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『オイル』 〜対談第1回〜

第1回 田島宏人×石田聖也

石田:今日はオイルの稽古をやってまして、今が夜休憩中ということで話しています。

田島:僕と聖也くんがなんか気まずい感じでお話しています。

石田:はははは。

田島:えっとなんか宣伝の一環として、キャストさん演出家さんいろんなスタッフさんとか含めて対談をやってみようかなぁということで第一弾。

石田:われわれが。

田島:われわれが。今日はあまりキャストさんが揃っていない状況なので、とりあえずまぁ第一回目として、私田島と石田聖也君で対談させていただきます。まずは、『スクリーン』お疲れ様でした。

石田:お疲れ様でした。いろいろあった。

田島:いろいろあったけど、楽しかったね。

石田:そうですね。

田島:最終的に素晴らしい作品が出来上がったのではないかと。そこからもうすぐにこの稽古が、、、。

石田:一日しか空いてなかったから。

田島:空いてなかったねぇ。切り替わってない?

石田:今ねぇ、他にも色々あって頭がこんがらがってて。

田島:捨てれた?

石田:あ、でも『スクリーン』は。

田島:消えた?

石田:うん。頭からは。ただ1個減るとさ、2つ3つ増えるから

田島:そうやねぇ。

石田:それがきつい。

田島:何がキツイ?オイル?

石田:もうすぐ舞台監督さんとプランを話さないといけないんだけど、

田島:具体的にどんな舞台にすればいいのかを決めないといけないタイムリミットが迫っているってこと?

石田:うん。6月中はあんまり人も揃わないけど、舞台セット、美術、衣装とか粗方どういうプランで行くかっていうのを合わせていかないといけない。

田島:それで作品が変わるからね。もしかしたらジャングルの中みたいになるかもしれないし、マンションの一室みたいなところかもしれないし。

石田:そう。だから今日の稽古とかはビジュアルイメージ、使う道具、役者の身体から入ってくる情報とのパワーバランスとかを今結構探ってて、

田島:成立するのかなぁみたいなこと?

石田:うん。どういうふうに成立させていくのかな?っていうところが今の一番の悩みで。でも、それがさっき稽古でちょっと見えたことで、かなり救われている。

田島:ほう。

石田:こういう感じになるのかなぁ。とか、なりえるのかなぁ。とか。

田島:具体的にどんなところがつかめた?

石田:単純に俳優を配置した時の影響のされ方。お互いがどういうふうに影響されるのかと互いにどう認識するかで起こる現象の幅が違うというか。んで、どんな現象を起こせる可能性があるのか。それって今みんなで話してる作品のテーマとかイメージとどう関係していくかなぁってことを考える。そして、俳優がやってみることで初めて実感が持てるというか。

田島:今回のオイルでいうところの机上のクローンにすぎないものを実際見てみることでね。

石田:オイルが吹き出すところを見ることで。あ、油田があるなって思う。

田島:じゃあ今は地面に油が滲んどるんかもしれんね。

石田:田島さんはどうですか?今回は前回と役が違いますけど。

田島:そうですね。前回が大國教授をやってすごく面白かったけど今回はヤマトっていう役をやってて。でもなんか、僕が姉貴がいるっていうのが結構デカイというか、それが今回はかなりフックになるんじゃないかと思ってて。自分との共通点、なんか引っかかる物が大國教授は難しかった記憶があるけど、今回は姉貴に対する甘えみたいなモノだったりとか、申し訳なさだったり、罪悪感とか、注意されてイラッとするところとか、あーわかるわかるっていうフックが沢山あるからなんかすごく台本読んでて楽しい。あんなことしてやろうこんなことしてやろうっていっぱい浮かぶから。

石田:今回初めてご一緒する役者さんで気になってる方とかいます?

