在宅日記day12

小売業は多くの店舗が閉まった状況が続いている。
この状況の中で頼りにされるECだが、店舗の売り上げがそのままECに載っかって売り上げは変わりません!なんて話はまずない。

単純に物が欲しい人への供給インフラの問題だけであればECでも充分に事足りるはずなのに、なぜ店舗が閉まると売り上げが落ちてしまうのだろうか。

アパレルの4月の売り上げ状況を見ていると大手と呼ばれるようなところで既存店前年比90%減などお腹が痛くなるような数字が並んでいる。

余談だがEC化率を○○%以上に!みたいな目標は4月はどこもかしこもハイ達成できているだろう。

EC化率が20%台のUAはEC前年比150%と大きく伸ばしているが、グロス着地は前年比30%ほどだ。

EC化率がもともと高いTOKYO BASE(30%超え)はECでの売り上げ増は前年比110%台と比較的緩やかたが、グロスの着地では前年比50%ほどになっている。

要因は他にもあるのだろうが、所感としてはEC化率が高いところは、まだ踏みとどまっている。
(そしてUAのEC化率も業界内で低い水準ではない)

TOKYO BASEといえば1億円売ったら年収1000万という制度があるくらい店舗の接客はゴリゴリの武闘派のイメージが強く、もちろん店舗の売り上げは恐ろしく落ち込んでいるのだが水面下でEC化が進んでおり思ったよりも落ち込んでないなというのが正直な印象だ。

店舗以外でもLINEでスタッフと顧客の接点は多いはずなので、ビデオ通話で接客しながらECで買ってもらうとか色々手は打てそうだ。
(今もそうなのかは知らないけど)

4月の状況を振り返ってみると、やはり店舗という物理的に広告効果を持った箱が人を集め、そこにクロージングをかける販売員がいるという仕組みで生まれる売り上げは非常に多い。

店舗が閉まっているからといって進んでECで買い物してくれるお客様は多くはない。

ただ、スタッフと顧客がデジタルでもコミュニケーションが取れるようになれば緩和する術もあるような気がする…というのが現状だ。

少し脈絡が無いが、今後必要と思うこと

①顧客とスタッフがダイレクトにやり取りでき、管理が可能なプラットフォーム

②ショールーム型の店舗と連動して決済ができるカートの仕組み

③販売という仕事にも成果主義を

①と②が融合したパッケージが作れると最高。
売り場の延べ床面積で戦う時代は完全に終わりを迎える為、特に商業施設はこういうモデルに切り替えて行かないとどうにもならない。

そして一番重要なのが③でデジタルでも顧客と繋がるということは売り場に立っている間が仕事という当たり前の崩壊を意味する。

個人売りのノルマが嫌われる空気のため個人ノルマを持たせないなんて話も聞くが、売るためになんでもできる環境が作られる以上は働いた時間ではなく売った額での評価に重きを置くべきだ。

特に顧客との繋がり方という面ではすでに売れている販売員の方というのはこういう繋がり方をしているはずで、これをどう仕組み化し蓄積ができるのかというのがポイントだと思っている。

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