M3(音系同人即売会)に初参加した話と隙自語

どうも。ソニオル(@soniosoniol)です。

M3終了(10/31)から一週間以上経ってしまいましたが、ようやく研究活動の敗戦処理が終わったので、備忘録をまとめたいと思います。あと所属している大学サークル吉田音楽製作所についても少し話します。隙自語もします。

参加理由

まず、こんなCDを頒布しました。

研究や学会発表を抱えながらの制作だったので、かなり過密スケジュールになってしまいました。曲が完成したのはM3前日の5時です(?)もし次の機会があれば、もう少し計画的にやっていきたいですね...

こうなることは分かり切っていたのですが、それでも参加を強行したのは大学やサークルの卒業が近づく中で自分の音楽制作活動に一区切りをつけたいという気持ちが増してきたからです。自分は作曲家の神前暁さんに憧れ、吉田音楽製作所に所属し、大学入学とともに音楽制作を始めました。最初は職業作曲家を夢見ていましたが、それはそれとして学術も好きなのでそちら方面で就職を決めてしまいました。進路選択の際はかなり迷ったのですが、自分に10年、20年先でも音楽で食べていけるような素養を見出せなかったので、堅実な方向に動いてしまったというのもあると思います。まあ、働く中で音楽で食っていきたいという感情が強まる場合もあるそうなので(TLで無限に見てきたので)、そうなった際は温かく見守っていただければと思います。とある界隈ではこのような感情を"癌"とか"死後強まる念"とか呼ぶらしいです。癌患者になったとしてもヒソカになったとしても応援よろしくお願いします。

話が逸れてしまいましたが、来年から社会人になります。ですので音楽活動がフェードアウトしてしまう可能性だって往々にしてあるわけです。理由は忙しさだったり、家族だったり、承認欲求の減退だったりいろいろ考えられます。皆さんの周りには社会人になっても精力的に活動をされている超人類が幾人もいるとは思いますが、その足元には無数の屍が散らばっているはずです。自分も屍にならないという保証はなく、自信もありません。実際、そのような人たちを屍と呼ぶのは失礼で、幸せに生きる上で音楽制作が必要なくなった、ただそれだけのことなんだと思います。でも今の自分から見たらそれはひどく悲しいことなのです。音楽制作に笑って泣いて不器用に食らいついてた一時代が風化してしまうような気がして。だから、その一時代を肯定するために何か形のあるもので残したかった、だからCDを作りました。

一区切りつけたいと上で言っていましたが、これは音楽制作をやめるという意味ではありません。むしろ続けていきたいと考えてます。でも続けられるかどうか分からないから、とりあえず墓標を立てとこうという動機です。

楽曲について

楽曲と一緒に曲を作っていただいた最強の人類たちについて語ります。

01. さよならライカ
作詞・作編曲:ソニオル
ベース:あんいち(@RadicalFractale)

久しぶりに作詞作曲編曲を全部やれて楽しかったです。完全に手癖で作ったので、一番ソニオルらしい曲になったのではないかと。だいたい2週間くらいで形になりました。最近ストリング主軸の曲を作ることが多かったので、今回はピアノ成分を高めることを意識して編曲をした気がします。

ベースはソニオルらしさに欠かせなくなってしまったあんいち(@RadicalFractale)君にお願いしました。アウトドアミュージシャンとしての技量はもちろんのこと、インドアDTMerとしての視点も持ち合わせているので、いつも想定の120%で期待に応えてくれるありがたい存在です。彼が大手になったときには最古参を名乗ることでマウントをとっていきたいと思います。これからも一緒に走り続けましょう。

02. Starry Sky
作詞:なあむ(@flumptic)
作曲:ソニオル
編曲:Noctavation(@noctavation)

所属サークル吉田音楽製作所の同期と一緒に作りました。「合作したいね」という話をNoctavation(以降、のくたべさん)とし、その後なあむさんにも加わっていただき実現した楽曲です。

