雇用統計(3/8発表)の速報と分析
3/8, 22:30に2月分の雇用統計が発表されました。
■雇用統計とは
米国の雇用統計は、雇用サイドから見た米国経済を把握できる重要な指標です。失業率や非農業部門の雇用数などが主な要素として注目されます。
失業率:労働人口に対する失業者の割合を示し、低水準であるほど労働市場が活況であることを示す。
非農業部門雇用数:農業を除いた全産業の雇用状況を表し、サービス業や製造業など各セクターの動向を反映します。
雇用統計は、政府や企業、投資家など多くの関係者によって注目され、経済政策や投資戦略の決定に重要な影響を与えます。
■2月分雇用統計の結果
ポイントは3つだと思います。
①前回の非農業部門雇用者数が下方修正(35.3万人→22.9万人)
②非農業部門雇用者数が市場予想・前回値を上振れ(ドル高株安要因)
③失業率が増加し、平均時給の伸び率鈍化(ドル安株高要因)
まとめると強弱入り混じる状況でした。これは雇用者数が増えている原因としてはコロナ給付の貯蓄が底をつき、クレジットカードの借金を返済するために複数の職をもっている方が増えているからという見方があります。
■市場の反応
マーケットの反応はドル安株高の反応でした。
これは平均時給の伸び率が鈍化したことで、米国が利下げ(経済に対するアクセル)開始時期が早まるという期待が加速したからでしょう。一方で雇用者数は増加しており、労働市況は依然として強いので賃金インフレが鎮静化する保証はどこにもありません。平均時給の鈍化は歓迎しつつ、他の指標も見て総合的に投資判断を行っていく必要があるでしょう。
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