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かわら版No.47 栗子山風力発電事業について

いつもお読みいただきありがとうございます。

この度は、栗子山風力発電事業についてです。現在、JR東日本エネルギー開発㈱による風力発電事業開発に向けた手続きが進んでいます。場所は、米沢市と福島市の境界付近の栗子山南側山稜上で、予定工期はおよそ令和7年10月(2025年)から令和11年2月(2029年)を予定しているようです。発電規模は最大4,300kW、発電機は最大10基、発電機の大きさは168m(風車の羽根3枚、羽根の直径136m)とのことです。

【参照】
これまでの経緯を伝えた報道としては、以下のものがあります。
山形新聞2023年9月7日付の以下の記事

山形新聞2023年9月10日付の以下の記事

この栗子山風力発電事業については、米沢市民の皆様の認知度や理解度、関心度については、まだまだ大きなギャップがあるのではないでしょうか。

また、これまで、この栗子山風力発電事業に対して、自然環境や動植物の生態系への影響、特にイヌワシなど絶滅危惧種の生息域の保全、地盤土壌等の保全と安全性、超低周波音の人身体等への影響、景観の保全など、複数の観点から懸念と心配、要望等が表明されています。

【参考】
日本イヌワシ研究会オフィシャルサイト
令和6年2月29日付栗子山風力発電事業の中止を求める要望書に対する回答
(回答元・山形県知事 回答日・2024年4月5日)

【参考】
YBC山形放送・2024年2月14日付
計画の白紙撤回を・・・
栗子山の風力発電計画への反対署名を市民団体が米沢市に提出

私、佐野洋平の見解を述べます。まず、米沢市には、栗子山風力発電事業について、米沢市民に対して広報よねざわを活用するなどして、周知徹底に努めてほしいと思います。そのうえで、佐野洋平としては、栗子山風力発電事業は反対です。その理由は、イヌワシなど絶滅危惧種の生息域、地盤土壌、超低周波音の人身体等への影響、景観など、これらへの悪影響がないとは言い切れないこと。総合的にみて栗子山風力発電事業がこの地域の自然環境や生態系、歴史文化、精神風土を真に思考し配慮したものとはその性質上言えないことなどです。

この米沢、置賜という土地は、生きとし生けるものすべてに等しくいのちがあり、お互いに尊重するという精神が深く根付くまちです。再生可能エネルギーの導入は、私たち人間が他の動植物と共生しこの地球を守るためにも必要なことであると理解していますが、栗子山風力発電事業には、私たちの暮らすこの米沢、置賜の魂をそもそも尊重するだけの想像力はありません。

この盆地では、どの場所からも、その位置から美しい山々の風景が独特の相貌を持って見ることができ、これが深く私たちの心に息づいております。栗子山も然りです。その山頂・山稜上に風力発電は必要ありません。私たち米沢市民は、過去・現在・未来と地域の自然環境や生態系、歴史文化、精神風土を守る必要があります。栗子山風力発電事業は、このまちとはトレードオフ(両立できない関係性)の関係と言えます。一つの安易な判断で大切な全体(インテグリティ・Integrity)を毀損することは許されないのです。

繰り返しますが、再生可能エネルギーの導入は、私たち人間が他の動植物と共生しこの地球を守るためにも必要なことです。したがってこのまちに合った他の再生可能エネルギー事業の道を探るべきです。

この度も最後までお読みいただきありがとうございました。

かわら版No.47






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