ゲームの利用時間を制限する条例案について思うこと
香川県でネットやゲームの利用時間を制限する条例案出てるらしいですね。これには、世間からも賛否両論があり話題になっていたので、僕からもこの条例案について思うことを書いてみます。
まず、具体的には以下のような条例案が出てるみたいです。
高校生以下の子供に対し、ゲームやネットを利用する時間を1日あたり平日は60分、休日は90分に制限する。また、夜間の利用は、中学生以下は21時以降から、高校生は22時から、それぞれ制限する。罰則規定はないものの、保護者や学校の責務とする。
一応、香川県のホームページも確認しましたが、具体的な議論内容は書かれていませんでした。なので、上の内容はあくまでニュースで見た内容です。
まず、この条例に対して賛成か反対かに関しては、もちろん反対です。学力向上のためだけではないことも分かりますが、ゲームやネットを制限したところで、勉強に興味ない子供は別の興味あることに時間を割くだけで、勉強の時間が増えるとは考えにくいです。
また、勉強の面で言うと、逆に学問が好きな子供にとっても害となる条例になると思います。
数学検定1級に9歳で合格した安藤匠吾くんという男の子がいます。数学検定1級の試験範囲は、大学数学(微分積分・線形代数・確率統計など)を含む、合格率が10%を切ることもある難関試験だそうです。
本当に凄いですよね笑。
では、こんな天才少年はどうやって数学を勉強したと思いますか?
それは、Youtubeだそうです。
Youtubeで数学の講義の動画を見つけて、問題集を買ってきてそれを解くという学習をしていました。詳しくは以下の動画をご覧ください。
つまり、現代は、学校や塾で学ぶことや、そこで配られた教材だけが教材ではないのです。なんなら、ネットにもっと優秀な教材がたくさん転がっています。iPhoneに初期からインストールされているPodcastを使えば、世界の一流の大学の講義を聞くことも可能な訳です。
これからの時代、こういったネット上の教材を使って自由に学ぶ子供は増えいくはずなのに、今回の条例によって制限されてしまう可能性があります。
それは、本当に良いことなのでしょうか?
ここまでは、勉強とネットについて考えていましたが、次はゲームについて考えてみましょう。
おそらく、この条例で1番危惧していることは、ゲーム障害のことでしょう。一昨年から話題になった話ですね。WHOが新たに病気認定したものです。定義はこんな感じ。
ゲームをする時間をコントロールできない、他の生活上の関心事や日常の活動よりゲームを優先するといった症状が1年以上継続することをいいます。症状が重い場合は1年以内でも該当する。
これに関しては、時間制限を設けるのではなく、ゲーム障害についての理解を深めることを施した方が良いと思います。
ゲーム障害になると、運動不足や栄養不足などによって健康被害が出るとか、脳へのダメージがある、という話を聞きますが、それならば、それを理解した上で、対策を取れば良いだけではないかと個人的には考えています。
ただ、危険だからといって、がむしゃらに時間を制限することは本質的な解決になっていないと思います。
さらに、ゲームといえど、教養など学びのあるゲームや頭を使うゲームもたくさんあるので、全てのゲームを一纏めにして制限するのは、どうかと思います。
こういったことから、僕はこの条例案には反対です。
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