田島:本当に皆さん僕が大好きな、舞台観てて単純なミーハーになってしまうような大好きな役者さんばっかりなんです。酒瀬川さん、立石さん、二度目のよこやんさん、美利さん、これまでもご一緒させてもらってる手島さん、田坂さん。そう、今回池田さん初めてなんですけど本読み面白かったね。

石田:面白かったねぇ。めりぃさんって僕らは呼んでるんですけど。

田島:めりぃさんはなんていうんだろ、ドンって置けるっていう。

石田:あははは。

田島:コップを前にドッて置くみたいな。インパクトなのかパンチ力なのかすごいあって。すごい安心するっていうか。

石田:オファーした時に、ブランクもあるし一回話しませんか?って言ってもらってスタバで会ったんですよ。それで話したら楽しみと不安で内混ぜな感じって言ってて。でもその時、大きな声出せます!って言ってくださったんですよ。

田島:大事!

石田:ありがとうございますって感じで。

田島:そめごころはやっぱり役者そこ弱いからさ。

石田:あと、今アンサンブルが9人いてメインキャストが12人いて。計21人。

田島:今までのそめごころではありえないくらいの大人数。さぁどうしたもんかと。でも、稽古が二つに分かれてるのがいいかもなっていう。

石田:どうだねぇ。擦り合わせが難しいんだよなぁ。

田島:初々しい人もいれば、わっと凄いなぁって人もいるし。アンサンブル稽古も昨日観てて面白かった。


ー横山さん入室ー


横山:忘れ物をしました。

田島:あ、よこやんさんが今忘れ物をして取りに来られました。

横山:え?誰ですか?

石田:いや、誰とも話してません。

横山:あ、ごめんなさい。

石田:何もごめんなさいではないですよ。

田島:対談の文章に載るだけです。

石田:なので音声は関係ないので。

横山:靴忘れました〜

石田:いえ〜い。

田島:はははは。お疲れ様でーす。


ー横山さん退室ー


田島:この野田秀樹の『オイル』は3回目?

石田:いや、そめごころでは2回目。

田島:あ、そうか。大学時代に一回やってるのか。大学時代合わせると3回目なのか。なんでまた、いま、オイルなんですか?

石田:オイルをやりたいというよりは、やっぱり8月15日をどういうふうに演劇と過ごすかということを去年から考えていて。今回はオイルという作品の創作発表をするという流れになって。令和最初の終戦記念日。最近、何かの始め方、始まり方を凄く意識するようになってて。新しい時代を迎えるっていっても、何かが変わるわけではないじゃないですか。仕事で書類に書く文字が平成31年が令和元年に変わったってだけで。するっと始まってしまった令和っていう時代の中でどう演劇と共にこの日を過ごすか。ってことを考えた時に、自分の団体で自分の演出する舞台で沢山のお客さんとこの日を共有したい。それに尽きる気がしていて。お客さんも僕等も8月15日に演劇を観る、演劇を発表するというゴールがあるわけで、どう過ごして行くか、心を整理して行くかってことで。いろんな矢印がその日に向かって伸びて行く。

田島:お客さんの矢印も結構特殊だと思って。8月15日にそういったテーマのお芝居を予約してチケットを買って、そこまで行って、座って、他の人達と観るっていうのはすごく特殊な体験になるんじゃないかな。

石田:今まではお客さんが自分の芝居をどんな矢印で観に来るのかってことは把握のしようがなかったけど、今回はかなりそこを意識するね。

田島:その日の過ごし方を選んで、一日一日歩みを進めて行く。

石田:僕らはその日に演劇を発表するって決めて、その日に向かって劇を作る。それを前提に毎日過ごす。ってことが必要だなと思ってることもあります。そのためのこの対談でもありますし。

田島:沢山の人に観に来ていただきたいと思うので宣伝も兼ねて、定期的に対談というモノを客演さんも含めてやっていきます。だから時間が経つにつれて稽古どんな感じかな。って追いかけることができたり。好きな役者さんの話とか、豊富な情報源として続けていけたらいいなぁと思います。よろしくお願いします。


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