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暇つぶし(同じ腕という言葉が放つ幻想、あるいは勝敗の付け方が齎す錯覚)

2022/04/09更新 1万回分のシミュレーション結果を追加

日頃の疑問

※画像は特に意味の無い、ただの毛ガニです
 ふとある疑問が湧きまして簡単に調べたところ、面白いことに辿り着いたので公開します。先に断っておくと、数学とか統計とかギャンブルに詳しい方には、当たり前過ぎて退屈な話になると思います。
 さて、その疑問とは…
「同じ腕の人同士が対戦したら、最後まで勝ち負けが分からない、見てる側視点で熱い戦いがどの程度生まれるのか」
です。今回は僕にとって身近な対戦格闘ゲームの10先を例にして調べます。

同じ腕とは

 一番重要ですね。「同じ腕をどう定義するか?」という問題にぶち当たりました。まぁ、皆さんいろいろと考えをお持ちだと思うのですが、今回はコインの裏表で考えます。すみません、「対戦格闘ゲームの能力値」みたいなパラメーターを考え、かつそれを多くの人に納得させるには、僕の頭と時間と気力では全く足りませんでした。で、性質上50%でAかBが出れば良いやということにしました。これって詰まるところ「どっちも同じくらい勝つ可能性がある状態」ですよね?それをあえて、仕方なく、仮に、「同じ腕」としたわけです。

検証

 何をしたかと言えば、ExcelのRANDBETWEEN関数を使って、10先を100回分シミュレーションしました(下図参照)。

10先シミュレーション

画像のところは微妙に偏ってますが、全体の勝敗はほぼ5分(48:52)です。じゃあ、個別の試合がどうなっているのかというと…

個別結果まとめグラフ_100試合Ver
個別結果まとめグラフ_10,000回Ver

なんと最終戦までもつれたのは23回でした。ちょっとひいき目で見て10:8まで許容しても全体の半分以下です
2022/04/09追記:1万回やってみたところ、最終戦まで行く確率は18%~20%でした。

まとめ

 僕は「10先1回だけではダメだ」とか、そういう対戦方法への問題提起をしたいのではありません。これまで書いたものは、大雑把に言えば「先にN点とった方が勝ち」という競技全てに当てはまります。
 そうではなく、接戦とは単純に計測してもなかなか起こりにくいものなので、「勝敗の差が開いた=腕の差が出た」などと(特に外野が)簡単に結び付けないほうが良いよということです。

結論、7:3までは5分や!

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