彼女って、いいな。

Japanese

彼女って、いいな。

今日は22年間1度も彼女を作らなかったぼくが、23歳で初めて付き合って感じた5つの変化について書いていきたい。

前提として、ぼくは小中高大の16年間、「彼女」という存在を知らずに生きてきた。

何度か告白されたことはあった。
中学生のときに1回。大学生のときに1回。
また、高校生の頃は自分のことを好きだと言ってくれるクラスメイトがいたが、周りが囃し立てたこともあり告白されずに終わった。

もちろん告白された時はすごく嬉しかった。
自分のことを好きだと言ってもらえた時はすごくドキドキしたし、自分に自信が持てるきっかけをプレゼントしてくれたような喜びがあった。

ただ、付き合いたい＝彼女がほしいとは全く思えなかったのだ。

学生時代はその時々で夢中になれるものが常に身近にあった。

中学生の頃は本気で全国大会を目指して朝から夜までサッカー漬けの毎日を送っていた。サッカーをしている時はとにかく楽しくて、一番ワクワクしていいた。

当時一番仲が良かった親友からは、「Eくんって、サッカーになると別人になるよね。ギャップがめっちゃかっこいいわ」と言われたを覚えている。

普段は怒ることはほとんどなく「クールだね」と言われることが多く、どちらかというと静かでのんびりマイペースに過ごしているように見られがちだ。

だけどサッカーをしているときのぼくはまるで違う。
大声を張り上げることもあるし、とにかく貪欲にボールを追いかけて、誰よりも泥臭く走り回っていた。

とにかくやるからには負けたくなかったし、自分が本気で勝利を目指していたからこそ、練習や試合で手を抜いていたりダラダラしているチームメイトには、大きな声を出して鼓舞するようにしていた。

話を戻すが、それぐらいサッカーに熱中していたからこそ、告白された時も自分の中に「付き合う」という選択肢はなかった。

ただ、大学生の頃、一度同世代の女の子から告白されたことがあった。結果的にその人と付き合うことはなかったが、この時は理由がまったく違っていた。

断った理由は、その人と話をしていると、自分ひとりでいるときよりもネガティブな気分になる時間が増えたように感じたからだった。

今日どうだった？と何気ない質問から会話を始めるわけだけど、彼女の答えはいつも「今日はつまらなかった」「なんにもなくて退屈だった」というネガティブなものばかり。

最初こそ「どうして？」「なにかあったの？」と寄り添っていたが、次第に自分まで気分が落ちるようになってきた。

ある日ふと「この人と一緒にいても、お互いにとってよくないな」と思い、話し合おうと連絡した。

「ぼくは今こういう風に感じているんだよね。」

本心を伝えると彼女は、「じゃあもういい、私のことが嫌いなんだね。いいよ、もう終わろう。」と一言言い残し、すぐに連絡先をブロックされた。

その時はちょっと驚いたが、これが答えなんだろうなと思った。
今思えばすぐにブロックして連絡手段を経ってくれたのは、彼女なりの優しさだったように感じる。変に未練が残ることもなかったし、スパッと関係性を経つことができた。

