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窓辺に置かれた贈り物_240414

引っ越しが迫ってきている我が家。

家の片付けをやらなければと、先週の日曜日は、
オットとムスメが夏のような陽射しの下で、
テラス(と隣接する空き地)の草抜きに精を出していた。

「ゆうえんちにいきたいな」と言っていたムスメだったが、
親の都合に付き合ってもらうことに。
かわいそうだったが、ふかふかの土を裸足で踏みしめたり、
転がったりと、随分楽しんでいたようで、良かった。

お昼ご飯だけでも「ピクニック気分で」と、
私は草むしりには参加せず、おむすびに唐揚げ、冷たいミニトマトに卵焼きを、山盛り準備していた。

時々「ママーーダンゴムシがいた!」「ママー見てーー!みみずがいっぱい!」と、ムスメの嬉しそうな声が遠くから聞こえて来る。
そろそろお昼にしようかな?とテラスにシートを敷いて、
クッションを並べて、飲み物を保冷バッグに入れようとしていたときのこと。

ムスメが両手でなにかを大事そうに運んで、窓際に置いているのが見えた。
それはすみれとも違う、小さな紫の花のついた雑草だった。
少し経って、「ママ!」という声に応えるように駆け寄ると、
花の部分だけが3つそっと置かれていた。

「これなあに?」と聞いた私に「プレゼント!」と言ってにっこり笑い、
また空き地へ舞い戻っていった。

私はプレゼントという響きを噛み締めた。

昼食を食べおわり、ひと休みしようか?とはなしていたところで、
ムスメがオットに「さっきママにみんなのおはなあげたんだよ〜。おみやげ!」と言った。

3つの花には、パパ・ママ・自分という意味があったのだろうか。
私は「お土産よりもプレゼントが、なんか嬉しいなぁ」なんて思いながら、
窓際の花に目をやった。

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