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つぶやきソリュエイ(7月12日)「ユーザにとってシステム導入とは」

本日のつぶやき
「ユーザにとってシステム導入はレストランではなく料理学校」

この言葉は私が営業した導入案件のキックオフミーティングで必ず伝える言葉です。
レストランは席についてメニューから好きな料理を選べば、自分が望んだとおり(例外はあるかもしれませんが)の料理が完成した形で出てきて、自分は食べるだけです。
あまりシステム導入に慣れていないユーザさんの中にはこのレストランと同じように、要望を伝えると自分の思った通りのシステムが完成形で納品されて、問題なく利用できると思っている方が少なからずいらっしゃいます。

しかしシステム導入の実態は料理学校に近く、講師(ベンダー)が作り方(導入手順や操作方法)を説明し、それを聞いた顧客(ユーザ)がその場で自ら作って(自社データの構築)、味見をし(テスト)、作り方を覚え(習得)、その後自宅で作る(本稼働)のです。
レストランは行ったときに食べて終わりですが、料理学校はむしろ自宅に帰って自分で作るようになってからが本番で、システムで言えばベンダーが離れた後、ユーザ自身が運用できるようになって初めて目的が達せられるわけで、ユーザが主体的に手を動かさない限りうまくいきません。

もちろん講師(ベンダー側)にも責務があります。
料理学校の講師は基本的に「時間内(納期)」に「参加者全員」が、「料理(構築)を完成」させ、「調理(運用)手順」を覚えてもらえるよう、最大の努力(ツールの用意、追加開発や準委任における善管注意義務など)をしなければなりません。当然伝え方や準備が悪ければクレームを受けますし、途中解約、場合によっては返金を要求されて料理学校の業績が下がります。決して顧客側にだけ過度な責任を負わせているわけではないのです。

料理学校もシステム導入も両者がそれぞれの責任を主体的に果たすことによってはじめて望むものが得られます。
なお、私がキックオフミーティングの際に伝えるのは冒頭の
「ユーザにとってシステム導入はレストランではなく料理学校」に続けて
「座って好きなメニューを言えば完成した料理が届くのではなくて、皆さんが作り方を教わって実際に作るのです。私どもはみなさんがご満足いただける料理を滞りなく作れるように全力でご支援いたします。」と申し上げています。システム導入時の社内の認知等に役立てば嬉しいです。


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