見出し画像

つぶやきソリュエイ(6月20日)「信用されない営業は」

本日のつぶやき
営業が信用されない最も多い原因は「知識不足のごまかし」

「営業に騙された」「営業の言葉は信用できない」
そういう人は多いと思います。私は現役営業職ですが自社で活用するツールなどのパートナー(いわゆる業者さん)を選定する立場として顧客側に立つこともあります。なのでこの言葉の意味もなぜそうなるのかもよくわかります。特にソリューション営業においてなぜ営業は信用されないという状況に陥るのか、それは「営業担当者の知識不足」です。これは若手の営業や転職してきたばかりの営業職に起こりがちな現象です。

顧客の解決したい課題を営業が正しく受け止めて、
「〇〇という課題がおありなんですね?それならば弊社製品の××という機能でこのように解決できます、具体的には(イメージを見せる)」
これができているうちはほぼトラブルは起こりません。
ところが、
①顧客が提示した課題についてわからない用語があったり、課題の内容は理解できても自社ソリューションを深く理解していない。
②しかし「わからない、知らないを連発すると顧客の印象が悪くなるのではないか」と思って知ったかぶりをしてしまう。結果大事なポイントを外している(業界知識不足)。
③②と同じ理由で「多分あの機能でできたはず」と検証が十分でない状態で「できます」と回答してしまう(自社ソリューション理解不足)。
このように知識不足であるにもかかわらず体裁を整えたいがためごまかそうとする、それが後から発覚する。これを繰り返された顧客はもう営業のことが信じられません。そして残念ながら世の中にはこのような営業が少なからずいるのです。提案した後から内容を訂正するのはお客様が意思決定する前にせいぜい1回、2か所程度が限度です。それを超えるとまず受注できません。契約後の発覚は論外、無償作業を強いられる、下手すると訴訟ものです。

「自分が知らないことはその会社独自のことで堂々と聞いてもマイナスにはならないと言えるくらいまで十分に知識を積んだ」という領域に自力で達するには最低5年必要です(社内に営業専門職の上司・先輩のいなかった私は10年かかりました)。なのでその領域に達するまでは、「こんな質問をしてバカにされないか?」と、質問もしにくいでしょう。それでもわからないことはメモをとって持ち帰って調べるか、その場で「勉強不足で恐縮ですが・・・」といって教えてもらいましょう。その代わり次同じ要件が出たときにはしっかりと答えられるように明確にして覚えておきましょう。
お客様は「できる営業を見たい」のではなく「選定判断に足る情報を正しく提供(提案)してほしい」のです。

このように営業が信頼を失うのは自身の知識不足をごまかそうとしたときなのです。まず徹底的に必要な知識を取り入れる、そしてごまかさない。当たり前のようでいて(非常に残念ながら)営業現場ではなかなかできないことをしっかりと実践していきましょう。

一方で顧客側にもお願いしたいことがあります。
どんな人にも「若手時代」というものは存在します。
提案企業として最低限のことがクリアできていること、提示されているソリューションが自社の役に立つことが大前提とはなりますが、「営業が質問してくること」には手間をいとわず答えてあげていただきたいです。それは購買側の「正しいソリューション選択」にもつながります。また、あなたがそうやって「育てた」営業担当は必ずあなたに恩を感じて継続的に良い提案をしてくれます。
また最初の打ち合わせの際に
「私は適正な判断のために正しい情報が欲しい、営業のあなたにはわからないこともあるでしょうから持ち帰ってもらって後日やり取りする手間は別に良い、適当に返事されてあとからその情報が違っていることの方がよほど減点対象になるから、わからないことはわからないと正直に言って欲しい」と言ってみてください。この言葉だけで営業の態度はガラッと変わります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?