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つぶやきソリュエイ(8月10日)「中長期経営計画を押さえよう」

本日のつぶやき
提案時に今回のITソリューション導入が経営計画にどのように組み込まれているか確認し、経営計画に沿った提案をしよう。

基幹システムのITソリューションの導入ではユーザ側がいかに本気で導入する気があるかというのが導入の成否を分ける大きな要素になります。明確な導入目的と意欲がなければ、システム要件と提案ソリューションの機能のマッチ度が高くても、高い効果は得られず、場合によってはシステム導入そのものが失敗します。ですのでこのことは営業初期段階で必ず確認すべき項目です。

意欲があるかどうかの判定として最も有効なのは、中期、もしくはそれ以上の長期経営計画がしっかりとあり、その計画を達成するための導入なのかどうかです。会社代表以下、中長期経営計画に基づき今回のシステム投資について目的とゴール(何をもってシステム導入を成功したとみなすか)がはっきりと明確になっているかベンダー決定までに明確にする気があればそれは相当今回のシステム導入に本気で取り組んでいて適切な予算も用意されます。ITソリューションの提供としては最適な状況と言えます。

今回のシステム導入計画が経営計画に基づくものではないがある程度予算が取れている場合は、現場発信のシステムリプレースであることが多く、個別機能の良さを提案の中心に持っていくことになります。したがって営業側のアピールもITソリューションの現行業務合致度を中心に行っていきます。ただし、現場中心のシステム検討の場合は検討軸がぶれやすく、個別最適システムを好む傾向にあるため、顧客のシステム要件はすべて満たせるような高機能パッケージかアドオン開発が比較的自由に行えるパッケージ、もしくは受託開発が適しており、ERPパッケージのような全体最適システムはマッチしません。提案を継続すべきかどうかを判定し場合によっては辞退しましょう。

最も問題なのは経営陣とあまりコミュニケーション取れていない人が検討担当者になり、中長期経営計画を把握していないのに(もしくは無視して)中長期を見据えた全体システム構想を立ち上げ、さんざん時間をかけて提案を練って選定した結果、経営陣の考えや方針と合わず導入そのものが却下される場合です。これは意思決定者の把握ミスで5月6日のブログ「意思決定者」にも記載しました。

そういったことを防ぐためにも営業初期段階で
①今回のシステム導入計画は中長期の経営計画に基づいた目的のための導入か。
②システム導入検討時点での旗振り役(導入するときの責任者とは限らない)の部署、役職はどうか
③システム導入計画のプロジェクト責任者の会社での部署、役職、立ち位置はどうか⇒経営に近い人が責任者になっているか
④会社代表をはじめ経営陣がこの検討を知っているのか
を確認し、中長期経営計画にどんなことが書かれているかを把握します。

この時に絶対にやってはいけないことはシステム検討の旗振り役のことを無視(軽視)していきなり経営陣にアプローチしようとすることです。これをやられると旗振り役は必ずへそを曲げて非協力的になります。理想的なのは旗振り役に信頼されて合同で経営者にヒアリングし、しっかりとした体制構築をしてもらえるよう説得し、提案書を作りこんでいくことです。これができれば受注率は大幅に上がるうえ、経営方針にも即し、ユーザ側も巻き込んだ非常に有意義なソリューション提供となります。

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