エロンゲーションの感覚をカンブレに活かす

カンブレで美しいバックベンドの背中のラインが出したいと思った時、私は頑張って腰で反っていました。
腰椎の過伸展をおこし、当然腰痛になりました。
胃が出た状態で反るのでお腹が抜けて引き上げの意識も消えていました。
そして頚椎も過伸展し、顎が上がり、とても苦しかったです。
そういうやり方をしている人は結構多いと思います。しかもバレエをやっている人は関節も柔らかいので意外とそのやり方でも反れてしまったりもします。

しかし、カンブレは腰椎、頚椎の伸展のみで行うものではありません。
むしろ一番動きを意識した方が良いのは胸椎なのです。胸椎の椎骨の間に隙間を作るようにして伸ばし、そして回旋が入ります。
後ろに反るという動きではなく、胸椎上部を頭の方へ引き伸ばしながら、上げている腕の方へ緩やかに回旋をするのです。その時上げている腕は前鋸筋を使い下制させることも大切です。
肩甲骨を加勢させるためには前鋸筋や広背筋を使いますが、これらの意識ができると肋骨を閉じて胃をしまいやすくなります。
胃が出なければ引き上げの感覚も失われず、骨盤を安定させる腹横筋も入っている状態になり、腰椎の過伸展を防げます。
腰椎は必要以上に動かさず、むしろ骨盤を安定させます。
そして後頭部でスライドするように伸びていくようにすると、顎が上げずに頚椎を伸展させられます。

理屈で分かっていても実践するのはなかなか難しいですが、がむしゃらに反るよりも安全で美しいバックベンドができるようなったと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?