いつかは飽きる
『藤十郎の恋・恩讐の彼方に』
#菊池寛 短編集🍇
巻末の解説で、
「これらの作品を見ても、菊池氏がリベラリストとして、その創作によって封建思想の打破に努めていたことがハッキリするであろう」と。
こう指摘しているのが、武士・武家社会物の小説家の大御所、#吉川英治 なのが面白い。(吉川英治は『宮本武蔵』1巻しか読んでない私..)
なるほど、今回初めて読んだ『恩を返す話』は、恩返し系良い話かと思いきや、ある武士のみみっちい意地の張り合いと、武家社会のしきたりのバカバカしさが良く分かって面白い。
『極楽』も初読み。「功徳を積んで極楽へ行けたー、良かったわー」から、何年も極楽で過ごすうちに飽きてきて、「地獄にはどんな刺激が有るのかしらん、、」と気になって仕方がないという話(笑。
仕事でも恋でも幸福でも極楽でも、いつかは "飽きる" って怖いねー。
🪷
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