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3/10 【全日本スキー選手権大会】


2020-2021シーズン最終戦。
海外遠征組が出場していないので真の日本一とは言えないかもしれません。
それでも来年には第100回大会を迎える伝統のある"全日本選手権"。
この試合で勝つことは今季の大きな目標の一つでもありました。

悪天候と予備飛躍の採用

試合当日。
ジャンプ台会場の宮の森は雪と風が吹き荒れていました。
前半ジャンプが中止となった宮様大会の日と同じような天候。
むしろその時よりも激しいコンディションとなっていました。

こうなってくると予備飛躍の採用が頭にチラつきます。
予備飛躍は良いジャンプをすることができ、前半1位で後ろとは15秒
ただその後ろから迫ってくる2選手が走力の高い小山選手傳田選手
後半は混戦の争いになることが予想されました。

普通に考えたらこの予備飛躍が採用されて後半で競り勝とうと思いますが、このタイム差と展開になるよりは、試合が行われてジャンプでもっと差をつけて逃げ切りたいという思いも。
前日の伊藤杯で2人に走力で負けているイメージがあったからです。

なるようにしかならない自然スポーツなので、とにかくその状況で全力を尽くすしかありませんが選手は心の中で色々と考えていると思います。

その後も開始時刻を遅らせて少し様子を見ましたが、前半ジャンプの中止のアナウンス。予備ラウンドの採用が決まりました。

後半クロスカントリー

白旗山の会場に到着すると猛烈に風が吹いてました。
これまでの競技生活の中でも風の強さだけなら一番だったと思います。
厳しいコンディションで走るのはみんな同じだ!!

レース前半は単独走。
1周目は後続との差が変わらず「もしかしてこのままいける?」とも思いましたが、じわじわと迫られて2周目途中で後ろから追ってきた2人に追いつかれて3人の争いに。
レース前に予想していた展開。ここからは誰がどのタイミングで勝負を仕掛けるかで決まります。

4周目、最終周の残り2キロ地点で傳田選手が先に仕掛けました。急な登りに入る斜面の変わり目でスピードを上げたところをなんとか反応し、そこからは2人の争いに。

同級生との一騎打ち

残り2キロ。
一騎打ちの相手となった傳田選手は私と同級生です。
中学生の頃から数えきれない程の試合を共に争ってきましたが、2人での優勝争いは初めてでした。
全日本選手権という試合でそんなシチュエーションが巡ってきて、もう体は一杯一杯で苦しいのに楽しい。なんだか不思議な気持ちでした。

登りで2度離されました。
下りでのスキーの滑りは私の方が良かったのでなんとか下りで追いつけました。最後にスタジアムに戻ってきてからのバックストレートで抜き返し、先頭で最後の直線に。

「勝てる!!」

そう思って最後のストレートに入りましたが強い向かい風を感じ、力が入りませんでした。
とにかく体を動かそうとしましたが傳田選手に並ばれ、残り50mで抜き返されてゴール。

僅差での準優勝。
最後は力負けでした。

優勝が目の前にあったのでとにかく悔しかったです。
でもここまでずっと一緒に競い合ってきた傳田との初めてのワンツーは嬉しかったです。

この試合でコンバインドの試合は全て終了。
シーズン前に自分の中で目標としていたものには届きませんでした。

安定感はあるけど絶対的な力はない。

自分の勝負弱さを感じるシーズンになったと思います。

ここをどうにかしていかないことには今の状況が変わっていくことはありません。


来シーズン、もっともっと強くなったところを試合で見せます。
沢山の応援をありがとうございました!

また今度シーズン総括の記事を書けるようにパソコンに向かいたいと思います。笑

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