ニュートラルポジション

ピラティスのエクササイズはほとんどがニュートラルポジションから始まります。
ニュートラルポジションとは、身体の本来あるべき正しい姿勢。どこにも負担がかからず、バランスのとれた身体のポジションを指します。

背骨で言えば、頚椎やや前弯、胸椎やや後弯、腰椎やや前弯というS字カーブによって、重たい頭蓋骨を重力に逆らって支えることができているのです。
クラスではエクササイズの前に必ず仰向けで確認しますが、これがなかなか個性があります。

特に皆さんがよく戸惑うのは骨盤の角度と、胸郭を閉じる感覚のようです。
骨盤は本来は仙骨がやや前傾し、ASIS(上前腸骨棘いわゆる腰骨)と恥骨の3点を結んだ三角形が床と平行になります。なので腰と床の間には手のひらが1枚入るくらいの隙間があきます。
そして胸郭は閉じます。この胸郭というのはいわゆる肋骨です。背中や肩の力が抜けなかったり、胸を張りすぎていたり、腹筋群が弱いなどで肋骨の下縁がごりっと浮き出てしまっている人が肋骨をしめようとすると、骨盤が後傾してきます。骨盤が後傾すると腰と床の隙間がなくなってしまうので、腰椎のアライメントが崩れます。

一度や二度ポジションを確認しただけで直る人はほぼいませんが、意識をしてエクササイズを重ねる事で確実に変化はあります。仰向けになった状態の身体のクセは姿勢を保つ筋肉に直接関係しています。
ニュートラルポジションをチェックし、その姿勢が保てないならどこかが弱いか、固いか、原因を突き止めて、改善していきましょう。

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