【ソフィア保育園】園便り　2021年9月

「水一杯に一億円払ってもいと思った」
「物が豊かにある人ほど満足ができないと思う」
ヨットで太平洋往復横断に成功した辛坊治郎さんの言葉です。
海水ばかりのなか、
除湿機にたまった水だけが手に入る真水であったといいます。
そのペットボトル１本分ほどの水で頭を洗い、
ヨットの中にあるものだけでどんなことにも対応する。
極限の生活で、
私たちの生活とは比べられませんが、
人間の生活の豊かさとは何なのかと思います。

　園生活の中では、楽しみにしている行事の縮小、
ともだちとのふれあいの場の制限、
心の豊かさを育む貴重な経験をことごとく、奪われる中。
今あること、今できることをこどもとともに喜びあえる場面がひとつでも多くあればと思います。
辛坊さんは、昼間は理性が働いているけれど、夜暗闇のなかで、
「このまま海にとびこもうか」と言う気持ちになったと言います。
暗闇のような今の状況に大人は理性を奮い立たせ、
子ども達の未来の道を開いていかなければと思います。
その鍵は、利権でもなく、利己主義でもなく、狡猾な思いでもない、
大人の純粋に高い意識なのではと思います。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ソフィア東生駒こども園
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　園長　中畑　直実