【競馬予想Vol.242】第47回エリザベス女王杯

今回のテーマ

※一昨年、昨年と今年は阪神で代替施行。

ここ2年は捲り差し決着

2020年(1,000M通過59.3、上がり3ハロン34秒8)
1着 8枠18番ラッキーライラック 12-12-11-3(外前)
2着 7枠13番サラキア 14-14-15-12(大外)
3着 6枠11番ラヴズオンリーユー 11-11-13-8(大外)

2021年(1,000M通過59.0、上がり3ハロン36秒5)
1着 8枠16番アカイイト 13-13-13-7(外)
2着 3枠5番ステラリア 7-8-8-9(大外)
3着 1枠2番クラヴェル 14-14-13-12(内)

阪神で行われたここ2年は4コーナーでほぼ一団、外を捲った馬が楽勝して大外を通った馬が2着。ペースは特段速いわけでもないのに前付けの馬は苦戦している。前で耐えるには相当な実力が必要。


トラックバイアス分析・展開予想

日曜朝時点のクッション値は9.8だが、朝から雨が降って馬場悪化は避けられない状況。前日までは内が使える馬場状態だったが、雨が降ったことでアテにならない。今回は逃げ馬がローザノワールしか見当たらず、前付けの馬もスタートが速い海外のマジカルラグーン、スタニングローズとウインの3頭が付いていく程度で緩めの流れを想定。ここ2年は4コーナーで前が固まっての差し比べだが、今年は雨がどの程度影響するかが読めない。午前中の競馬を見る限りでは内よりは外といった感じ。


全頭分析

【-】クリノプレミアム

(+)位置取り自在で重賞好走多数。内が使える馬場で見せ場作る。
(-)阪神では京都牝馬Sで謎の大失速。輸送不安に初距離の二重苦。

【-】ローザノワール

(+)今回他に逃げたい馬が見当たらない。内枠先行で大波乱演出。
(-)速い逃げを打つと潰れる。緩い逃げだと並ばれてしんどくなる。

【-】ピンハイ

(+)西宮Sは直線瞬発力で圧倒。道中脚溜めた分はしっかり弾ける。
(-)前走は少頭数で直線ノーストレス。華奢な馬だけに馬場悪化懸念。

【◎】デアリングタクト

(+)前走は外を選択した時点で負け。機動力適性高くここは勝ち抜け。
(-)一昨年の秋華賞以降6戦未勝利。早熟の可能性も否定できない。

【-】マジカルラグーン

(+)ノヴェリストの半妹。スタート速く前付け可能。54kgは裸同然。
(-)ゴリゴリ欧州型のガリレオ産駒。路盤硬い日本の馬場は合わない。

【-】ホウオウエミーズ

(+)新潟牝馬Sは進路探しつつ完勝。渋った馬場で【5・1・0・2】。
(-)重賞は5戦して掲示板がやっと。馬場のアシストあっても苦しい。

【△】イズジョーノキセキ

(+)上がり最速で連勝。直近2走のローテは昨年のアカイイトと同じ。
(-)府中牝馬Sは内突きが嵌っただけの感。雨降って切れ味減殺懸念。

【-】アンドヴァラナウト

(+)阪神は5戦して全て3着以内。ムーア騎手の扶助で一押し利けば。
(-)前走安全策で乗って直線差し返される。今回更に相手強くなる。

【-】ウインキートス

(+)オールカマーは勝ちに行って3着。ゆったり流れて居残り注意。
(-)全てが嵌った目黒記念以降未勝利。善戦しても勝ち負けは疑問。

【▲】スタニングローズ

(+)前付けスタンス確立で今年だけで4勝。自ら勝ちに行く脚評価。
(-)GI使った後の3戦目で1ハロン延長。一気に来られた時の対処微妙。

【○】ナミュール

(+)秋華賞は外から差し込んで僅差。脚が溜まれば距離もこなせる。
(-)詰めて使った阪神JFと桜花賞は凡退。右回りのコーナリング不安。

【-】ルビーカサブランカ

(+)昨冬のオリオンSで同コース勝ちあり。距離延びるのは好材料。
(-)行き脚皆無で後ろに置かれる。前が止まってくれないと出番無し。

【-】ウインマリリン

(+)今年は一週前に栗東入り。4コーナーで内前取れればチャンス。
(-)この枠では序盤に脚使わされるのは確実。ゴール前甘くなりそう。

【△】アカイイト

(+)昨年は4角外から直線一気に飲み込みV。前走叩いてここ本番。
(-)昨年のこのレース以降上積み無し。太目残りからどこまで戻るか。

【-】ライラック

(+)前残りの紫苑Sで後方から鋭く迫る。秋華賞もラストいい脚使う。
(-)スタート一息で行き脚も緩い。いつも後方一気で融通利かない。

【-】テルツェット

(+)クイーンSは技ありの内突きで勝利。距離ロス抑えた差しで妙味。
(-)昨年もクイーンS勝ちから直行して11着。本質的に距離が長い。

【-】ウインマイティー

(+)京都大賞典はモタれまくりながらも3着。叩いて良化なら侮れず。
(-)前付けしたいだけにこの枠は痛い。押し上げに脚を使わされそう。

【-】ジェラルディーナ

(+)オールカマーは内で折り合って直線突き抜け。この距離がベスト。
(-)前走は内伸びTB&鞍上の好騎乗。この枠からでは外通されて終了。


結論

デアリングタクトは最後に勝った秋華賞が4コーナーを捲っての突き抜けで、機動力競馬は得意とするところ。オールカマーは内を通った馬しか来れない謎レースで、外を通った時点で負け確定だった。重馬場適性はドロンコ馬場を大外から突き抜けた桜花賞で実証済み。ここでも見どころなく凡退するようなら、いよいよ早熟説が現実味を帯びてくる。

ナミュールはチューリップ賞で直線で前が詰まりながらも余裕で突き抜けた逸材で、ポテンシャルだけなら既にGIを勝っていないとおかしい。小柄で使い減りする傾向も、一夏越してパンプアップした今なら克服可能。秋華賞はスタート後不利&4角外跳びで勝てるレースを落とした。ここは普通に回ってくるだけでいい。雨が降ったらハービンジャー。

スタニングローズは今年だけで4勝、負けたのもオークス2着。いずれも自ら勝ちに行っての内容で、フロックでも何でもなくれっきとした実力。秋3戦目でも馬格があるだけに使い減り感はしない。今回はここ2年の差し優勢傾向と重たい馬場でも前受けで勝ち負けできるかといったところ。ここで連対してきたら歴史的名牝になれそう。

イズジョーノキセキはデアリングタクトと同じ父エピファネイア×母父キングカメハメハの配合馬だが、前走が5歳にして重賞初制覇の遅咲き。昨年の覇者アカイイトと同じローテで、こちらは上がり最速で連勝。昨年は4コーナーで前が壁になって、直線で外に振って5着。しかも落鉄していた。騎乗停止中の岩田康誠騎手の代役がルメール騎手というのも逆に鞍上強化。

アカイイトは府中牝馬Sで大外から一瞬伸びかけて止まったが、これは16kg増と太め残りが影響した感。時計自体は昨年より速く、叩き台としては有効に作用したと判断。渋った馬場も不良馬場を突き抜けたことがあり問題無し(2021年西尾特別)。枠も良いところを引けたし、今年も4角捲り上げから直線突き抜けに期待したい。

◎デアリングタクト
○ナミュール
▲スタニングローズ
△イズジョーノキセキ、アカイイト
馬複5頭ボックス(10点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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