料イベントなので、勝手に中身は公開できないけど…。

普通は、映画や映像作品を観て「?」ってなっても結局そのままになっちゃうから、中身の紹介を読んでもよくわからない系の映像作品は、どうしても遠慮しがちになる。
でもこういう解説をしていただけるとスッキリするし、映画の勉強にもなりそうな気がしてとても楽しい(まぁ本質的な所はあまりわかってないとは思いますが)

少なくとも、こういう作品を作ることの意味とか、それが俳優さんや監督さんに与える影響は大きいのだろうな~という事はおぼろげながらわかった。

主演の熊野さんは、最初はちょっと胡散臭い人(ホントごめんなさい!)かと思っていたんだけど、話数が進むにつれてどんどんチャーミングに見えてくる。
中川監督が熊野さんのことを「令和のムロツヨシにしたい」みたいなことをおっしゃってたけど、まさにそんな感じ!
単なるイケメン枠ではなく、個性的だけどすごくチャーミングな感じの俳優さん。イベントの時もすごく真摯に話をしていらっしゃって、俳優沼の私はすぐに「いいな~。東京住んでたらぜひ舞台観に行きたいな~!」って思っちゃいました。

私にとって「あずまや」とは?

もう一つ分かったのは、素敵な商業映画を撮ってる監督さんにもこんな感じで「挑戦」する場所が必要で、そしてそれを丸ごと受け止めて見てくれる観客が必要なんだなということ。
そしてそこが、この「あずまや」という場所なんだなということ。

私は普段ミーハーエンタメ界住人として生きているから、俳優さんや歌手がファンサイトを立ち上げて会員限定配信をしながら
「FC限定だからちょっとくらいユルくやっても許してくれるよね!」
って言ってるのをニコニコしながら聞いてるタイプなんだけど、映画監督さんにもそういう場所って必要なんだ!?って驚きがあった。

この「あずまや」は、ここでしか見られないオリジナル作品(主に中川龍太郎監督作品)が見られたり、オンラインを含めた交流イベントや時には作品づくりにまで参加できる会員制オンラインコミュニティ。

個人的には、現役の映画監督さんや現場に携わっている方たちとの交流イベントに参加できるのが楽しいし、オリジナル作品もなかなか興味深いものが多いということで参加させていただいてます。

正直、私も、しばらくの間は会員になるのをためらっていた。
有料というのもネックだし、
イベントに参加する場合でも、ディープな中川龍太郎監督作品ファンじゃなきゃダメなような気がしてたし、
オリジナル作品のラインナップを観て、自分が普段絶対に観ないような作品でもとりあえずいったん受け止められる度量(というか包容力?)が必要だなと思ったので、ちょっとでなかった。

そう、「あずまや」会員限定オリジナル作品といっても、商業映画のような完成された作品が観られるというわけじゃなく、むしろ「え~と、これは?」って思う作品の方が多いかもしれない。
(今回の作品のようにね。ま、私自身がよくわかってないだけなんですけど、たぶん。)

だけど、ミニシアターですらかからないようなこういう挑戦的・実験的な作品が積み重なって、それが波紋のように広がって色んな方面に影響を与えて、この先ワクワクしたり胸を熱くするような映像が作られていくんだ、とか、その現場をまさに目撃してるんだな、と思うと、なんかとても不思議な気持ちがするし、ちょっと自慢したいような気持にもなれる。

「ここでしか聞けない裏話」は、特に監督さんとかスタッフさんに興味がある方には結構プライスレスだと思うんですよね~。

ジャンルに関わらず、日本の映画作りを応援したい。
映画業界に関わる人とフランクに話をしてみたい。
専門知識はないけど、映画人たちがいろいろと熱く語ってる事に耳を傾けながら一杯飲みたい!(それは私か( ´艸`))

などという方はもしよければ、こちらのマンスリーサポーター(会員)になって、イベントにも積極的に参加されてみたら、新たな趣味を見つけられるかもしれないなぁと思います。
私も「とりあえず」って感じで飛び込んでみたら、想像以上に楽しかったので、もし迷っている人がいたら、背中を押してあげますよ!

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