舞台鋼の錬金術師感想※ネタバレあり

よかった点
・一色洋平の跳躍力やっぱりすごい
・本田礼生の刀殺陣すっごい。一期一振とはまた違う、無骨さとしなやかさが両方感じられる動きだった
・原作のキャラの動き、姿勢、立ち位置を尊重してくれる一色エド本当に有難い
・今回の『大佐と部下たち』を描くにあたって、熱さがにじみ出る蒼木ロイが適任すぎる
・グラトニーかわいい

残念だった点
・師匠と弟子の再会のシーン
 ①先生が兄弟をあしらう→アルの空洞音とエドの義肢義足に先生が気付く→エドの錬成陣なしの錬成→人体錬成について話す、の流れが好きだったのにガン無視されてて悲しい。先生の武術の腕を示すには有効な手段だし、何より『師匠だから久しぶりの弟子の異変にも気が付ける、でも気付いても最初から問いただしはしない』っていう、師匠の人格に深みを出せる良いエピソードだと思うんだけどなあ…。
 ②子をなくした母と、母をなくした子の図はわかりやすい
 ③『一は全、全は一』の会話はしてるから、修行シーンはなくても違和感なかった
・グリードの扱い
 ①グリードって結構な重要人物のはずなのにちょい役扱いで悲しすぎる。兼役ですか…そうですか…
 ②グリードとキメラたち、大佐と部下、皇子と臣下、っていう関係性の対比が面白いのに出てくるキメラはマーテルだけかあ
 ③血しぶきかかりすぎ。血印にあんなに血かかったらアル戻ってこれないだろ
 ④そもそも『マーテルがアルの中に入っている』って初見で理解できる人、原作ファン以外でいた?
 ⑤なぜ、歌。ハガミュじゃないよね?これ
・ロックベル夫妻=ウィンリィの両親、って原作知らなきゃすぐには分らんよな(クセルクセス遺跡のシーン)まあ原作も同じだしいいのか
・小道具(リンゴ、バナナ等)は固めようぜ…
・兄者がスカーに腕を錬成したことくらいは字幕つけなくてもわかります。もうちょっと観客を信頼してくれ。
・ラストの「一回死んじゃったじゃない」のセリフないなあと思ったら2巻のマルコー先生のシーンだったわ失敬失敬
・ハボックが大佐の胸ぐら掴むシーン、原作はもっと腕だけで動いてた記憶(原作確認したらブレダが支えてた)。あと灰を落としそうになるハボックはもう少し生気がなかったはず。
・ウィンリィってあんなに分かりやすくエドに惚れてたっけ?って思って原作確認したら「こんなに背中大きかったっけ」「惚れてた」のセリフはウィンリィの心の声なんだね…うーん、舞台だから声に出さなきゃいけないのは分かるんだけどこう…声大きすぎというか、静かに気づく感じが欲しかったな…急に恋愛モノになっちゃうのが…

一作目がかなり原作準拠だったので大満足してたんですが(それでもウィンリィのネジ締め忘れエピなくなったの忘れてないけど)、今回かなり端折られた話が多すぎて悲しい。
確かにね、原作も結構ややこしくなってくる部分だけども。でももうちょっと丁寧に作ってほしかったなあ。
観客の想像力については十二分に信頼してほしいけど、観客の知識量は信用しちゃいけないと思う。今回初登場のキャラなんかは特にね。
役者陣へのネガティブな感情はほとんどないのに、脚本・制作への不満が多くてつらい。なんで!!!主役のアクスタがないんだよ!!!!!!!!!!!予算が減ったんだろうなっていうのがお客さんにわかってしまう手腕…ううん…。

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