デンマークの日記

デンマークの持続可能な社会を学ぶスタディツアーに参加しての、学び、気づき、感じたことの記録です。

デンマーク4日目、興味を持ったトイレについて。

コペンハーゲン中央駅のトイレは有料(5デンマーククローネ)。入口の自販機で支払い、ゲートを通って中に入るシステム。中は、奥が女性用、手前は男女兼用。出口もゲートを潜って外に出るシステム。

外側から見た伝統的な佇まいと、内部の先端システムを織り交ぜ、トイレから「伝統と革新」の融合、バランスを感じました。

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守るもの(デザイン・雰囲気などかな)を社会で共有できていて、その上に利便性・効率性を程よく割り切って空間作りをしているように感じます。

日本人にとって残すものとは。

伝統、文化、習俗、生活スタイルというカタチ(カタ)として残っているものは多数あり、その「カタ」を残す取り組みはされている。しかしきっと「カタ」を通して残したいものがあるはず。精神性はおそらく残したい大きなもの一つ。カタの奥にある残したいものを明らかにして、共有することがベースになると、トイレを前にして感じました。

公共トイレは公道の地下にあります。街の中にトイレがあるよりも景観を害さないという工夫であり、地下空間を有効活用しています。

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地下トイレへの入口に、小さなピクトグラムが。こちら男性用です。

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このトイレは、ストロイエという歩行者専用道路の大きな広場のど真ん中にあります。かなりの人が行き交う、テレビでも見たことのある有名な広場。

でも外に出ているのは、この柵とピクトグラム。だから全然気にならないで広場に馴染んでいる。むしろここに「トントン」と降りていく姿がかっこよくも見える。トイレにいくだけなのに。

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地下トイレの中(男性用)は、こんな作り(後ろ姿すいません)。しかもこのトイレ、管理人さんがいるのです。

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上の写真の左が管理人室。その奥が個室トイレ。トイレにも綺麗に保とうと、いう意識を感じました。

トイレで次に目がいくのが流水ボタン。

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言葉を使わず、サインだけで大と小を表しています。

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こちらも同じ。トイレがどこも美しい。トイレから凛とした美意識を生活全体に行き渡らせるという意思を感じました。

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そしてこちらは自治くクリスチャニア(コペンハーゲン市内にあり、コペンハーゲン市と共生する独立した自治を持つ地域)の公衆トイレ。(クリスチャニア自体についての詳細レポは、また別で書きます。)

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コペンハーゲン市内の街のトイレとは違いすぎるトイレ。トイレ内の写真は掲載を控えておきます。想像以上に刺激的なので。先にあげたコペンハーゲン散策中に立ち寄ったトイレは居心地がよく、しばらくゆっくりしていたい気持ちになりましたが、ここは決して居心地のいいトイレとは言えませんでした。

ただ、思ったのが落書きだらけの壁に比べて、屋根のシンプルかつシャープなデザイン。

ここに、自由な自治をしているクリスチャニアにあっても、維持したい共通の美意識のようなものを感じました。


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