そんなこんなで22年間1度も彼女がいなかったぼくが、23年目の春、どうして彼女を作ることになったのか？

それはシンプルに、自分ひとりの人生をもっと豊かなものにしていけると思わせてくれる女性と出会えたからだ。

（彼女との出会いは割愛する。）

ここからは、そんな彼女と付き合うことになってから感じた変化についてお話していきたい。

「彼女なんて必要ない。彼氏なんて必要ない。」

そう思っている人にとって、少しでも新しい発見があればうれしい。

彼女ができて感じた1番の変化

彼女ができて感じた変化とは、ズバリありのままの感情を素直に表現できるようになったということだ。

正直これが、彼女ができたたことで自分の中で1番変化した部分だと思う。

これまでの人生では、何ごとも自分ひとりで抱えることが多かった。
支えてくれる家族はいたし、親友だっていた。

だけど、自分の弱さを吐き出せる存在はいなかったんだと気付かされた。

今の彼女と付き合う上で大きな決め手の一つになった出来事がある。

大学3年生の頃、ある日突然、ぼくは無気力になった。
インターンの勤務が終わり電車に乗っていた時、急に体からすっと力が抜けた。

きっと疲れているんだと思い寝ようとしたが全く眠れない。
かといって、起きていても何も手につかない。

そんなときに真っ先に話したいと思ったのが、今の彼女だった。

自分でもどうしたらいいのかわからず、とにかく誰かに話しを聴いてほしかった。

ただ漠然とした不安や感情を吐き出すぼくの終わりが見えない話を、彼女は何も言わず、ジャッジしたりアドバイスをするわけでもなく、ただ黙って話を聴いてくれた。

人に本当の弱音や本心を打ち明けたのは、このときが初めてだった。

きっと普段の会話の中から彼女の在り方に安心を感じていて、「この人なら受け止めてくれる」と思えていたからこそ、真っ先に彼女と話したいと思えたんだと思う。

もう一つエピソードがある。

これは本当に最近のことだけど、90歳を超えた祖母が心不全で倒れて入院していた時期があった。

ばあちゃんっ子だったぼくは、入院したと聴いてすぐに実家に帰りお見舞いにいった。

そこには見たこともないぐらい弱々しい姿をしたばあちゃんがいた。

20分間だけ許された面会の時間で、ばあちゃんの手を握り一言だけはっきりと伝えた。

「次返ってきた時はばあちゃんの家で会おうね。絶対だよ。」

苦しそうに息切れしながらも、返事をしてくれた。

その時のぼくは不安にさせないように、なんとか笑顔でいようと必死だった。

その夜、自分の家に帰ってきて彼女に電話した。

大人になってから一番泣いた。

悲しさや無力感、「もしかしたら：：」という不安。
言葉に詰まるほど涙を流しながら、ありのままの感情を彼女の前で打ち明けた。

まさかこんなに泣くとは自分でも思っていなかったが、「どう思われるか」なんて気にせずに、ただそのままの感情を彼女に伝えていた。

その時ようやく気がついた。

「これまでは、全部自分ひとりで抱え込んできていたんだな」と。

末っ子ということもあり、何をすれば両親の手を煩わせることになるのかを常に観察していたぼくは、「両親にとって都合のいい子」でいることが正しいと思っていた。

きっとその中で無意識に我慢していたこともたくさんあったと思う。

それに、数百万以上のお金を使って部活動をさせてくれていたことや、お金がかかる海外でのホームステイにも協力していたこともあり、これ以上は迷惑をかけられないという想いもどこかにあったのかもしれない。

だから、何か問題が起こってもなんとか自分ひとりで解決しようと頑張ってきた。
アドバイスを求めることはあっても、弱音を吐くことはなかった。

それが自分にとっての当たり前になっていたのだ。

だからこそ、彼女の前で恥ずかしげもなく弱音を吐き、涙を流すことができた経験は、自分の殻を破れた瞬間だった。

かなり前置きが長くなったが、これらの経験通して、日常の中でも素直な感情を出せるようになってきている。

コーチングのプロである会社の先輩からは、こんな言葉ももらった。

Eくん、最近すごく感情を出すようになったよね。
これまではどこか感情を抑えているように感じていたけど、言葉一つ一つに素直な感情が乗ってくるようになったなと感じているよ。
前よりもさらにいい笑顔になったね！

自分でも言われるまでは気づかなかったが、たしかに前よりも気持ちが軽くなったように感じている。

思いっきり泣いたことで、無意識にまとっていた鎧を脱ぎ捨てることができたような感覚だ。

これは彼女の存在なしには絶対に体験できなかったこと。
本当に感謝しかない。

ちなみに他にも彼女ができたことで感じられている変化はいくつかある。

例えば、「楽しめる人生が2倍になった」「何ごとにも自信を持って取り組めるようになった」など上げればきりがない。

最後に

いかがだっただろうか。

ぼく自身、彼女がいるからその人に価値がある、彼女がいないから価値がないなんて微塵も思っていない。

彼女以外に夢中になれることがあることは、本当に素晴らしいことだ。

もし彼女がいないことを馬鹿にするような人がいたら、そんな奴は無視しておけばいい。
「条件付きでしか人の価値を測れない器の小さな人間だな」程度に思っていれば、可愛く見えてくるはずだ。

そのうえで、ぼくのように彼女ができたことで、自分の人生がさらに豊かになる可能性があるということを頭の片隅にでも覚えておいてほしい。

心から安心できて、心を許せて、どんな自分も無条件に受け止めてくれる存在が隣りにいてくれるのは、本当に素晴らしいことだ。

彼女にとっても同じような存在でいられたら、お互いの人生の幸福度は200％になる。

そんな関係性をこれからも築いていきたい。

いつも本当にありがとう。

English

Having a girlfriend is truly wonderful.

Today, I want to write about the change I experienced after getting my first girlfriend at 23, having never had one in my 22 years of life.

To start, I spent 16 years of my life, from elementary school through university, without knowing what it was like to have a girlfriend.

There were a few times I was confessed to: once in middle school and once in university. There was also a classmate in high school who liked me, but due to the teasing of our classmates, it never turned into a confession.

Of course, I was very happy when I was confessed to. Hearing someone say they liked me made my heart race and gave me a boost of confidence.

However, I never equated wanting to date with wanting a girlfriend.

During my school years, I always had something I was deeply passionate about.

In middle school, I was entirely focused on soccer, training from morning until night with the goal of competing at the national level. Playing soccer was incredibly fun, and it was what excited me the most.

