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二拠点同時配信テスト、やってきました。

23年1月15日(日)、念願の二拠点同時配信テストを実施してまいりました!!

とりあえず今手元にある機材であるノートパソコンやスマートフォン、モバイルルーターは所有してないのでこちらはレンタルをしました。
また、協力者として「 体験型LARP普及団体CLOSS 」さんにもご協力いただいております。
ありがとうございます!!

⬛二拠点同時配信とは?

まず、二拠点同時配信の説明が必要かと思いますので解説します。
二拠点同時配信とは、文字通り2つの場所で撮影した映像をお互いに配信しあう事で、遠距離での交流を可能とする技術です。
例を挙げるならば、テレビで行っているスタジオと現場の中継放送のような事をやっています。

これは仕組み的には特別難しいことではなく、少しだけインターネットでの配信を経験していれば可能な範囲の技術です。

二拠点同時配信の仕組み

仕組を解説します。
実施した場所ですが、今流行りである仮想世界 / メタバースと、リアルワールドである某会場をつないで配信しました。
方法ですが、

①両方の場所にカメラを置いて撮影し、各々でYOUTUBEやツイキャスなどの動画配信サイトにライブ配信します。
②次に両方の世界で相手のライブ配信を視聴します。
③そうすると、お互いのライブ映像が自分たちの場所で見ることができる上に、話しかけると相手にも映像と声が届くので交流ができる!

という仕組みです。
もうちょっと詳しく解説すると、
①メタバース側のカメラですが、まず私が所有しているアバターをカメラマンとして置きます。
②デスクトップPCで「OBS」という動画配信ソフトを使って、私のYOUTUBEライブ配信にカメラアバターが見ている風景を配信します。
③この配信を会場側でインターネットにつないだPCで視聴し、これをプロジェクターを通してスクリーンに映します。

これを行いつつ、会場側では、
①スマートフォンにインストールしてある「ツイキャス」のカメラ配信モードで会場の様子を撮影し、動画配信します。
②この配信をメタバース側では、ワールド内で内部のモニターに外部のインターネットサイトを表示できる機能があるので、そちらで映します。

これでお互いに動画配信しあい、相手の動画を映し合う事で交流ができるわけです。
説明に出てきているアプリなどわからない箇所は、お手数ですがGoogleなどの検索エンジンで調べていただきますようお願い致します。

今回使用したメタバースは、数あるプラットフォームの1つである「 Cluster 」にて、体験型LARP普及団体CLOSSさんが所有しているワールドをお借りいたしました!

会場側では、私が所有しているノートパソコンとプロジェクターを持ち込んで使用しております。

会場で投映されたメタバースの様子

⬛テストして気づいたこと

実際に会場で行う前に自宅でできるかどうかモバイルルーター含めて事前テストしていたのですが、環境の違いというのはあるもので、現地でないとわからない難点がたくさんでてきました。

①会場側の機材のオーバーヒート

テスト時間は1時間半くらいやっていたのですが、ノートパソコンもスマートフォンもオーバーヒートしてしまいました。
ネット回線はレンタルしてきたモバイルルーターを使っていましたが、同時に使っているブラウザがクルクルと回る待機状態となり、使用できなくなりました。
ノートパソコンもスマートフォンも古い物なので、長時間の使用に耐えられなかったのもあるかと思います。
特にノートパソコンはCeleronという古い時代のCPUを使っていますので、お爺ちゃんPCなんですよね・・・(^▽^;)
ちなみにスマートフォンはiPhone8の中古購入品です(^▽^;)

年代物であるという点以外ではノートパソコンは冷却装置の上に置くとか、軽量のデスクトップPCを使うなどの対策が必要ですね。

②動画配信サイトの制限

これも問題でして、動画配信サイトによっては制限があります。

動画配信サイトとして有名なYOUTUBEは、ブラウザで行う「YOUTUBE LIVE」とスマートフォンで行う「YOUTUBEモバイル」があります。

「YOUTUBE LIVE」は初期設定さえ終えていれば特に制限はないのですが、「YOUTUBEモバイル」というスマートフォンで行う配信だと「チャンネル登録者数50人(配信制限有り)」「登録者数1,000人(配信制限無し)」という制限がありまして、私は「YOUTUBEモバイル」では会場からの配信はできませんでした。

代わりに使用したのが「ツイキャス」です。
こちらはTwitterアカウントがあれば手軽に始められます。
掛かる手間はツイキャス配信用アプリを、スマートフォンにインストールして、Twitterアカウントと紐づけるだけ!
ただし、放送時間に制限があり、一枠30分となっております。
視聴者から「コイン」というアイテムを5枚入れてもらうともう一枠延長されます。

他にも様々なライブ配信サイトがありますので、こうした制限がない物もあったのではないかと思います。
次回行う際には他のサイトも調査してリトライいたします!!

