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伊藤美来ライブツアー2023『Every Day is a Gift』を思い出す

○はじめに

 みなさまこんにちは、たろうです。今回は令和5年に開催され、12月にブルーレイが発売されたITO MIKU Live Tour 2023『Every Day is a Gift』を振り返っていきます。4thアルバム『This One's for You』を引っさげて行われた今回のライブツアー。公演を通じて美来さんが示した表現者としての思い、そして筆者が参加した神戸公演・東京公演で体験した色んな出来事について、いつもどおり雑に思い出していきます!


○神戸編

 GWの喧騒の中、新幹線で久々の神戸へ。2021年開催の『rhythmic BEAM YOU』以来2年ぶりとなります。ライブは夕方からですが、少し早く到着したのは訳あってのこと。

決 闘 ! !

 今回は関西決闘者の皆様からのお誘いがあり、開演までの間に決闘することになっており。Bさん、N.Y.さん、Sさん、わざわざ三宮まで出向いてもらってありがとうございました。ちなみにこの人たちとは

このあたりで捕捉いただいたご縁があり、その辺りも含めてこの場に相応しい方々だったなという感じもあります。
 様々なデッキでの対戦を楽しんだ筆者でしたが、今回使用したデッキのひとつに、もはや当noteではお馴染みとなった(大本営発表)伊藤さんの楽曲と掛けた【No.6】というものがあったので、この場で紹介させていただきます。
あ、こっから開演まで飛ばしていいです

○デッキ概要

❝《CNo.6先史遺産カオス・アトランタル》を主軸に、その効果で相手ライフを100にして勝つ❞

○展開方針

カオスアトランタルの効果はこちら。

 条件さえ整えば、相手のLPを一気に100にする恐るべき効果を秘めているこのカード。アニメ「遊戯王ZEXAL」では、ⅢがV兄様と共にミザエルに挑んだ第127話「不屈の兄弟コンボ 時空竜(タキオン・ドラゴン)幽閉!!」で登場。《RUMアージェント・カオス・フォース》によって召喚され、タキオンドラゴンを装備カードにすることでミザエルの《RUM-七皇の剣》を封じる戦略を披露。また、その効果でライフを1まで削り、七皇の実力者であるミザエルを文字通り”あと一歩”のところまで追いつめる活躍をみせました。召喚口上は「降臨せよ!CNo.6!有限なる時空を破り、今、その存在を天地に刻め!先史遺産-カオス・アトランタル!」。

 しかしOCG化にあたってそんな効果が簡単に許されるわけもなく、効果の再現には
①《No.6 先史遺産 アトランタル》をエクシーズ素材に持っていること
②自身の効果で相手フィールドの「No.」を装備カードにしていること
③発動時にエクシーズ素材を3枚取り除けること
という3条件を全てクリアする必要があり、正直いってきつい。まぁ当時にしてはかなり頑張った方だと思うけど…

 今回は周りの環境も考慮した上で、カオスアトランタルが成立しなくても涙の転移アシゴNo.39ビートここ伊藤さん要素回収などのサブプランでそれなりに戦えるよう、いい塩梅を目指して調整していきます。


 ①を成立させるだけなら《No.99 希望皇ホープドラグナー》等で雑に出したカオスアトランタルに場魔法《ゼアル・フィールド》で《No.6》を素材に滑りこませるだけでよいのですが、その場合③を満たすだけの素材を用意できません。また、雑に出すカードを《No.6》に変えてRUを狙ったとしても、やはり素材が足りないため簡単に③を満たすのは困難を極めます。完全特化を目指さない今回の方針を考慮すると、意外なことにレベル6を2体並べて出した《No.6》にRUMを使用する方がマシという、あまりにも正直なプランが最も合理的という判断に至りました。

 上記で①と③はクリア。残る②ですが、今回は自分が用意した「No.」のコントロールを変更して相手の場に置く、いわゆる「送り付け戦術」を採ることにしました。今回戦術の主軸に置いたのはこちら。

 ランク3ですが、「No.」であるため《No.99希望皇ホープ・ドラグナー》から出力できます。ドラグナーは《HRUM-ユートピア・フォース》を使用してランク4のホープから召喚する都合上、実質レベル4展開から出せてお得です。今回の条件ならばドラグナーは「No.」をもう一体出せるため、雑に強いカードを隣に置いて相手ターンを耐え凌ぐような試合展開も望めるでしょう。
 当然これだけでは安定しないため、今回は《強制転移》や《死のマジック・ボックス》といった送り付けカードも採用することで実現可能性を補強しています。


 上記を踏まえると、求められるカードはランク4に手厚く、それでいて2ターン目以降にはランク6展開にもスイッチできるモンスター群ということになります。そんな都合のいいテーマなんてあるわけ…

