めんどくさいに勝ちたい敗北者

思えばいつだって敗北してきた。家から出るのがめんどくさいどころかベッドから出るのだってめんどくさい。"心がけ"の問題と言う人も居るが、意識すればするほどめんどくさい。子供の頃から馬鹿にはなりたくないと思って何事もよく考えるようになったがコレは考える事の弊害として付き纏う問題だ。では考えなければ良いのでは。その場合、考えをやめるためにはどうしたら良いかを考えなければならない。まことにめんどうだ。

やれば意外とすぐ終わる事は頭の中で知識として知っている。しかしめんどくさいという強敵にはなかなか勝てない。"あぁ、これが○○だったらな"という感情まで出てくる。例えば、ツイッターだったらとか、ゲームだったら…とか。すぐに結果が出る物が好きというより、無駄な事の方が気楽にできるのだ。仲間も見てくれてるしね。めんどくさいモノというのは、連続的な行動であり、それ自体に終わりが見えないモノが多い。"目を覚ます"という行為は恐らく死ぬまで続くことであろうし、五体満足である限り起床をしなければならないだろう。生活を維持するために歩かなくてはならないし、賃貸である限り、掃除や洗濯などをほったらかしにするわけにはいかない。たまに人と話さないといけない時もあるし、それをわざわざ口を開いて行わなければ、笑顔を作って行わなければ、そんな厄介なめんどくさいまで登場する。いつか国王になった時はめんどくさいに負けたまま生活してみたいモノだ。

めんどくさいへの勝ち方は、今のところめんどくさいの隙を突く事でなんとか対処している。朝七時に目覚め一時間も布団の中で起床をためらったりするが、空腹や尿意などめんどくさいへ対抗する隙が生まれる事がある。そうなれば、布団という安全地帯から飛び出し有象無象が襲いかかる起床というダンジョンへ入る事が可能となるのだ。そうすれば瞬く間に意識が時間に向いていく。この時間でやや良い感じに生活するには。そう考えたなら、めんどくさいから少し離れて行動ができる。途端に、足や手が動くようになる。めんどくさいということは知識として知っているが…そんな逆転じみた妄言を言いながら、さてコーヒーでも飲もうとしよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?