③カメラアバターの設定

細かい話になってきますが、今回使ったカメラアバターは身長が高いタイプで、さらにちょっとだけ画角を空に向けてしまっていた為に、アバターで登場してもらった人が少し離れた位置に立ってもらわないと映らないトラブルが起こってしまいました。

この辺は事前にテストをしておけば良かったのですが、お互いに忙しく調整する時間が取れなかったのが原因でした。
個人でできる方法としては、2つClusterのアカウントを取得して、別々のパソコンでログインして2体のアバターを自分で動かしてテストしておけばよかったと、後から気づきました。

何事も実際にやってみないとわからないとはいえ、現地会場はレンタルしている日時が決まっているため何度もチャンスはありません。
他でも行えるテストは可能な限り行って解消しておかねばならないと、痛感いたしました。

④カメラアバターの操作について

今回のテストでは、メタバース側ではワールド内の撮影画像を、PCのモニターに表示してOBSで配信をするという高負荷な事を行っていました。
その為、ハイスペック仕様であるデスクトップPCでしか行なえません。

会場ではノートパソコンを使って配信されたメタバース側の中継をプロジェクターで投映していましたが、この状態だとカメラアバターを操作したいと思ってもデスクトップPCが自宅にあるので、操作できません。

このため、テスト中にカメラアバターを操作したいのに操作ができないというトラブルが起こりました。

対応策としては、メタバース側で別の人にカメラマン役をお願いして動画配信してもらうという方法でいけるのですが、操作になれた人が他にいなかったり、操作できる人がメタバース側で登場しなければならないケースがあり、うまく行かない事があります。

理想としては会場側でハイスペックノートパソコンを使って、メタバース側のカメラアバター操作と動画配信をしつつ、プロジェクター投映も行うという事ができれば良いですね。

やはりネックはハイスペックな機材・・・ぐぬぬぬ。

⑤モバイルルーターの通信帯域

今回はレンタルしたモバイルルーターになりますが、接続にメタバース配信を投映」するノートパソコンと、会場を撮影して配信しているスマートフォンの2回線を使っております。
どちらも映像と音声を通信していますので、データ量も大きくなっています。
この為、もしかすると一回で通せるデータ通信の幅が足りていなかった可能性もあります。

性能的には良さげだった、ハイスペックモデルをレンタルしていたつもりなのですが、具体的に性能を調査していなかったのでこれもネックになっていた可能性があります。

⑥遅延問題

これは事前テストの時にもでていたんですが、生配信をするとどうしても遅延するんですよね。
使用しているインターネット回線の種類でも変わりますので、片側の遅延が事前テストでは数秒だったのが、会場では十数秒になってしまい、往復ではスピーディなコミュニケーションが難しいかもしれない問題がでました。

これは現在のインターネット技術ではどうしようもない部分で、架空的に物事を取り扱うLARPの中では、動かしようのないリアルです。

しかし、これは見立てによっては逆にリアリティがあるとして活用できる可能性もあります。
例えば、航行中の宇宙船と目的地の惑星にある管制塔との通信であれば遅延は真に迫るギミックとなるのではないでしょうか。

逆転の発想で、クリアしていきたいですね!!

⬛終わり

今回はこの様な結果となりました。
大きなものから小さなものまで様々な問題点が出てまいりました。
すぐに対処可能な事から難しいことまで、問題のハードルの高さも様々です。
やはり、テストは大事ですね。

動画配信サイトは、サイトの種類を変えれば対応可能かもしれませんが、やはり最後はYOUTUBEで配信したいという願望があります(苦笑)
その為には鳳仙郷LARPのYOUTUBE枠を作り、チャンネル登録者をせめて50人以上にしなければなりませんが・・・!!

・・・冷静になって考えてきます(苦笑)

二拠点同時配信の利点

今回は、メタバース✕リアルでつなぎましたが、この方式の利点はメタバース側ではリアルの会場を使わなくても良いのと、ユーザーのアクセス場所を選ばない事が挙げられます。

また、Clusterは数あるメタバースの舞台であるプラットフォームの中でも、HMDの専用機器以外にスマートフォンで参加する事ができるという手軽さがあります。
遠方にいる参加者が手軽に参加できる方法としてはアリなのではないか、と考えています。

また、リアル✕リアルでつなげば、例えば関西会場と関東会場で相互影響するLARPイベントを行う事も可能です。

そして、海外のユーザーとも・・・!?


⬛期待に胸膨らみつつ、本当の終わり

・・・と、言うように無限の可能性を秘めた二拠点同時配信。
今後も検討とテストを重ねて使いやすいシステムを構築していきますので、皆さん、応援のほど、よろしくお願い致します。

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