 ありました。【オノマト】です。ちょっとわかりずらいですが、要はこのカードとレベル4の「ガガガ」が揃えばランク6になります。【オノマト】は強力なサーチカード《オノマト選択》を擁しているため、持ってくるだけならまぁ何とかなります。1ターン目にドラグナーでオクトバイパスによる送り付けの準備を行い、2ターン目にシスターからランク6を作ってカオスアトランタルを正規召喚、オクトバイパスのバトルを通し終えたメイン2に効果発動を狙う、というのがこのデッキの基本的な展開方法になります。
 また、遊馬とⅢのタッグデッキということもあり、友情合体!「アトランタルホープ」要素も出せるのでアニメファン的にもかなりいいです伊藤さんファン的にもかなりいい

Q.RUMはどうやって持ってくるんですか?
A.紋章の力に決まってんだろ副葬とか…ZS昇華賢者とか…ゼアル・コンストラクションとか…。

○実戦レポート

試 合 に 負 け て 、 勝 負  に 負 け ま し た 。 

 こんな感じで時を過ごし、時間になったのでいざ会場へ。当日はやはり雨が降っており、雨風の戦士の異名はやはり伊達ではないなと思いました

○開演!!

 今回のライブ、筆者的には伊藤さんライブ初の声出し解禁!ということでどんな感じになるかなと思っていましたが、壇上にいる伊藤さんに直接応援を届けられるのが純粋にめっちゃよかった!
 そんな感じで楽曲もいくつかピックアップしつつ、以下どうぞ!


○ライブ概要

‟『This One's for You』を主軸に、世界観の近しい既存曲を組み合わせながら、アルバムに込めた美来さんの思いをライブという場で改めて表現する”


○セトリ方針

4thアルバム『This One's for You』リード曲はこちら。

 「恋はMovie」あたりで覚醒し始めていた方向性がリード曲として採用された今回のアルバム。「Gift」および『This One's for You』に込めた思いについて、美来さんは雑誌の取材で以下のように語っています。

(中略)その中で、自分を肯定してもらえる歌とか言葉をもらえたら、それを糧に日々頑張れる、と思ったんですね。言葉の贈り物というか、あなたはあなたのままでいいし、私も私のままでいい、という想い。聴いてくださる方も自分を包み込める楽曲を集めて、贈り物としてアルバムを作りたい。そうすれば私自身も嬉しい!と思えたんです。

シンコーミュージック・エンタテイメント 『Ani-PASS Plus #08』 2023 16頁

 アルバムという枠の中で一度表現しきったこの思いを「ライブ」という場で改めてファンに届けるためには。そのあたりを考えていくと、今回の「Every Day is a Gift」のポイントは

①既存曲を混ぜ込んでボリュームアップ
②『This One's for You』コンセプトの再構成
という2条件をどのように両立させるか?という部分にあったように思います。

 なお、コンセプトの都合上「No.6」は『This One's for You』未収録となっております。


○楽曲レポート

1.Gift
 アルバムでは5番目だった曲が先頭に。文章は結論から書きなさいってよく言いますしリード曲がこの位置に来るのは自明の理だったか
 ちなみに、この曲は作詞:伊藤美来だったりします


3.TickTack Invitation
 
既存曲1つ目!2ndアルバム『pop skip』からの採用。現地で聴くのは多分初めてのはず…!\HEY!HEY!/の掛け声があるので、声出し解禁の環境で久々に持ってきてくれたのが嬉しかったです。


5.laid back
 
タイトルは”ゆったりとした”とか”のんびりとした”という意味。アルバムだとこれが1曲目でした。どことなく3rdアルバム『Rhythmic Flavor』ぽい雰囲気を感じられ、アルバム新規曲の中では一番好きです
 伊藤さんの高音域からしか得られないエネルギーが確かにあるので、この曲を聴いてぜひ体感してほしい。(類:BEAM YOU)


9.気づかない?気づきたくない? → 10.Oh my heart
 
「気づかない?気づきたくない?」は「No.6」と同じシングル出身でありながら、左を押しのけてアルバム入りを果たした経緯があります。間奏にラップパートが入るなど遊び心も盛り込まれており、歌詞や曲を含めて筆者的にもイチオシな楽曲です。

 この曲から「Oh my heart」に繋がる構成は4thアルバムと全く同じであり、スローな曲調からの転換という役割を存分に果たしています。
 ちなみに「Oh my heart」はライブ映像が公開中。イントロが若干SOUL'd OUTの「To All Tha Dreamers」に似てる気がするんだよな


●幕間

前半パートと後半パートで衣装が変わるのは伊藤さんライブの醍醐味。ここでいったんお召替えのお時間となります。4thアルバム収録からの新曲は殆ど前半で出し切ってしまっているため、既存曲で埋めていく方向が予想されますが…仕切り直しの1曲目に相応しく、かつ「Gift」から始まった前半戦の雰囲気を継承できるような、そんな都合のいい楽曲なんてあるわけ…


