見出し画像

雇われずに、自力で稼ぐ練習

私はサラリーマンで、9年間くらい働いています。
つまり雇われていて、会社から給料という形でお金をもらっています。
安定していて、ものすごくお金に困るということは、あまりありません。これを幸せという人もいるんだろうと思います。
しかしなかなかどうして、この生活は「つまらない」・・・。会社からお金をもらっている以上、会社には逆らいづらい。自分の思い通りには、もちろんだが、行きません・・・。

何が悪いのか。それは私に自力で「稼ぐ力」がないからではないか。私に自力で稼ぐ力がないから、会社に雇われるのみ、自分の時間を会社に提供することによってのみ、生きるためのお金が与えられる。そんな生活に嫌気がさしてきてしまいました。

だけど、自分に誰かからお金を稼ぐことができるのか?お金を得るためには、何かしらのサービスを相手に提供する必要があります。

そこで私は思いつきました。まずは練習して、この稼ぐ力という奴を鍛えて見ようと。今日はそんなお話です。


一番親しい人から、お金を稼いでみる。

まず思ったのが、全然知らない人からお金を稼ぐのは、相当ハードルが高いということです。外に出て赤の他人から100円稼いでこい、と言われても途方にくれるだけでしょう。
ちなみに自動販売機の小銭を探すのはNGです。なぜならこれは、稼いでいるのではなく、誰かが落ちたお金を拾っているだけだからです。あと、もちろんですが、人からお金を奪うこともNGです。

赤の他人からお金を稼ぐのは難しいとなると、まずは一番親しい人からお金を稼ぐことができるかを試してみるのが吉のようです。

ということで、私は妻からお金を稼げるか挑戦してみました。
妻には「おれ、雇われるでしかお金をもらったことがないから、自分のスキルに自信がない。だからどこまで自分に稼ぐ力があるか試したい。今から5000円渡す。これはもうあなたのものです。それをおれはどうにかして稼いでみます」と。
そう私は5000円で自分の稼ぐスキルがどれだけあるかを測るゲームを持ちかけたのです。

画像1

自分はどれだけ稼ぐ力を持っているか、まず妻からお金を稼げるか挑戦した

妻にデメリットはありません。つまらないゲームに付き合わされるというデメリットはあるかもしれませんが(笑)、何もしなくても5000円がもらえます。そしてお金を私に払うかどうかは妻に決定権があります。

さあ、ゲームの開始です。
私はまず妻に何かニーズがないかヒアリングしてみました。何か困っていることを解決させれば、お金をもらえると思ったからです。

「最近、何か困っていることない?」
「そうねえ・・・。洗濯機壊れそうだから新しいの調べていて、それを探すのが大変だったのよねえ・・・。でも、もう見つかっちゃたの、いいのが。だからもう困ってないのよねえ」

私は少し安堵しました。なぜかというと、私はこういう「調べ物」が大嫌いだからです。インターネットという大きな海の中から自分の好きな洗濯機というものを探し当てることに、途方のない感を感じます。また洗濯機にはまるで興味がないのでやる気も起きません。興味や関心がないことには進んでやろうという気持ちが起きませんでした

もう一度聞いてみました。

「他に何か困っていることない?」
「そうねえ・・・あ、そうだ!ベッドのヘッドボードにあるコンセントが、なぜか使えなくなっちゃったのよねえ。使えないとスマホの充電もできないし困っているの!」

我が家の寝室にはベッドがあり、頭のところに小物が置けるスペースがあります。そしてそこにコンセントが付いているのですが、妻のベッドのはどうやら不調のようです。
これには興味が湧きました。私はこういう原因が分からず問題になっているものを、色々考えて解決していくことが大好きなのです。

「おっ、それ興味ある。ちなみにそれやったらいくら払う?」

私は妻に聞いてみました。おそらく500円くらいだろうという算段でした。妻の回答はこうでした。

「そうねえ。3000円払うよ!

かなり私にとっては衝撃でした。え、コンセント直すだけで3000円!?だってヘッドボードの裏をみて、配線のところをチェックして調子悪そうだったらドライバーで板外してコードを見れば、あらかた原因がわかるはず。それに対して3000円も払ってくれるのか!!

ここで気付いたことは以下の2点です。
自分にとっての常識は、必ずしも相手の常識にはならないことです
私の父は昔家電販売店で働いており、機械に詳しい人です。家でも家電が調子悪くなるとよく父が解体して直していました。それを見て育った私は機械が身近で解体して直すことは、それほどハードルが高いことではありません。しかし妻にとっては違います。機械は未知であり原因がなんだか見当も付かなかったのです。相手は自分が思ってもみないことで悩んでいる。聞いてみないとその悩みはわからないと思いました。

そしてもう1つは自分ができないことに対しては、価値が非常に高まるということです
妻は今思うように身体が動かせず、かがんだりすることも困難です。ヘッドボードのところを調べてベッドを移動させたりすることなんて、ましてできることではありません。
しかし私は違います。男性ですし、ある程度力があります。ベッドを移動させたりすることも可能です。
私にとっては簡単なことでも妻にとっては簡単ではない。こういうとき代わりにやってくれることは、非常にありがたく、対価が高まることを学びました。

私は結局このコンセント不調を10分で解決しました。10分で3000円なので時給1万8千円です。非常にコスパの良い稼ぎ方ができました。

しかし思っても見ない弊害が起こりました。
ベッドを移動させたり、マットをはいだりで、予想以上に体力を消耗してしまったのです。私はある程度の体力はありますが、そこまで筋力があるようなマッチョな人間ではありません。10分動いただけでへばってしまいました。
今回の場合は、不調の原因を調べるプロセスの部分は大好きだけれども、実際に行動に移して身体を動かすのはそんなに好きでもないし得意でもないことを学びました。仕事の中で純粋に自分の好きな部分だけで構成されているのは、稀なのではと感じました

そのあとも働き、私は結局6000円を稼ぐことができました。
娘の靴に付いたガム取り、3000円です。コンセント問題の3000円と合わせて6000円の稼ぎに終わりました。

しかしそのあと、娘のことなんだから家族全体のこと。私(妻)から個別にお金を渡すのはおかしい、ということになり、ガム取りの3000円はなくなりました。なので実質は3000円の稼ぎでした。

このゲームをして私が感じたことは以下のようなことです。

・相手は自分が思ってもない、想像もしていないことで悩んでいる
・自分はエスパーではないので、相手の考えていることを当てることはできない。まずは聞くこと。何に困っているかを知るには聞くしかない。
自分でできないことに対しては、飛躍的に価値が高まる
・お金は稼げても自分がやりたい分野、やりたくない分野がある。お金が稼げてかつ自分がやりたい分野であるのが一番良い

このようなことをこのゲームを通じて学びました。

日本人は稼ぐ力が弱いというような記事を読みました。
学校では正解を当てる訓練しかせず、自分で考える力が育ちにくい。サバイバル能力が著しく弱いのです。
今の時代、会社だけに頼るのもどうかと思います。
会社に頼らず自分の力を磨く。それが重要なんだと思う今日この頃です。

余談ですが、私が稼いだ3000円は、このゲームに付き合った費用として妻に請求されました。どうやら妻の方が稼ぐのがうまいようです(笑)
また最初に払った5000円はあとで返してもらいましたので、実質ゼロ円でこのゲームを楽しみ、色々な学びがありました。

今回は以上です。ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?