I remember my best friend at the time saying, "E, you become a different person when it comes to soccer. The contrast is really cool."

Normally, I was seen as calm, rarely getting angry, and often described as laid-back and easygoing.

But when I played soccer, I was a completely different person. I would shout, chase the ball with determination, and run tirelessly, more than anyone else.

I didn't want to lose at all, and because I was seriously aiming for victory, I would loudly encourage my teammates who were slacking off during practice or matches.

Back to the point, I was so engrossed in soccer that dating wasn't an option for me even when I was confessed to.

However, during my university years, I was once confessed to by a girl of my age. Though we didn’t end up dating, the reason was entirely different this time.

I turned her down because I felt that talking to her made me more negative than when I was alone.

Our conversations always started with simple questions like "How was your day?" but her answers were always negative: "It was boring" or "Nothing happened, it was dull."

At first, I tried to be supportive, asking "Why?" or "Did something happen?" but gradually, I found myself feeling down as well.

One day, I suddenly thought, "Being with this person isn't good for either of us," and decided to talk to her about it.

When I honestly expressed my feelings, she responded, "Fine, you hate me. Let's just end this." Then she blocked me.

I was a bit surprised at the time, but I realized that was her answer. Looking back, I think blocking me immediately was her way of being kind, as it left no lingering feelings and allowed us to move on cleanly.

So, how did I end up with a girlfriend in the spring of my 23rd year after never having one in 22 years?

Simply put, I met a woman who made me feel that my life would be richer with her in it.

(Skipping the details of our meeting.)

Now, I want to talk about the changes I felt after getting into a relationship with her.

The biggest change I felt was being able to express my true feelings openly.

Honestly, this is the part of myself that changed the most after getting a girlfriend.

In my life until now, I often kept things to myself. I had supportive family and close friends, but no one I could confide my weaknesses to.

One significant moment that made me realize this was in my third year of university. One day, I suddenly felt listless. After finishing my internship, I boarded the train, and all the strength seemed to drain from my body.

I thought I was just tired and tried to sleep, but I couldn’t. I couldn’t focus on anything even when awake.

The first person I wanted to talk to was my current girlfriend.

Not knowing what to do, I just wanted someone to listen. She listened to my endless rambling without judging or giving advice, just silently being there for me.

It was the first time I had ever revealed my true feelings and weaknesses to someone.

In our daily conversations, I had felt safe with her, thinking, "She will accept me," which is why I wanted to talk to her first.

Another recent episode involves my grandmother, who was hospitalized with heart failure at over 90 years old.

Being very close to her, I rushed home to visit her as soon as I heard she was hospitalized.

There I found my grandmother, looking frailer than I had ever seen.

In the 20 minutes I was allowed to visit, I held her hand and clearly said, "Let’s meet at your house next time, okay? Promise me."

Despite struggling for breath, she nodded in response.

I tried my best to stay smiling to avoid making her anxious.

That night, I went home and called my girlfriend. I cried more than I ever had as an adult.

I poured out my sadness, helplessness, and fears to her without worrying about how I might be perceived, just expressing my feelings as they were.

It was then that I realized, "I’ve been carrying everything alone until now."

As the youngest child, I always observed what might trouble my parents and believed it was right to be "the good child" for them.

Unconsciously, I must have been suppressing many things. Knowing how much my parents spent on my extracurricular activities and overseas homestay, I felt I couldn’t burden them any further.

So, whenever a problem arose, I tried my best to solve it on my own. I might ask for advice, but I never showed weakness.

That had become my norm.

Therefore, being able to express my vulnerabilities and cry in front of my girlfriend felt like breaking out of my shell.

To summarize, these experiences have allowed me to express my true feelings more openly in daily life.

A senior at work, who is a professional coach, recently told me, "E, you’ve started showing your emotions more. You used to seem like you were holding back, but now your words are filled with genuine emotions. You have an even better smile now!"

I hadn’t realized it until then, but I do feel lighter now.

Crying my heart out helped me shed the invisible armor I had been wearing.

This is something I could never have experienced without my girlfriend. I am truly grateful to her.

There are several other changes I’ve noticed since having a girlfriend, such as enjoying life twice as much and approaching things with more confidence, to name a few.

In conclusion,

I don’t believe that having a girlfriend or boyfriend is what gives someone value, nor do I think that not having one makes someone worthless.

Having something you’re passionate about besides a partner is truly wonderful.

If someone mocks you for not having a girlfriend, just ignore them. Think of them as small-minded people who can only measure worth based on certain conditions, and they might even start to seem cute to you.

That being said, having a girlfriend might also enrich your life, as it did for me. Keep this in mind.

Having someone by your side who you can trust completely, who accepts you unconditionally, is truly wonderful.

I hope to be the same kind of presence for her, so that both our lives can be 200% happier.

Thank you so much, always.