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【タロット研究】白い顔と白い髪のカップル☆『女法王』と『法王』の三重冠
こんにちは、ソフィアです。
タロットを見ていると「なぜにこう描かれているの?」と疑問に思うことがあります。
そういう象徴の謎解きができるとうれしくなります。
その中から一部をこちらにシェアしています。
タロットの中のカップルたち
タロットの中にはいくつもカップルらしきカードたちが見当たります。
例えば、以前の記事で扱った『皇帝』は『女帝』とカップルですし、『月』と『太陽』もカップルです。
これらと同様に、代表的なカップルのカードに『女法王』と『法王』があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1717136038388-qcNbE4XDHB.jpg)
『女法王』と『法王』は似た冠を被っていますが、よく見るとその二つは異なります。
それは何を意味しているのでしょうか。
『女法王』は白い顔
『女法王』と『法王』は似た冠を被り、似たような赤いマントを着た年配のカップルとして描かれています。
似た被り物と服は、似た考えや似た行動のカップルであることがを象徴しています。
『女法王』が白い顔で描かれている唯一のカードであるのに対し、『法王』は白い髪で描かれている唯一のカードです。
この二人は、白色と肌色の組み合わせを反転させたような頭部をもっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1717136158080-4zgRUdjIUj.jpg)
冠の下の『女法王』の頭は、肌色の無地のコアフ(ヨーロッパの女性の民族的な頭巾)に包まれています。
手に持った羊皮紙のような書物も同じ色をしています。
同じ肌色の無地の『女法王』の頭が書物の知識を受け取っていることをうかがわせます。
『法王』は白い髪
『法王』の白い髪は赤いバレッタで留められているところから分かるようにかつらです。
ヨーロッパの法廷などでは、判事は白いかつらをつけていました。
白いかつらの着用は現在も英国やその他の国の裁判所で現行の制度のようです。
白いかつらは裁判の神聖さを印象付けることや仕返し防止のために個人的な特徴を隠すことができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1717136323082-bauygghFkS.jpg)
かつらが白いことにより、『法王』の肌色は濃く引き立っています。
『法王』の喉元には太陽のマークのついたブローチがありますが、太陽を礼拝しているために日焼けした司祭であることを思わせます。
「白(blanc)」が共通する『女法王』と『法王』のカップルは「白い結婚(mariage blanc)」をしています。
一般に「白い結婚(mariage blanc)」は政略結婚を示す言葉ですが、この二人の関係は肉体関係を伴わず、精神的な交流をもつカップルです。
『女法王』の被る三重冠と空色の天幕
『女法王』と『法王』が共に被っているものは三重冠と呼ばれますが、そのふたつの描かれ方には相違があります。
その周囲の様子からその意味合いを読み解いてみましょう。
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