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つぶやきソリュエイ(8月30日)「ERPの本質」
本日のつぶやき
ERPは経営者・管理者のための「意思決定システム」であり、ステークホルダー報告のための「正当性の担保システム」
ERP(Enterprise Resource Planning)という言葉が使われるようになってから長い年月が経ちますがいったいERPとは何なのかを理解している人は少ないかもしれません。かく言う私も最近になってある考えを導き出した程度でそれすら正しく全容をとらえているかどうかは曖昧です。ERPの一面(=これが絶対の正解ではない)として以下にご説明いたします。
経営者には二つの責務があります。意思決定と説明です。
意思決定とは今後会社経営をどのような方向に推し進めるのか方針を決めることで、一般的には中期長期の経営計画や予算(投資)、人事、組織編制などで表現されます。
説明とは、意思決定した活動結果の説明報告であり、今後の経営方針の表明です。関係者(ステークホルダー)はこの説明を受けて関係を継続するかどうかを決定します。
大半の企業は営利目的ですのでそこには必ず「お金」がからみます。したがって意思決定も説明も根本には会計システムが必須なのです。この「会計」とは以前のコラムに書いた財務会計と管理会計の両方が含まれます。
これらの情報を使って作成されるのが上場企業であれば有価証券報告書です。投資家はこれらの資料に株式市場の動きや社会情勢といった変動要素を加味しつつ、その企業に投資するかどうかを決定するので虚偽は許されません(金融商品取引法)。
非上場企業であっても取引先から財務諸表の提出を求められたり、自社HP等に掲載することによって信用を得ます。虚偽があれば社会的信用を著しく落としてしまいますのでやはり正しい情報が必要です。
このとき、サブシステム(販売管理など業務系システム)と会計システムの情報が合わないなどはもってのほかです。経営者が誤った意思決定をしてしまったり、虚偽報告の原因になったりします。なので会社の財務経理部門や監査人は厳しくチェックします。ここの正確性を担保してくれるのがERPです。
つまりERPの本質は意思決定と報告結果の正当性を担保する経営者のための「会計システム」なのです。ユーザ、ベンダーともにここを見誤らず導入効果の最大化につなげていきましょう。
補足
ERPに業務標準化の指標という役割を持たせるという目的もありますが、販売実績の多い「パッケージシステム」であればそれは実現可能で、必ずしもERPである必要はありません。ただしERPはほぼパッケージシステムではあるためパッケージシステムの特性は内包しています。
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