ありました。「恋はMovie」です。ライブ全体を一つの物語として――それこそミュージカルのような――表現する伊藤さんライブにおいて、王道伊藤美来ポップス+ストーリー性の含有を両立させたこの曲があまりにも熱い。どれくらい熱いかというと、この曲がリリースされて以降のソロライブでは毎回欠かさず披露されているくらいには熱いです。最後のキメポーズが毎年少しずつ違うのすき


14.Shocking Blue
 
伊藤さんの代表曲にしてアニソンフェスにおける懐刀がここで登場!さっきまで普通に盛り上がっていた精鋭の皆さん、ご丁寧にこの時だけ治安悪くなるのめっちゃ面白かった


19.トロイメライ・ミライ
 
アルバム新規曲最後の1つがようやくきた!他の新規曲はどこか挑戦的な曲調だったり、シングル曲では表現しないようなテーマを歌ったりしている伊藤さんですが、そんな中にも必ず1曲は変化球なしの王道を入れてくるという計らい。伊藤さんが掲げる”変わらずに在ること”の体現だよな…と思います(アルバム内の順番も、この曲が新規曲の中で一番最後)。

 当ライブにおいては「青100色」「PEARL」「La-Pa-Pa Cream Puff」という王道既存曲からの繋ぎ、且つMC前最後の1曲だったこともあり、変化によって生まれた新たな境地「Gift」から始まり、終盤の「トロイメライ・ミライ」でいつまでも変わらない伊藤さんの芯を示す構図の提示によって、①既存曲を混ぜ込んでボリュームアップ②『This One's for You』コンセプトの再構成という2つの命題を完全にクリアし、ライブ「Every Day is a Gift」が完成したのでした。MC明け「Good Song」(作詞:伊藤美来)を最終曲としてセレクトしてくれた部分も含めて、このライブ自体が伊藤さんからの”ギフト”だったのだとしみじみ思いました。

神戸公演のアンコール、どの曲が来てもおかしくないなとは思いましたが、選ばれたのは1stアルバムのリード曲「ワタシイロ」(作詞:伊藤美来)。声出し解禁環境で一番聴きたかった曲だったので、はるばる神戸まで来てマジでよかったなと思い、ライブは終わったのでした。

やはりNo.6は封印でした。同日にエクシーズ召喚に成功していたところでしたが、こればかりはライブコンセプトの都合もあるので致し方なし。来年に期待だな…


ガキにもちゃんと挨拶して帰りました(ガキの詳細は是非過去記事をご覧ください)。


○東京編

千秋楽である東京公演は令和5年5月21日に開催されました。名古屋公演は「暴太郎戦隊ドンブラザーズ ファイナルライブツアー2023」静岡公演と週が被ってしまい、泣くなく断念しました。それも最早伊藤さん案件といえなくもない


セトリについては神戸公演と全く同じ。最後のアンコール曲だけが毎公演異なっています。神戸はワタシイロ、名古屋はAll yours、そして東京は…

En.泡とベルベーヌ
 
やはりこの曲は欠かせない!伊藤美来デビューシングルが最終公演でようやく登場しました。初の3都市ツアーの締め括りに相応しい一曲を以て、ツアーは大盛況の中終わりを迎えるのでした。…


と 、 思 わ れ た の で す が 



「ちょっと…時間があれば…?」とおもむろにバックヤードのスタッフに目配せする美来さん。


「もしかしたらできないかもって言ってたんですけど、出来そうなのでもう一曲歌っていいですか!?」


「アルバムには入ってないんですが…やっぱりこの曲はライブで絶対盛り上がると思って!」



「それでは聞いてください、

「No.6」!!!!!!!!!!


この…!!ラストのラストで来るか…!!!?!?!!!?!?!
と、嬉しさと驚きで感情がカオス化してしまいました。そもそもアンコール2曲目がライブ感で生えてくる時点でかなり面白いのに、生えてきた曲がよりによってこの曲という。筆者が初参加した伊藤さんのソロライブ「Rhythmic BEAM YOU」でサプライズ披露された思い出の曲ということもあってシンプルに嬉しかったし、神戸公演からの流れが意図しないところで繋がってしまったところもすごく面白かったです。
 《No.6》に始まった筆者の『Every Day is a Gift』は、「No.6」によって完璧な終演を迎えるのでした。


○おわりに

 いかがでしたか?振り返りながら、有限なる時空を破りその存在を天地に刻んだ素晴らしいライブだったなと改めて思いました。2024年は更に公演数を増やして地方を回ることが決まっている美来さんのライブツアー。筆者は来年度の去就が不明過ぎるのでとりあえず東京だけ取っている状況ですが、どんなライブになるのか今から楽しみです。
 
 令和5年度タロウのnoteも残すところあと2回!年度末に向けて、筆者も全力でイベント等にぶつかっていきたいと思います。ミリオン10thAct4は流石に間に合わない気がするので、次回は全然違う何かを書くと思います。それでは!

-tarou-


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