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格ゲー初級者向け攻略(仮説)

序文.日頃の疑問

(画像は特に関係ありません。ただのラフテーです。)

 あなたは、格ゲーをしていてこういう疑問を持ったことはないだろうか?
「なぜ、上級者の攻撃は防御できないのか?なぜ、こちらの攻撃は防御or反撃されてしまうのか?上級者と自分では何が違うのか?」
 この疑問について、私が辿り着いた一つの回答(と言っても仮説の域を出ていないのだが)を公開する。あなたがこの文を読み終わる頃には、終わりのないDefenseから解き放たれ、生命のRhythmを感じられるようになる…かもしれない。


1.で、結局何が違うのよ?

 結論の前に、先ずはこちらの動画をごらんいただきたい。

https://twitter.com/somerigh/status/1263432742781345792?s=20

 この動画で「レバーやボタン操作音がいつ鳴っているか」が問題なのだ。僕は前もって(具体的にはケンの起き上がりモーションの途中くらいに)入力しているつもりなのだが、動画では起き上がった後に入力している。自分が「こうした」と思ったよりも後に結果が出ている。他の人が「いや、押したって(押せてない)」とか「いや、押してないって(押した)」なんてことも良く聞く。もしかして脳味噌からの指令が手に届くまでにズレがあるからでは?それじゃあ指令を出すまで何してんの?などと考えた末、以下にたどり着いた。

 結論から言うと、上級者と初級者の違いは思考サイクルにある。我々が格ゲーをしているとき、その人が特段意識していなくとも、以下のような思考サイクルが行われている。
①予想→②確認→③選択→④操作→①予想…

各用語の簡単な定義
予想:相手の操作や自分の操作結果を予想する
確認:予想どおりか、そうでないか確認する
選択:どういう操作を行うか選択する
操作:実際にレバーとボタンを使ってキャラクターを動かす

この思考サイクルにおいて、①が正確だったり、②と③が早かったり、③のネタをたくさん用意して①と②の遅れをカバーしたり、と人によって異なるが、いずれにせよ④に至るまでが初級者よりも良い。

初級者は多くの場合…
①予想が上手く立てられない。または予想を大量に立てたまま絞れない。
②①によって、結果確認が遅れる。
③①と②によって選択の時間が極端に少なくなる。
④①~③までが原因で、消極的で単純な操作に終始する。あるいは複雑な操作を失敗する。
という工程になる。①~③からまでが上手くいかないので、本人がいくら素早く正確に操作しているつもりでも「つもり」の状態から出られないのだ(押したor押してないも、こういう状態にあると考える)。
④はトレモを頑張っていただくとして、①~③を改善するための足がかりを挙げる。

2.思考サイクルの改善に向けて

(1)初心者向けキャラや強キャラを使用して定石やセットプレイを学ぶ
 いきなり普通かよ…とか言わないで、なんでかちゃんと書くから。凡そ格ゲーには製作側の用意した「初心者向けキャラ」がいる。こういうキャラは操作が単純化されているため④で躓きにい。極端な例だと「対空」や「牽制」などの基本的な立ち回りを全て同じボタンで賄えるキャラもいる。そして定石やセットプレイ学ぶことで③を改善する。そもそも定石やセットプレイがなぜ強いかと言えば、相手側が行うかもしれない③→④を複数個無効にできるからである。纏めると、こちら側の③→④が単純かつ迅速なため、①→②に重点を置いてプレイできる。対戦を繰り返すことで主に①と②を改善していく方法である。気を付けておきたいのは「定石や強キャラは、対策が開発されるのも早い」ということ。


(2)自分なりの「試し」を用意する
 ①を改善するための方法、上に比べると地味で知識もいる。簡単に言うと「相手の行動を読み取りやすい」④を用意すること。僕がやっているストリートファイターIII3rdStrike(以後3rd)だと「グラップルディフェンス絡みの読み合い」が有名。

「グラップルディフェンス絡みの読み合い」概略
相手の起き上がり投げ無敵が切れた瞬間に重なるよう投げを押す(相手起き上がり完了後4F目に小P小K同時押し)
→A.自分にグラップルディフェンスが発生した。
→B.相手にグラップルディフェンスが発生した。
Aの場合、相手はこちらより先に(起き上がり0~3F以内に)投げを押している
Bの場合、相手はこちらより後に(起き上がり5F以降に)投げor屈グラしている
ということが読み取れる。この情報を元に「次も相手は同じことをしてくるだろう」と予想するわけだ。

 ここでの「試し」は「投げ無敵が切れた瞬間に重なるように投げを押す」こと、3rdで厳密に取り組むと60通り近くの起き上がり状態を覚える必要がある。こういう「試し」を複数用意…できれば苦労はないので、せめてよく対戦する相手に一個は用意したい。また「上級者は自分のことを結構観察している」と意識するだけでも少し変わってくる。あなたが何気なくしている操作にあなたの弱点が潜んでいるということ。
 ちなみにこの「試し」を内蔵したセットプレイなんてのもある(そういうものは、久我重明よろしくあまり教えてくれないし出回らない)。

3.全てを学び、全て忘れよ

 以上が、僕の考える初級者向け攻略である。言語化にあたって思考の工程を4つに区分したが、「その人が特段意識していなくとも」と書いたとおり、対戦中この工程を常に意識する必要はない。というか真面目に当てはめて対戦しようとすれば、オーバーヘッドが多すぎて使い物にならないと注意しておく。理想は「全てを学び、全てを忘れる」だと考える。

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