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安倍/菅/自民党政権の「喜劇」は市民の「悲劇」

「日本スゴい?」「スゴいよ。悪い意味で!」

2020年9月16日に菅義偉内閣が発足しました。ここからまだ2ヶ月強しか経っていませんが「日本学術会議任命拒否問題」「故中曽根首相弔意要請問題」等といった、世間を揺るがす/立憲主義を覆しかねないレベルの問題が数多く噴出しています。これらについては別のnoteで論じているので、今回はそれ以外の「些事(と言えるレベルではありませんが)」について取り上げます。

全集中の呼吸で臨んだ結果、議場がシラケる

「全集中の呼吸で答弁させていただきたいと思います」

11月2日の衆議院予算委員会にて、菅が江田憲司(立憲民主党)議員に対して放った言葉です。映画化もされた人気漫画『鬼滅の刃』の主人公である竈門炭治郎に肖った発言だと思いますが、議場は見事にシラケました(咳き込んでいた人もいたようです)。さて、その「全集中の呼吸」による答弁についてですが、蓋を開けてみれば「コメントは控える」の連発や原稿の棒読み、しかも質問と関係ないものを読むという始末です。「全集中の呼吸」を使わなければ何もできないのではないでしょうか。と言うより「全集中の呼吸」を使ってもまともな国政ができないようです。「国民のために働く」を標榜している以上、利権や政党の面子ではなく「経世済民」という為政者の本義に一意専心してもらいたいものです。

コロナウイルス対策:「箸は右手/マスクは左手」

11月9日、新型コロナウイルス感染症対策分科会長の尾身茂(医師/自治医科大学名誉教授)が、食事における感染防止を踏まえたマナーとして会見で「箸は右手ですから。左手でマスク。飲み込んで、またマスク」等と大真面目に言い出しました。こういうので感染が防げるのであれば感染症対策分科会といったものは不要だと思うのですが、尾身は科学的分析/知見を放棄したのでしょうか。このような者を分科会長に据えている政府に「日本学術会議任命拒否問題」の如く学問研究に対して干渉する資格があるのでしょうか。尾身は後に「人々の個人の努力に頼るステージは過ぎた」と言い出しました。つまり今までは市民個人の努力に丸投げして、政府として率先して対策をしていなかったという事でしょうか。

GoToキャンペーンでフェイスシールドの使用を推奨した田村憲久。しかし・・・

最近バズった私のツイートです。

予め言っておきますが、コラ画像ではありません。本当にこういう格好で数十分程度話していました。11月20日、厚生労働大臣の田村憲久が会見で「フェイスシールドやマウスシールドを着用してGoToキャンペーンに」と言い出しました。まず自分がフェイスガード(マウスシールド)の着け方を学んではどうでしょうか。そうまでしてキャンペーンを勧めたいのでしょうか。何が何でも市民をGoToキャンペーンに巻き込みたいのでしょうか。常に感染リスクと隣り合わせで、まともに会話もできないような旅行や会食の何が楽しいのでしょうか。気兼ねなく楽しめないような旅行や会食に意義があるのでしょうか。

「桜を見る会」前夜祭に関する虚偽答弁

昨年の終盤に噴出した「桜を見る会」という「公職選挙法/政治資金規正法/公文書管理法の温床イベント」に関する問題ですが、安倍政権(当時)からの然るべき説明はされないままでした。そんな中、11月下旬になって急遽「桜を見る会」の「前夜祭」問題が再燃しました。概略は以下の通りです。

①「前夜祭」について追及されていた当時、安倍は国会にて「領収書や明細書については受け取っていない」と答弁。
②安倍事務所関係者が「領収書は廃棄した」と証言。
③ホテル側は領収書や明細書を発行していた。
④安倍による「虚偽答弁」が判明した。

質の悪い4コマ漫画でしょうか。加えて「前夜祭」に関する安倍の虚偽答弁は 1 3 9 回、更に森友学園事件に関する安倍の虚偽答弁は 3 3 回である事が判明しました。「国民の信託に対する背信的行為」とも言える虚偽答弁は1度でも行えばそれだけで辞職に値するものと私は思うのですが、国会にて「虚偽が常態化」しているという目を覆いたくなるような惨状、これが現実です。「マイナンバーの有用性」「憲法改正の必要性」を語ったところで、到底信用できるものではありません。問題はこれに留まらず、菅の「後援会パーティー」について収支報告書に記載されていなかったという事も判明しました(それも毎年)。結果、 #スガもプリズン なるハッシュタグまで出てくる始末です。かつて安倍晋三の祖父である岸信介が収容されていた戦争犯罪人収容施設「巣鴨プリズン」を捩ったものだと思いますが、ここまで市民に揶揄/非難されるくらい菅政権は凋落しているわけです。

カメムシ乱入事件

11月25日の衆議院予算委員会にて、菅が答弁している際に、演壇上に1匹のカメムシが止まっていました。これに気付いた菅は速記を止めさせ、カメムシを自分で除去せずに職員に除去させました。政権発足「自助」をアピールしていたのですが、自力でカメムシ1匹を除去する事すらできないのでしょうか。こんな醜態で「国民のために働く」事など出来るのでしょうか。そして今現在、政府はカメムシを遥かに上回る腐臭を放って市民を苛んでいると思うのは私だけでしょうか。

「苛政は虎よりも猛し」と言われますが、今まさに私達はこの状況にあると言えるのではないでしょうか。「苛政」と言うより「愚政」ですが、愚政に垣間見える「喜劇」は市民にとっては最大級の「悲劇」だと私は考えています。

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