作曲担当としてはひたすらダンサブルでポップな感じを目指し、のくたべさんの編曲によりGarage風J-popという怪作が生まれました。アニソンしか普段聞かない自分には全く見えていない世界でした...。のくたべさんはHouseやFuture bassでそれはもう名を馳せている方で、ご興味があれば下にリンクからその片鱗を味わってあげてください。今後ポップスにも参入していくらしいので、乞うご期待です。


作詞は弊サークルでは作詞の鬼として知られる、なあむさんにお願いしました。作詞の鬼ではあるものの、彼の強みは作曲も普段からこなしているところにあり(と勝手に考察しており)、出来上がる歌詞のハマり具合が抜群なんですよね。文字を紡ぐ力と歌詞をあてる力は似て非なるものなんだなぁと思い知らされます。また、なあむさんにはCD製作でも大変お世話になりました。M3前日に関東のなあむ家に乗り込み、その場でCD焼き、盤面印刷、ブックレットの印刷をするというアホムーブをしたわけですが、その全行程で手伝っていただきました....。なんなら、自分が徹夜で数時間ダウンしている間、一人で作業していただくという場面もありました(?)。頒布までこぎ着けたのは、なあむさんにのおかげといっても過言ではないです(本当に、まじで)。


03. 消えたポラリス
作詞:なずしろ(@nazushiro)
作曲:一葉(@1TSU8)
編曲:ソニオル

こちらは、吉田音楽製作所で秋M3用に企画された合作コンピ「Kitchon Party!」で編曲させていただいたもので、それを本single用に収録させていただいたものです。

自分至上、最高の編曲ができました。最近ペダルノートの進行を研究していたことと後述する作曲の妙が嚙み合ってこれが生まれたものだと考えています。

作曲は一葉君です。メロの良さは言うまでもなく、今から語るのは彼のリスペクトの巧さです。「弦で暴れまわってほしい~」というオーダーをいただいて作業にとりかかったわけですが、まず編曲がしやすいのなんので驚愕しました...。自作メロの編曲と比較して5倍くらい速く対旋律が思いつくし、その出来もいいしで、「父さん、これから一葉曲の編曲だけで食っていこうと思うんだ。」って気分になりました。「これ、弦乗らないでしょ...」という楽曲はよく出くわしますが、今回のメロはその真逆でした。一葉君は合作メンバーのことを想定して作曲をしたと話していましたが、それが見事に功を奏した形になります。このときソニオル以上にソニオルを理解してたんじゃないかな... これはおべっかではなく、まじのやつです。編曲者が言うんだから間違いないです。

作詞はなずしろさんです。原曲の「Kitchon Party!」ではなずしろさんの歌唱が聞けます。これも爆ハマりなんですよね(すべて一葉という人間の手のひらで踊らされている)。歌詞については有識者により数多く考察が為されている所ですが、自分のお気に入りポイントは2A二回し目です。サビでタイトル回収しているのにここでも回収してくる贅沢さ、また音が落ちるタイミングで仕掛ける周到さ、もう完敗です。音価2音に対して歌詞をあてるのは難しい印象でしたが、なずしろさんは完全に乗りこなしていました、さすがとしか言えないです...どうしようもない憧れを抱いてしまいます。あと上手に言語化できませんが、なあむさんの歌詞はキラキラを分け与えてくれるイメージなのに対し、なずしろさんの歌詞は内面にある輝きをすくい上げてくれるような質感の違いがありますよね(?)。二人の歌詞を見て、自分ももう少し歌詞に向き合わないといけないなって気持ちになりました。それはそれとして作曲にも向き合わないといけないし、編曲にも向き合わないといけない。


ちなみにこちら、一葉君となずしろさんが関わっている楽曲です。自分は一切関わっておりません(関わったことにならないかなぁ)

詳細はリンク先の主コメの通りですが、ぜひ応援よろしくお願いします。

「リスティラ」をお聞きになった方はお気づきの通り、吉田音楽製作所のポップス分野は少しずつ着実に一大学サークルのレベルを超えようとしています(ただのアニソンオタクなので他分野についてはよく分からない)。そんなサークルに所属できたこと、心から光栄に思います。この学年になっても後輩から神経が焼き切れるレベルの刺激を受け続ける毎日です。自分は今年で大学を卒業しますが、来年以降も仲良くしていただけたらありがたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?